総額3億円 いったい何のために?

西松建設から小沢一郎・民主党代表側へ渡っていた献金は10年以上前からの合計で3億円になるそうです。

これらの献金は、もちろん、小沢氏の言うように、政党支部への献金としていれば、とりあえず何の法律にも違反しません。しかし、それにもかかわらず、なぜ政治団体の献金として処理したのか? それは、全部政党支部への献金として処理すれば、西松建設から小沢氏へ大量の政治献金が渡っていることが丸見えになってしまうから。それを隠すために、政治団体を経由した献金として処理した、という以外には考えられません。

小沢氏側に総額3億円 十数年前に枠組み(中日新聞)

他方、西松建設からの献金を受けとっていたのは、民主党・小沢氏だけではありません。自民党にとってみれば、最大の“敵失”であるはずなのに、イマイチ自民党がもりあがらない一番の理由は、これです。

『西松献金』受けた自民・森元首相らは  『適切に処理』『経緯知らぬ』(東京新聞)

小沢氏側に総額3億円 十数年前に枠組み

[中日新聞 2009年3月5日 朝刊]

 準大手ゼネコン西松建設による小沢一郎民主党代表側への違法献金事件で、小沢氏側の要求で同社からの献金の枠組みが10年以上前から決まっていたことが、関係者の話で分かった。実体のない政治団体を介在させた献金と、下請け企業などから集めた献金で年間計2500万円。総額は十数年で3億円に上る。東京地検特捜部は、長期間にわたる献金の実態解明のため、小沢氏から参考人聴取する方針。
 関係者によると、ダミーの政治団体「新政治問題研究会」「未来産業研究会」を介在させた献金以外に、西松建設と取引のある下請け企業に献金を割り振り、同社の子会社を通じて献金していた。政治団体分は年間1500万円、下請け企業から集めた分は年間1000万円という。
 西松建設本体からの献金も合わせると、小沢氏側への献金総額は十数年で約3億円に上っている。
 西松側から小沢氏関連団体への献金は、新政治問題研究会と未来産業研究会が2000-06年だけでも計8300万円に上るほか、100%子会社の松栄不動産も1995年以降、計1000万円以上を献金していることが既に判明している。
 こうした献金の枠組みは、十数年前に小沢氏側の要求で、西松側と決められた。
 小沢氏の公設第一秘書大久保隆規容疑者(47)=政治資金規正法違反容疑で逮捕=が、小沢氏の資金管理団体「陸山会」の会計責任者になった2000年以降、大久保容疑者が西松建設幹部らとの間で具体的な献金方法を話し合っていたという。
 特捜部は、大久保容疑者が年間2500万円の献金が西松建設からであることを認識していたとみており、違法な献金システム解明に向け、小沢氏の参考人聴取は不可欠と判断しているもようだ。

『西松献金』受けた自民・森元首相らは  『適切に処理』『経緯知らぬ』

[東京新聞 2009年3月5日 朝刊]

 西松建設OBが代表をしていた政治団体から献金などを受けた自民党の国会議員は四日、「適切に処理している」「寄付の経緯は知らなかった」と語り、公設秘書が逮捕された小沢一郎民主党代表のケースとの違いを強調した。
 政治資金収支報告書によると、資金管理団体が2004年に200万円の献金を受けていた山口俊一首相補佐官は同日午後の本会議後、報道陣に「渡す側がインチキをしていれば、受け取る側は普通分からない」と述べ、近く返還する意向を表明した。
 04、05年に計400万円の献金を受けたと報告書に記載した尾身幸次元財務相は本会議後「政治資金の法律に基づいてきちんと処理している」。04年に計100万円分のパーティー券を購入してもらっていた山本公一衆院議員も「法に照らしてきちんと処理していると報告を受けている」と話した。
 森喜朗元首相の資金管理団体は04年と05年に計300万円を受領したと報告書に記載。森氏は弁護士を通じ「寄付の原資が、どのような経緯から捻出(ねんしゅつ)されたか、当時まったく知らなかったし、現在も知らない」と文書で回答した。
 04年にパーティー券計200万円分を購入してもらっていた加納時男国土交通副大臣は「飲食代や情報料相当と考えるので、返還しない」との考えを示した。

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