ひき逃げ犯引渡しを 読谷村で総決起大会

沖縄・読谷村で、先月7日に米兵がおこしたひき逃げ事件に抗議し、犯人の引渡しを求める村民総決起大会が開かれ、1500人が参加しました。

この事件、米軍側が犯人の身柄を拘束し、当初は、日本側への引渡しも打診してきたのですが、犯人の米兵が「人をはねたとは認識しなかった」と主張。任意の聴取に3回応じたあとは、事情聴取にも応じないままになっています。フロントにひびが入り、血痕までついていたというのに、警察は逮捕もできない。まったくもっておかしな話です。

ひき逃げ事件に抗議 読谷村民総決起大会 : 琉球新報)
沖縄米兵身柄引き渡し求め集会 ひき逃げ事件で地元読谷村 : 東京新聞
米兵ひき逃げに抗議、沖縄で1500人大会 : 読売新聞

ひき逃げ事件に抗議 読谷村民総決起大会

[琉球新報 2009年12月13日]

 【読谷】「米軍人によるひき逃げ死亡事件に抗議する読谷村民総決起大会」同実行委員会主催が13日午後2時から村文化センター中庭で開かれた。事件の早期解決を望む多くの村民が参加し、事件に対する怒りの拳を上げた。大会では、米軍人の身柄の早期引き渡しや日米地位協定の抜本的見直しなど4項目を求める抗議決議を採択する。
 実行委員長は安田慶造村長が務め、村役場や教育委員会など18団体で構成した。大会では、前田義輝議長を始め、村老人クラブ連合会の比嘉義治会長、知花昌美婦人会長が決意表明を行う。さらに、村出身国会議員の山内徳信、糸数慶子参院議員が登壇する。
 大会終了後には、参加者全員で在沖米陸軍トリイ通信施設前までデモ行進し、安田村長が同施設法務部長のバリー・スティーブンズ中佐に大会決議を手交する。
 村が米軍に関し村民大会を開くのは、1996年の「日米両政府による普天間飛行場返還合意に伴う読谷地域への新たな飛行場建設に反対する村民総決起大会」以来、13年ぶり。
 同事件は11月7日に在沖米陸軍トリイ通信施設の2等軍曹(27)が村在住の男性(66)をはね、死亡させた疑い。

《大会決議(要旨)》

 ひき逃げ死亡事件は、村民はもとより県民に大きな衝撃を与えた。怒りをもって被疑者米軍人を糾弾する。米軍は事件・事故が起こるたびに綱紀粛正を唱えるが、どれだけ県民の人権、生命まで奪えば気が済むのか。外国に駐留する以上、その国民の人権を尊重することが人間としての最大の使命である。米軍がもたらしてきた被害は、筆舌に尽くしがたいものがある。今回の事件も過去の忌まわしい事件・事故を思い出させ、村民の怒りは頂点に達した。米軍人は日米地位協定を盾に基地の中に逃げ込んだ。言語道断である。事件は極めて悪質であり、日米で合意した「殺人などの凶悪事件」に該当する事件として日米両政府は真摯しんしに対処すべきである。今回の事件に対して、厳重に抗議する。

 2009年12月13日

沖縄米兵身柄引き渡し求め集会 ひき逃げ事件で地元読谷村

[東京新聞 2009年12月13日 18時32分]

 沖縄県読谷村で11月に発生した死亡ひき逃げ事件で、関与を疑われながら県警の出頭要請を拒否し続けている在沖縄米陸軍兵の身柄を日本側に引き渡すことなどを求める集会が13日、同村で開かれ、村幹部や与党国会議員ら約1500人(村発表)が参加した。
 米軍人や軍属による犯罪については、日米地位協定が「米軍の手中にある容疑者の拘禁は日本側が起訴するまで米側が行う」と規定しており、陸軍兵は現在も米側が拘禁。大会は「容疑者の米軍人は地位協定を盾に基地の中に逃げ込んだ。まさに言語道断だ」と糾弾し、協定の見直しを求める抗議決議を採択した。
 参加者らはこの後「米軍人綱紀粛正しろ」などと書いたプラカードを手に、陸軍兵が所属する同村の米陸軍トリイ通信施設までデモ行進。安田慶造村長が陸軍の担当者に「基地と地元の良好な関係を崩したくない。捜査に協力してほしい」と話し、決議文を手渡した。
 事件は11月7日、村内の男性(66)の遺体が道路沿いの雑木林で発見された。陸軍兵は弁護士に対し「自分がはねたと思う。遺族に謝罪したい」と関与を示唆している。(共同)

米兵ひき逃げに抗議、沖縄で1500人大会

[2009年12月14日12時11分 読売新聞]

 沖縄県読谷村で13日、村内で起きたひき逃げ死亡事件に抗議する村民大会が開かれ、約1500人(主催者発表)が参加した。
 在沖縄米陸軍が拘束している2等軍曹(27)は、県警による任意の事情聴取を拒否しており、身柄を県警へ引き渡すことなどを日米両政府に求める決議を採択した。
 大会は、村や村議会などの主催。実行委員長の安田慶造村長は「容疑者が特定されているのに何で警察は身柄の確保を求めないのか。(日米)地位協定は関係ない」と主張し、決議で地位協定の見直しも求めた。
 大会後、参加者らは2曹が拘束されている同村内の陸軍トリイ通信施設までデモ行進。安田村長は同施設のゲートで陸軍法務官に決議文を手渡した。
 事件は11月7日早朝、同村楚辺の道路で起き、同村伊良皆の無職外間政和さん(66)が道路沿いの雑木林で死亡しているのが見つかった。2曹は県警の任意聴取に3回応じたが否認し、同14日以降は事情聴取も拒否している。2曹は弁護士に対し、「はねた認識はないが、証拠があるのなら自分がはねたのは事実だろう」と話しているという。

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