ボッセ氏「第九」の王道をゆく

東京シティ・フィル第九特別演奏会

先日の都響「第九」で何となくもやもや感が残ったので、本日は、池袋まで出かけて当日券で、ゲルハルト・ボッセ指揮、東京シティ・フィルの「第九」を聴いてきました。プログラムは単純明快。(^_^;)

  • ベートーヴェン:交響曲 第9番 ニ短調 「合唱付き」 作品125

独唱は、ソプラノ釜洞祐子、アルト小原伸枝、テノール櫻田亮、バリトン萩原潤。合唱は東京シティ・フィル・コーア。

ボッセ氏は、1922年生まれの御年87歳。すっかり背中も曲がってしまっておられましたが、なかなかどうして。椅子にも座らず、決してテンポも崩れず、これぞ「第九」の王道をいく、という堂々たる演奏でした。(チラシのボッセ氏の写真はもうだいぶ前のもの?)

シティ・フィルの演奏も、弦が柔らかく、ふくらみのある音を響かせ、しかもそれがフォルテになっても崩れないあたりは上手かったと思います。ホルンも、思い切りのいい音を聴かせてくれました(第3楽章の聴かせどころで、音があがりきらなかったのは残念でしたが)。それから、ティンパニがよかったですね。力強く、刻みがはっきりして、僕の好きなタイプです。

以前、ミサ・ソレムニスを聴いたときには、ちょっとシティ・フィルの演奏に不安を持ったのですが、まったく違ってましたね。来年のベートーヴェン交響曲全曲演奏シリーズが楽しみです。(^_^)v

合唱も、アマチュア合唱団にしては、なかなかどうして。1人だけ、ソプラノで、おもいっきりビブラートのかかった声を響かせている人がいましたが、歌詞も割とよく聞こえたました。男声がちょっとおとなしかったのが残念ですが。ソリストでは、バリトンの萩原潤氏がよかったと思います。

会場は、ボッセ・ファンとおぼしきお客さんもたくさんいて、芸術劇場3階席まで本当に満員でした。ボッセとシティ・フィル、お互いに気心の知れあった関係で、暖かい雰囲気の演奏会でした。

ところで演奏を聴いていて気づいたのですが、トロンボーンが、今日は最初からステージにいて、第2楽章で演奏していたのですが、先日の都響では第2楽章が終わったところで登場して、演奏したのは第4楽章のみ? これは、版の違いなんでしょうか? それとも、譜面にはないけれど、よくやられていることなんでしょうか? どなたかご教授をお願いします。m(_’_)m←スコアなどまったく読めない奴

Boules Conducts: Stravinsky,Messian,Dukas,Falla

帰りに新宿のタワレコでお買い物。Boulez Conducts Stravinskey, Messiaen, Dukas, Falla。SONY CLASSICALのBoulez Conductsシリーズの1枚。CD4枚組、特価1,990円。

いつもマーラーやショスタコーヴィチ、ブルックナーばかり聴いているので、たまには、こういうのもいいかな。(^_^;)

ボッセ氏「第九」の王道をゆく」への2件のフィードバック

  1. > ところで演奏を聴いていて気づいたのですが、トロンボーンが、今日は最初からステージにいて、第2楽章で演奏していたのですが、先日の都響では第2楽章が終わったところで登場して、演奏したのは第4楽章のみ? これは、版の違いなんでしょうか?

    はじめまして。都響トロンボーンの古賀です。第九は必ず初めから最後まで座っておりますよ。何かの勘違いでは??

  2. 古賀さん、わざわざお越しいただき、ありがとうございます。

    そうですか、私の勘違いでしたか…。申し訳ありませんでした。m(_’_)m

    コントラバスと金管のあいだが最初は空いていたように思ったのですが…、お騒がせいたしました。

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