東フィル新年最初の定期演奏会で、大野和士氏がショスタコーヴィチとプロコフィエフを振るということで、大いに期待してサントリーホールへ。
- 望月京:むすび(東京フィルハーモニー交響楽団100周年記念委嘱作品)
- ショスタコーヴィチ:交響曲第6番 ロ短調 op.54
- プロコフィエフ:交響曲第5番 変ロ長調 op.100
しかしたどり着いてみると、指揮者変更のお知らせが張り出されていました。大野氏は、頚椎の状態が悪くなり医師から5週間の治療・リハビリを指示されたということで、急遽、渡邊一正氏が登場。11日の発表で、13日から演奏会ということで、本当にあわただしいことだったと思われます ((演奏会が終わって自宅に帰ってから、東フィルから指揮者変更のハガキが届いていたことに気がつきました。))。
前半のショスタコーヴィチ。5番や7番にくらべ、6番は演奏されることもめずらしく、僕も生で聴くのは初めて。第1楽章が始まってみるとかなり遅く感じました ((しかし、これまた自宅に帰って手持ちのCDをいろいろ調べてみたところ、必ずしも「かなり遅かった」わけではなさそうです。))が、それでもこの曲の緊張感、緊迫感のようなものは崩れることがありません。むしろキンキン演奏されるよりもずっと聴きやすく、なかなかよい演奏ではなかったでしょうか。渡邊氏は、以前にショスタコの5番を聴いたときも、遅いなぁと感じましたが、これが渡邊氏の解釈なのかも知れません。
しかし、その抑え目の指揮ぶりが、後半プロコフィエフではマイナスに作用したようです。全体としておとなしすぎて、盛り上がりもなく、平板に終わってしまいました。
1曲目は、東フィル100周年記念委嘱作品。「寿ぎの歌」ということでしたが、雅楽ふうの作品。個人的には苦手な作風の曲だったため、少し体調が悪かったこともあって、とっとと撃沈しておりました。
【関連ブログ】
東条碩夫のコンサート日記 1・14(金)渡邊一正指揮東京フィルハーモニー交響楽団
2011/01/14 東フィル定期: 日記(新)
【演奏会情報】
指揮:渡邊一正/コンサートマスター:荒井英治/会場:サントリーホール/開演:2011年1月14日 午後7時