東京電力の清水社長が初めて記者会見。福島第1原発について、あれこれいろいろ言っていますが、1号機は燃料棒が1.7メートルほど露出、3号機も2メートルほど露出、2号機についても「海水注入もありうる」ということですから、要するに3機ともコントロールできていない、ということでしょう。
もはや、「想定範囲内」とか「ただちに影響はない」と言っている場合ではないのではないでしょうか。
東電社長 津波は想定を超えた
[NHKニュース 3月13日 22時16分]
東京電力は、13日午後8時半前から清水正孝社長などが記者会見を行い、清水社長は「放射性物質の漏えいや原子炉のトラブルが相次ぎ、避難勧告が出ている地域をはじめ、社会の皆様に大変なご心配とご迷惑をかけ、心よりおわびしたい」と述べました。また、「施設は地震の揺れに対しては正常に停止したが、津波の影響が大きかった。津波の規模は、これまでの想定を超えるものだった」と話しました。さらに、福島第一原発の2号機について、「状況によっては、海水を使った冷却も検討している」と話しました。
一方、東京電力の担当者は、福島第一原発の3号機について、「原子炉に海水を注入しているものの、午後7時半現在で、原子炉の水の高さが下がり続け、核燃料棒を束ねた『燃料集合体』が、全体の半分の長さに当たる2メートルほど露出している。午前中、原子炉を入れた格納容器の圧力を下げるため、中の空気を放出したが、その後、圧力は上がる状況が続き、空気を抜くために開いた弁が再びふさがった可能性がある」と述べました。また、1号機についても、「原子炉に海水を入れているものの、燃料集合体が1メートル70センチ露出しているとみられる」と説明しました。
福島原発10基の耐震安全性の総点検等を求める申し入れ 2007年7月24日
http://www.jcp-fukushima-pref.jp/seisaku/2007/20070724_02.html
福島原発はチリ級津波が発生した際には機器冷却海水の取水が出来なくなることが、すでに明らかになっている。これは原子炉が停止されても炉心に蓄積された核分裂生成物質による崩壊熱を除去する必要があり、この機器冷却系が働かなければ、最悪の場合、冷却材喪失による苛酷事故に至る危険がある。そのため私たちは、その対策を講じるように求めてきたが、東電はこれを拒否してきた。
柏崎刈羽原発での深刻な事態から真摯に教訓を引き出し、津波による引き潮時の冷却水取水問題に抜本的対策をとるよう強く求める。
情報さま
貴重な情報、ありがとうございます。
日本共産党福島県委員会、同福島県議団などの申し入れは、引き波のときの冷却水が取水できなくなる危険性についてのもののようですが、このときに多角的に安全対策を見直していれば、今回の事態を多少なりとも軽減できたかも知れませんね。
津波が「想定外」だったことは事実ですが、「想定外だった」ということを弁解の口実にしてはならないと思いました。