岩見隆夫氏 『マルクスは生きている』を論ず

岩見隆夫「不破哲三とマルクス」(「毎日新聞」2009年6月13日付朝刊)

毎日新聞客員編集委員の岩見隆夫氏が、今朝の「毎日新聞」の「近聞遠見」で、「不破哲三とマルクス」と題して、不破さんの最新著『マルクスは生きている』(平凡社新書)の感想を書かれています。

近聞遠見:不破哲三とマルクス=岩見隆夫 : 毎日新聞

続きを読む

「毎日」特集ワイド 志位さんでっかく登場!!

毎日新聞2009年6月10日付夕刊2面

すでに昨日になってしまいましたが、「毎日新聞」夕刊の2面「特集ワイド」欄で、共産党の志位和夫委員長のインタビューが「志位さん『親オバマ宣言』?」という東スポばりの?付きの見出しで、大きく取り上げられました。

「毎日新聞」は、6月1日付朝刊の「風知草」で志位委員長のオバマ大統領宛書簡を「戦略不在の空白を突いた鋭い切り込みだった」と評価していましたが、今回のインタビューもその続きといえます。志位さんがオバマ大統領のプラハ演説のどこに注目したのか、なぜ書簡を送ったのか、などなど質問しています。

特集ワイド:志位さん「親オバマ宣言」? 核ゼロ演説に感激 手紙に返事、また感激 : 毎日新聞

続きを読む

『資本論』本ブーム

咲木英和『誰もが読める「資本論」』(新生出版)

今日、書店へ行ったら、こんな本を見つけてしまいました。

咲木英和『誰もが読める「資本論」』(新生出版)。著者は奥付によれば元中学校の先生。出版社はいわゆる自費出版系の会社です。「『資本論』は労働者のために書かれた」けれども、「このままではこの大著は歴史の中に埋もれてしまう」という危機感から、『資本論』第1部の内容を分かりやすく紹介したものです。

ぱらぱらとめくった限りでは、長谷部文雄氏の翻訳をベースに、『資本論』の太い筋をきちんと追いかけているように思います。あまり『資本論」からの引用を多用せず、『資本論』の内容を自分の言葉で説明しながら、そこに日本の歴史や現状をおりまぜて、現在の読者が近づきやすく読みやすくなるような工夫をしているようです。

続きを読む

東洋経済編集部はどこに関心を持ったのか?

『週刊東洋経済』2009年6月13日号

『週刊東洋経済』6月13日号(6月8日発売)に、不破さんのインタビューが掲載されていることはご紹介したとおり。オイラも、月曜日にさっそく買ってきました。(^_^)v

で、読んでみると、同誌編集部が、不破さんの『マルクスは生きている』を読んで、どんなところに関心を持ったかが想像されて、なかなかおもしろかったです。

まず、リードの部分。こんなふうに『マルクスは生きている』や不破さんを紹介しています。

続きを読む

長野・大町市で大量の兵事書類が見つかる

「兵事書類」というのは、戦前・戦中に全国の市町村役場が徴兵事務をおこなうためにつくった書類のこと。敗戦直後に陸軍が焼却処分を命じたために、ほとんど失われてしまった。

今朝のNHKニュースで、その兵事書類が、長野県大町市、旧社村の民家の土蔵からまとまって発見されたことを紹介していた。特集的なニュースだったので、NHKのサイトを覗いてみても記事は見つからなかったが、代わりに、信濃毎日新聞の記事を見つけた。

大町の兵事書類は「全国有数の量」 研究者が調査 : 信濃毎日新聞

続きを読む

たたかいで働くルールをつくる

『前衛』2009年7月号

共産党の発行する『前衛』7月号の特集「たたかいで働くルールをつくる」はよくまとまっていて、なかなか読み応えがありました。

とくに、JMIU(全日本金属情報機器労働組合)の生熊茂実・委員長へのインタビューと、おおさか派遣・請負センター所長をされている村田浩治・弁護士の論文は、最前線の現場でたたかっている人だけに、とても迫力があって、一気に読んでしまいました。

続きを読む

リミニ・プロトコルの「カール・マルクス:資本論、第一巻」が放送されます

ドイツの演劇集団?「リミニ・プロトコル」が先日、東京で上演した「カール・マルクス:資本論、第一巻」(東京バージョン)がNHK教育の芸術劇場で放送されます。

2月に僕も見てきましたが、プロの俳優を使わず、『資本論』に関連する素人が登場し、『資本論』の朗読もしながらすすむ不思議な演劇です。

放送予定は、7月10日(金)午後22時30分からです。

7月10日(金)の放送内容: NHK教育 芸術劇場

文科省の行き当たりばったり…

文部科学省が、大学院博士課程の定員削減の方針を発表。

文部科学省はこれまで「科学技術創造立国」をめざすと言って、「大学院重点化」の名のもとに大学院の定員を増やしてきました。予算も増やして、研究条件を充実させるのであればよかったのですが、予算は増やさず定員だけ増やしたもんだから、大学院の教育・研究条件は劣悪化。博士課程を修了して就職先が見つからない、いわゆるポス・ドク問題を深刻化させただけでした。

ポス・ドクをどうするのかと思っていたら、突然、定員削減へ。「大学院重点化」はいったい何だったんでしょうか? あまりに無責任です。

大学院博士課程:定員減を 大学院重視を転換、教員養成も見直し――文科省 : 毎日新聞

続きを読む

『週刊東洋経済』6月13日号に不破さん登場!!

『週刊東洋経済』2009年6月13日号

6月8日発売『週刊東洋経済』(6月13日号)に、不破さんが登場します。

東洋経済のホームページに出ている6月18日号の目次によれば、『マルクスは生きている』についてのインタビューが掲載されるようです。興味のある方は、月曜日、書店に急げ!! (^_^;)

雑誌 週刊東洋経済 | 商品案内 | 投資・経済・ビジネスの東洋経済オンライン

続きを読む

足利事件・菅谷さん釈放で思ったこと

足利事件で菅家利和さんが釈放された。再鑑定でDNAの不一致が明らかになったからだが、あらためて捜査や裁判のあり方について考えさせられた。

世間では、今回の再鑑定・釈放で、DNA鑑定の「精度」が問題だったかのように受け止められているが、問題はもっと根深いような気がする。

突然「釈放」の知らせ、菅家さんの弁護士も驚く(読売新聞) – Yahooニュース

続きを読む

古荘純一『日本の子どもの自尊感情はなぜ低いのか』

古荘純一『日本の子どもの自尊感情はなぜ低いのか』(光文社新書)

「自尊感情」というのは、self-esteemの訳語。「自分の外見・性格・特技・長所短所・自分のもっている病気やハンディキャップなどすべての要素を包括した意味での『自分』を、自分自身で考える」(32ページ)という意味です。プラスの面で言えば、「自信、積極的、有能感、できるという気持ち、幸せな気持ち、自分を大切に思う気持ち」など。マイナスの面で言えば、「劣等感、消極的、無力感、できないという気持ち、不幸でつまらないと思う気持ち、自分をみじめに思う気持ち」を表わします(同前)。

「自尊心」「自己評価」「自己価値」「自己肯定感」などさまざまな訳語があるそうですが、著者は、このポジティブな意味もネガティブな意味を包括的に表わす中立的な言葉として「自尊感情」という言葉を使っています(30ページ)。

子どもが「自己肯定感」を持てなくなっている問題は、以前からも指摘されていますが、本書のポイントは、この子どもの自尊感情の高さ・低さについて、一連の調査にしたがって数量化して比較・検討しているところにあります。

続きを読む

ローザ・ルクセンブルクの遺体、90年ぶりに発見?

女性革命家のローザ・ルクセンブルクの遺体が90年ぶりに発見されたというニュース。

ローザは、ドイツ革命のなかでドイツ共産党を創設。1919年1月15日に、右翼反革命義勇軍によって虐殺され、川に遺棄され、数カ月後に遺体が発見され、埋葬された、とされていました。(ただし、のちにナチスの墓荒らしによって、現在はこの埋葬された遺体は行方不明)

しかし、今回「発見」された遺体が本当にローザだとすると、このとき発見された遺体は別人だったのか? それとも、発見後、どこかで別の遺体と入れ替えられたのか? そもそも、いったいどういう経緯でこの大学病院に保管されていたのか? さらに、ニュースによれば遺体そのものは2007年に見つかっていたようで、それが、どうしていまごろになってローザと判断され、ニュースになったのか、などなど、分からないことだらけです。もっと詳しく知りたいものです。

独の女性革命家 ローザ・ルクセンブルク 90年ぶりに遺体発見か : 東京新聞
Mysterious Berlin corpse probably Rosa Luxemburg | Reuters

続きを読む

カウンターが…

数日前からカウンターが表示されません。
無料のアクセスカウンターを利用しているのですが、どうやらそのサーバーが落っこちているようです。(/_;)

とりあえず代わりのカウンターを設置しました。総アクセス数しか表示できませんが、とりあえずこれでカウントしていくことにしたいと思います。

「毎日」編集委員、志位委員長のオバマ書簡に注目

昨日付け「毎日新聞」2面の「風知草」欄で、同紙専門編集委員の山田孝男氏が、共産党の志位和夫委員長がオバマ米大統領に送った書簡に注目し、「戦略不在の空白を突いた鋭い切り込みだった」と評価しています。

それによれば、同じころに、麻生首相もオバマ大統領に書簡を送っていたそうですね。しかし、その中身は、核抑止の維持を求めるもの。核兵器廃絶に向かって世界が動いているときに、なんという方向音痴!! なるほど「戦略不在」です。

風知草:麻生の手紙、志位の手紙=専門編集委員・山田孝男 : 毎日新聞
核廃絶:国会決議へ調整…抑止力めぐり難航も : 毎日新聞

続きを読む

日米「核持ち込み密約」、首相にも知らせず外務次官が管理

今日の「東京新聞」1面と3面に、核兵器の「持ち込み」にかんする日米密約が存在し、それを外務省中枢官僚が代々引き継いで管理していたことが、複数の外務事務次官経験者の証言から明らかになった、という重大なニュースが載っています。これは共同通信が配信したもの。

日米間では、タテマエでは、米軍が日本の領土・領海内に核兵器を持ち込む場合には「事前協議」を申し入れることになっています。そのため、歴代の日本政府は、「事前協議がない以上、核兵器は持ち込まれていない」と答弁してきました。しかし、実際には、1960年の安保改定時に、日米間で、核兵器を搭載した艦船や航空機が日本の港や飛行場を通過・寄航するケースについては、事前協議の対象としない(つまり、米軍は自由に核兵器を持ち込める)旨の「密約」が交わされていました。

これは、日本共産党の不破哲三元議長が、衆議院議員だった2000年3?4月に、初めてアメリカ側資料から「密約」の存在を明らかにして、党首討論や予算委員会の場で政府を追及した問題です。政府は、不破さんの追及にたいして「密約は存在しない」と答弁しましたが、今回の報道でそれがまったくのウソであったことがあらためて確認されたということです。

核持ち込み密約、外務次官ら管理 首相、外相の一部に伝達(共同通信)
次官経験者の証言要旨 核持ち込み日米密約(共同通信)

続きを読む

森田実氏が『マルクスは生きている』を絶賛

政治評論家の森田実氏が、ホームページの中の「森田実の時代を斬る」で、不破さんの『マルクスは生きている』(平凡社新書)を絶賛しています。

いわく、「久しぶりに良書を読んだ充実感を感じている。大きな知的刺激を受けた」「19世紀の巨人カール・マルクスを見事に現代に甦らせている大変な力作である。いま、全国民に読んでほしい書物の一つ」「われわれはいまこそマルクスを学ぶべきだ」などなど、とても力のこもった紹介だと思います。

【著書紹介】不破哲三著『マルクスは生きている』(平凡社新書、2009年5月15日刊、税別720円)を読んで《上》:森田実の時代を斬る

続きを読む