新型インフルエンザ騒動で分かったこと(その2)

新型インフルエンザ「疑い例」の検査から、通常の季節性インフルエンザが現在も流行している可能性が浮かび上がってきています。

実際、これまでの「疑い例」は、いずれも季節性インフルエンザ。4月末時点の推定では、患者は17万人にもなるそうです。「インフルエンザは冬のもの」という思い込みはやめて、あらためてうがい・手洗いをしっかりやることにします。(^_^;)

季節性インフル、今も流行? 新型「疑い例」から相次ぎ判明(NIKKEI NET)
A型の季節性患者は推定17万人 新型感染の疑い今後も(共同通信)

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新型インフルエンザ騒動で分かったこと

すでにこの乳児は新型インフルエンザでないことが判明しましたが、米軍基地内はもちろん「外国」扱い、日本の検疫官も保健所も立ち入りはできません。日本政府が「水際作戦」を強調してみても、こうした部分はまったく日本政府の手がおよびません。

共同通信によれば、このチャーター機で横田基地にやってきた乗客は260?270人とかなりの数。いったい日常的に、どれぐらいの人数が在日米軍基地に直接やってきて、日本の税関や検疫を通らずに入国しているのでしょう?

米国乳児が陽性、横田基地 新インフルか、日本も検査(共同通信)

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日本共産党の党員増―ついに「産経」も公認?!

「日本共産党といっしょに日本をかえるネットワーク」(通称「全国かえるネット」)のブログに面白い記事が紹介されていました。

全国かえるネット: ちょこっとニュース…「共産党メディア露出で党員増加」

あの「産経新聞」にも、共産党の党員増加を紹介する記事がついに掲載されたというのです。それでも、党員増加をメディア露出の増加や「蟹工船」ブームのせいにしようという見出し。共産党嫌いの「産経」らしい苦労のあとがうかがえますが…。

共産党メディア露出で党員増加 「蟹工船」ブームが後押し – MSN産経ニュース

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失業率4.8% 非正規20万人が失職

4月末に発表された経済統計について。

1つは、昨年10月以降すでに職を失ったか、今年6月までに職を失うことが分かっている非正規労働者が20万人を超えた。正社員の失職者は同じ時期に1万8000人を超えた。失職した非正規労働者のうち、再就職が把握できたのは1万5617人で、全体の7.5%しかない。

3月の完全失業率が季節調整済みの数字で4.8%になり、前月比で0.4ポイントの急上昇。2004年8月以来の高水準となった。数でみると、完全失業者(実数)は335万人で、2005年10月以来の300万人超え。前年同月比で67万人増、25%も増えたことになる。「勤め先都合」による離職者(つまり会社の都合でクビになった人)は106万人で、前年同月より50万人も増えている。

非正規 20万人失職(読売新聞)
完全失業率:悪化、4.8% 求人、7年ぶり低水準??3月(毎日新聞)

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井村喜代子『「資本論」の理論的展開』(3)

第3章「マルクス賃金理論の方法論について」

初出:藤林敬三博士還暦記念『労働問題研究の現代的課題』ダイヤモンド社、1960年

マルクスの「賃金論」をめぐって、第2章に続いて書かれた論文。

第1節「賃金の本質論」

ここで「賃金の本質論」と言っているのは、『資本論』第1部第2篇?第6篇で展開されているもの(51ページ)。

「賃金の本質論」は、(1)資本と賃労働とのあいだに行なわれる労働力商品の売買の本質を明らかにする。それと同時に、(2)この売買の本質が、労働の価格=賃金という現象形態によって隠蔽されることを暴露する。

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井村喜代子『「資本論」の理論的展開』(2)

第2章「『経済学批判』プランの『賃労働』について(研究ノート)」

初出:『経済評論』1957年2月号

第1節 『資本論』における賃労働の分析

(1)“プラン”構想当初の「資本」「土地所有」「賃労働」では、「資本一般」では、「土地所有はゼロ」、賃労働の分析範囲も非常に限られていた。

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井村喜代子『「資本論」の理論的展開』(1)

少し前から、井村喜代子さんの『「資本論」の理論的展開』(有斐閣、1987年)を読んでいます。

井村氏は一つ一つ厳密に考察をすすめているので、とても勉強になります。『資本論』でマルクスが問題をどう解明、展開しているか、ということと、マルクスが解明・展開しなかった問題をどう考えたらよいかということとを厳密に区別し、本書ではマルクスが『資本論』で分析・解明の対象とした問題はなになのかを明確にするとともに、それをふまえて後者の問題にも取り組んでいます。

井村氏は、『資本論』は、いろいろありつつも、基本的には「資本一般」という分析の枠組みに規定されているとしているところがポイント。

第1章「『資本論』の対象領域と残された課題」

『資本論』第3部でも、「競争の現実の運動」はそれ自体としては分析対象とはならない。(6ページ)

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ベルサイユの子 フランスという国の奥深さを考えた

ベルサイユの子

憲法集会と銀座パレードのあと、Cine Switch銀座で、公開されたばかりの映画「ベルサイユの子」を見てきました。(今年4本目)

幼い息子エンゾを連れて、夜のパリの街を寝場所を探して歩く若い母親。ホームレスの支援施設で一夜を過ごした後、ベルサイユ宮殿の森の中で、社会から離れて暮らすダミアンに出会う。翌朝、ダミアンが目覚めると、母親は姿を消していた。残されたエンゾとダミアンは…。

先日、予告編を見たときには、ダミアンの暮らす掘っ立て小屋が火事になったり、ダミアンが病気になりエンゾが助けを求めにベルサイユ宮殿に走っていったり、ということで、捨てられたエンゾとダミアンの交流の話かと思っていたのですが、実際に見てみると、それだけではありませんでした。(^^;)

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今週の「九条の会」(5月4日まで)

全国各地の「九条の会」の草の根での活動を紹介するニュースを、インターネットのなかから拾い集めています。憲法記念日にあわせて、全国各地でさまざまな取り組みがおこなわれました。ここに集めたのは、ほんのその一部だと思います。

ノーベル賞の益川敏英さんは、3日に東京で開かれた憲法集会でも講演されましたが、その前日2日も京都で瀬戸内寂聴さんとともに講演されています。「九条の会」呼びかけ人で作家の大江健三郎氏は長野で、澤地久枝さんは栃木で講演。長野では、講演に先だって、高校生が大江さんと交流しています。うらやましいですねぇ。(^^;)

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憲法記念日 地方紙の社説を読む

憲法記念日の地方紙の社説を眺めてみました。愛媛新聞や信濃毎日新聞などが連続社説を掲載している。

愛媛新聞は、5/2付では「9条 いま捨てるのはもったいない」と題して、「9条の歴史は、政府による苦しい解釈と歪曲(わいきょく)の変遷である」と政府の動きを批判し、世界に「日本国憲法の9条精神を評価する動きが広がっている」ことに注目して、「憲法前文に掲げた『崇高な理想』こそ海外に伝え、『平和のうちに生存する権利』を追求していく努力」を呼びかけているのが注目される。河北新報は、北朝鮮のミサイル発射に触れながら、「憲法の前文(「平和のうちに生存する権利」)や9条に表される『平和的生存権』にこだわらないわけにはいかない」と述べている。

ほかにも、「派遣切り」の動きなどにふれて、「健康で文化的な」生活をおくる権利を定めた第25条の実現を求める社説が目立つ。

北海道新聞は、9条と25条に注目して、「人として生き、平和を守る手段としてこの憲法を活用したい」「貧困にむしばまれた社会を憲法の理念に沿って立て直すときだ」と訴えている。神奈川新聞は、小林多喜二の『蟹工船』にも触れながら、人権や豊かな生活の保障は、戦前来の労働者などのたたかいによってかちとられたものであるとしている。中国新聞は、「貧困の原因は社会の経済制度そのものの中にあり、手当ては国の責務―という姿勢が明快だ」と指摘している。高知新聞は「生存権の危機」は「特別な人」だけの問題ではない、と主張している。

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憲法記念日

新宿東口で宣伝活動

今日は憲法記念日です。
ただいま新宿東口で宣伝活動中です。弁士は、衆議院議員の笠井亮さん、衆議院比例東京ブロック候補の谷川智行さん、都議会議員の大山とも子さんです。

このあと、日比谷公会堂の憲法集会に向かいます。(^_^)v

一時雇用者 ヨーロッパでは3年後には半数以上が正社員

日本総合研究所の山田久氏が「読売新聞」に書いた記事の中に、こんなグラフが…。

一時雇用者の3年後の雇用形態(「読売」2009年4月28日付)

一時雇用者(非正規労働者)が3年後に正社員になっていたか、非正規雇用のままか、それぞれの割合をグラフに表わしたものです。国によって多少の違いはありますが、はっきりしているのは、ヨーロッパ各国では、どこも3年後には正社員になっている割合の方が大きいのにたいして、日本は70%以上が非正規雇用のままだ、ということ。

同じ一時雇用といっても、日本とヨーロッパでは、こんなに実態は違っています。

労働者派遣などの規制を強めても問題の解決にならないという人がいますが、実際はアベコベなのですね。雇用規制の強いヨーロッパの方が正社員化が進んでいる、という事実は、規制強化反対論にたいする一番の反論になっていると思います。

派遣も正社員も同一職種同一賃金に : 提言 日本再生(読売新聞)

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海外メディアはなぜ日本共産党に注目したか?

『女性のひろば』2009年6月号

このブログでも、海外のメディアが日本共産党に注目している様子を紹介してきましたが、共産党の発行する雑誌『女性のひろば』6月号では、逆に、日本共産党を取材した海外メディアに「なぜ日本共産党を取材したのですか?」と取材する、というおもしろい企画をやっています。(^^;)

登場するのは、イギリスの公共放送BBC、スウェーデンの第3の日刊紙「シドスベンスカ・ダグブラデット」、韓国の新聞「ハンギョレ」の記者さんたち。どれも、どうして日本共産党に注目したのかよく分かります。

たとえばイギリスBBCの記者は、「イギリスでも格差と貧困の問題はあります。しかし、イギリスにはネットカフェ難民はいません」、「世界第2の経済大国で、共産党がこれほどがんばっているのは驚きです」と語っています。

このブログでも紹介したスウェーデン「シドスベンスカ・ダグブラデット」紙の記者は、こんなふうに語っています。

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