今日の「日経新聞」夕刊に載っていた記事。日本産業カウンセラー協会が昨年11月に実施した「職場のいじめ」にかんするアンケート調査で、職場のいじめがまん延していることが明らかになった。
記事によると、調査対象は、全国の産業カウンセラー440人。その8割超が、「社内いじめ」の相談を受けたり、いじめの実例を目撃したという。そして、「職場のいじめ」で一番多かったのは、上司による「パワーハラスメント」(78%)。次いで、同僚などによる「人間関係の対立・悪化によるいじめ」(59%)。
つまり、上司にパワハラを受け、同僚からは無視されたり仲間はずれにされたりする…。そんな職場が8割もあるというのは深刻かも知れない。
日本産業カウンセラー協会のアンケート調査はこちら↓。PDFファイルが開きます(585KB)
産業カウンセラー1,000人アンケート調査結果発表
他にも、「仕事のミスに対するいじめ」「ノルマ未達成に対するいじめ」というのも、それぞれ44%、26%ある。「セクハラ」36%というのも、何をか言わんやである。「いじめ」の中身は、「ののしる・怒鳴る・威嚇する」68%(これは、パワハラによる「いじめ」だろう)、「無視・仲間はずれ」(54%)、「嫌がらせ」(50%)、「中傷」37%というのも深刻だ。
記事によると、なぜいじめが起きるのか、回答者があげた主な原因は、「個人のコミュニケーション能力の欠如」80%、部下を動かす立場になって、いまさら「コミュニケーション能力の欠如」では困ったものとしか言いようがない。
それにたいして、ほかは成果主義・能力主義で職場が荒れていることを伺わせる項目ばかり。「成果・能力主義の導入や失敗」50%という直接それを示す項目もあるが、「人を育てる希薄化」62%とか「過重労働」41%、「リストラの不安」34%なども、成果主義・能力主義が強められるにしたがって、深刻化してきた問題ではないだろうか。「仕事のミスに対するいじめ」や「ノルマ未達成に対するいじめ」が多いのも、まさに、成果主義・能力主義がもたらした荒廃といえるだろう。
パワハラをふるい傍若無人な上司も、一皮めくってみれば、ノルマ達成を求められ、たえず「リストラの不安」に脅かされているからこそ、ささいな「仕事のミス」にもキレまくっているのかも知れない。
他方で、いじめられる側も、最近は「自分の欠点や能力不足」ばかり考え、「家族や友人に助け」を求めようとしないらしい。「『情けない自分』を隠すことにエネルギーを使いがち」と書かれているが、これも、能力主義・成果主義で、同じ職場の社員どうしが競わされているからだろう。
大もとにある能力主義・成果主義をあらためていかないと、職場のいじめもなくならない、ということをあらためて感じた。
ひー。ごめんなさい。
転職を控え、興味深く読ませて頂いたのですが、
私、カチカチッと、星をクリックしてしまったようです。
これで5つ星なら「あ、押しちゃった」で済むのですが、星ひとつという感じの悪さ…。
失礼いたしました。
匿名さん
初めまして。☆1つ、ありがとうございました。(^_^;)
転職、がんばってください。