オール・ドヴォルザーク・プログラム

読響『月刊オーケストラ』5月号

4月の定期演奏会を振り替えてもらって、読響の名曲シリーズへ。プログラムは、オール・ドヴォルザークでした。

  • ドヴォルザーク:序曲〈謝肉祭〉 op.92
  • ドヴォルザーク:ヴァイオリン協奏曲 イ短調 op.53
  • ドヴォルザーク:交響曲第8番 ト長調 op.88

震災の「諸」影響でズデニェク・マーツァルが来日できなくなり、指揮はペトル・ヴロンスキーに交代。ヴァイオリンは、母親が日本人というアラベラ・美歩・シュタイバッハー。

ヴロンスキーの指揮はいたって王道。交響曲8番は、音量のメリハリをつけ、テンポもかなり大きくゆらして、“いかにも”という演奏でした。

続きを読む

感動は来週に期待しましょう

都響定期Bシリーズ(2011年5月11日)

連休が明けて、ようやくコンサートが再開しました。まずは、インバル&都響の第1弾。

  • シューベルト:交響曲第5番 変ロ長調 D.485
  • R・シュトラウス:交響詩「英雄の生涯」

1曲目、シューベルトの5番は「ベートーヴェンの4番とついになっている」(プログラム解説)とのことですが、いかんせん曲のまとまりがベト4とは比べようもありません。楽章ごとにはなかなかいいところもあるんですが…。

続きを読む

いまはドヴォルザークの音楽がやさしく響く

東京シティ・フィルハーモニック管弦楽団第248回定期演奏会

本日は、東京シティ・フィルの第248回定期演奏会。当日券でしたが、オペラシティの3階正面席がゲットできました。指揮は阪哲朗氏、チェロ独奏は遠藤真理さん。

  • ドヴォルザーク:チェロ協奏曲 ロ短調 op.104
  • ドヴォルザーク:交響曲第8番 ト長調 op.88

すこしお疲れ気味だったので、こういうときはドヴォルザークの音楽が心地よく響きました。

続きを読む

久しぶりにコンサートに行ってきました

『月刊オーケストラ』4月号

『月刊オーケストラ』4月号

選挙も終わって、昨日は久しぶりにコンサートを聴いてきました。3月は、東日本大震災のあと、予定していた演奏会が次々と中止となり、さらに4月も選挙でまったく通えていなかったので、ほぼ2カ月ぶりのコンサートになりました。

プログラムは、こんな感じ。

  • モーツァルト:交響曲第38番 ニ長調 K.504 〈プラハ〉
  • ヤナーチェク:交響詩〈タラス・ブーリバ〉
  •  (休憩)
  • スメタナ:連作交響詩〈わが祖国〉から 交響詩〈モルダウ〉
  • ヤナーチェク:シンフォニエッタ

チェコにちなんだ曲が並んでいますが、プログラムノーツ(満津岡信育氏)によると、「単にチェコにちなんだ楽曲というだけでなく、シンコペーションや半音階的書法、とりわけ弦楽器がめまぐるしく動く音楽が並んでいる」とのこと。そう思って聞くと、ふだんならメロディに気をとられるところが、いろいろとリズムの変化や調性の変化を楽しませていただきました。

続きを読む

払い戻されたチケット代金の使い道

大震災で、東京でもクラシックのコンサートがいろいろと中止になりました。それはとても残念なことでしたが、ぼつぼつとチケット代金が払い戻されてきています。

これを何とか生かす方法はないものかと思っていましたが、仙台フィルのみなさんが「音楽の力による復興センター」を立ち上げ、被災地で「復興コンサート」を開いていくということなので、その活動資金に募金することにしました。いつも安い席でしか聴かないものだから、たいした額にはならないのですが……。(^_^;)

仙台フィルの活動が、震災からの復興の力になることを願ってやみません。

「音楽の力による復興センター」事業にご協力を:仙台フィルハーモニー管弦楽団

がんばれ 仙台フィル!!

被災地仙台で早くも「復興コンサート」に取り組んでいる仙台フィルが、被災者に直接音楽を届け、復興に生かすための「音楽の力による復興センター」を立ち上げました。がんばってください、応援します。

「音楽の力による復興センター」事業にご協力を:仙台フィルハーモニー管弦楽団

仙台フィル自身も、21日には東京でコンサートを開くそうです。

仙台フィルが演奏会 18日、金沢で:北國新聞
【東日本大震災】被災地のオーケストラと在京音楽家が21日に支援演奏会:MSN産経ニュース

続きを読む

音楽が聴きたい…

庄司紗矢香:バッハ&レーガーサイモン・ラトル指揮シベリウス交響曲全曲集ネーメ・ヤルヴィ指揮チャイコフスキー交響曲全曲集

音楽が聴きたくて聴きたくて、それで、久しぶりに新宿のタワーレコードでCDをまとめ買いしてきました。

1枚目は、庄司紗耶香さんの新盤。バッハのパルティータ1番、2番とレーガーのプレリュード&フーガという取り合わせ。ジャケットの写真が、すっかり今どきのお嬢さんという感じになっていたのにびっくりしました。(^_^;)

続きを読む

ウェブ上のチャリティ・コンサート

東京フィルの荒井英治さん(ヴァイオリン、ソロ・コンサートマスター)、青木高志さん(ヴァイオリン、コンサートマスター)、須田祥子さん(ヴィオラ)、渡邉辰紀さん(チェロ、首席チェロ奏者)が、「ウェブ上でのチャリティーコンサート」ということで、弦楽四重奏の演奏を公開して、募金の呼びかけをされています。

音楽家として今何ができるか。Charity concert on the web|東京フィル公式ブログ「オーケストラをゆく」

曲目は、モーツァルト(L.Kember編):クラリネット五重奏曲イ長調Kv.581より第2楽章。You Tubeでも視聴可能です。

仙台フィルハーモニーは、26日、仙台市内で第1回の「復興コンサート」を開催しました。

仙台フィル「復興コンサート」(朝日新聞)

仙台フィルハーモニー管弦楽団の「復興コンサート」が開かれた仙台市宮城野区・見瑞寺=26日(朝日新聞)

故郷に帰る日は―歌声重ね、思い重ね 仙台フィル演奏会:朝日新聞

続きを読む

仙台フィルが被災地で復興コンサート

仙台フィルが6月までのコンサートを中止せざるを得なくなったことは、前にもご紹介しましたが、その仙台フィルが、被災者に直接音楽を届けようと、「復興コンサート」を始めるそうです。

まずは第1回のお知らせが、仙台フィルのホームページに掲載されていました。

ニュース:仙台フィルハーモニー管弦楽団

まだ音楽どころでは…という方もいらっしゃるでしょうが、音楽だからこそ伝わる気持ち、あるいは音楽だからこそ癒されるということもあります。仙台フィルのみなさん、応援しています。

僕たちに音楽を聴かせてください

東京では、コンサートが次々と中止、あるいは延期となっている。ミューザ川崎は、前に紹介したように、ホールの天井が落下して、当分使用不可能になった。安心して音楽に身をゆだねられる日が早く来てくれることを願わずにはいられない。

今日の「日本経済新聞」文化欄で、仙台フィルの正指揮者の山下一史氏が仙台市青葉区の青年文化センターで地震にあったときのことを書かれている。リハーサル直前だったが、楽団員・事務局のみなさん無事だったそうだ。

そのとき仙台は雪。山下氏が楽団員の車でホテルに向かう途中、「歩道は、雪の中、傘もささずに歩いて帰路につく人々の列が延々と続いていた」という文章が、直後の仙台市内の様子を伝えている。仙台フィルは、6月末までのすべての主催公演が中止になった。山下氏は「音楽の出番は必ず来る」と書かれている。その日が一日も早くおとずれんことを。

仙台フィルハーモニー管弦楽団

山形交響楽団は、11日、12日の公演は中止せざるをえなかったが、27日の「オーケストラの日2011」公演は「被災者応援コンサート」としておこなわれるそうだ。

山形交響楽団│Yamagata Symphony Orchestra

続きを読む

ミューザ川崎、地震で天井板が落下

天井や軽量鉄骨が落ちたミューザ川崎シンフォニーホール=幸区で(東京新聞)

天井や軽量鉄骨が落ちたミューザ川崎(東京新聞)

東京交響楽団がホームグラウンドにしている「ミューザ川崎」が、11日の地震で、天井板が落下し、使用不能になっているそうです。リハーサル中だった松居直美さんは無事。公演中でなかったのが不幸中の幸いです。

しかし、9月までの全公演は中止に。一日も早い復旧を願っています。

東日本大震災:ミューザ川崎、天井落下し客席埋まる 9月まで全公演中止/神奈川:毎日新聞

続きを読む

コンサートが次々中止に

11日に、東北巨大地震が起きたあと、日フィルの定期演奏会(ラザレフ指揮)は、サントリーホールの安全が確認され、そのまま夜7時から予定通り行われたそうです(チケットは持ってましたが、交通手段がなく聴けず)。

しかし、そのあとは期待していたコンサートが次々と中止になってしまいました。

続きを読む

ブリュッヘン×新日本フィル×バッハ「ミサ曲ロ短調」

新日本フィル第473回定期演奏会

新日本フィル第473回定期演奏会

今日は、すみだトリフォニーで、ブリュッヘン指揮、新日本フィルによるバッハ「ミサ曲ロ短調」を聴いてきました。

バッハ:ミサ曲 ロ短調 BWV232

  • 第1部 ミサ/キリエ/グロリア
  • 第2部 ニケーア信経/クレド
  • 第3部 サンクトゥス
  • 第4部 オザンナ、ベネディクトゥス、アニュス・デイとドナ・ノビス・パーチェム

通例のミサ曲がキリエ、グロリア、クレド、サンクトゥス、アニュス・デイの5部構成であるのにたいして、この曲は4部構成。全部で2時間ほどもかかる作品ですが、第1部が終わったところで休憩をはさんで演奏されました。

続きを読む

シュポーアってだれ?

読売日響第501回定期演奏会

読売日響第501回定期演奏会

先週、池袋で聴いた神尾真由子×アルブレヒト×読響に続いて、またまた、サントリーホールで読響の定期演奏会を聴いてきました。

プログラムは、こんな感じ。シュポーア特集です。

  • シューマン:〈「ファウスト」からの情景〉序曲
  • シュポーア:歌劇〈ファウスト〉序曲
  • シュポーア:ヴァイオリン協奏曲第8番 イ短調 op.47 〈劇唱の形式で〉
  • シュポーア:交響曲第3番 ハ短調 op.78

でも、シュポーアってだれ? と思っていたら、2曲目の演奏が終わったところで、アルブレヒト氏みずからが指揮台でマイクをにぎって紹介してくれました。

続きを読む

オイラの頭がアホなのか…

二期会オペラ「サロメ」(2011年2月22日)

二期会オペラ「サロメ」

コンヴィチュニーの演出ということで話題にもなっている二期会オペラ劇場「サロメ」を見て参りました。

ですが、オイラの頭がアホなのか、はたまた芸術的センスがゼロなのか、さっぱり訳が分かりませんでした。(^_^;)

続きを読む

ブリュッヘンって、意外にお茶目?

新日本フィル第472回サントリー定期演奏会

フランス・ブリュッヘン指揮のベートーヴェン交響曲全曲演奏会。今日は、新日本フィルの定期演奏会での演奏です。

  • ベートーヴェン:交響曲第8番 ヘ長調 op.93
  • ベートーヴェン:交響曲第9番 ニ長調 op.125 「合唱付き」

今日の演奏で一番びっくりしたのは、「第九」の演奏で、第4楽章がすすんでそろそろ歌が始まるというのに、ソリストが舞台にあらわれなかったこと。どうするんだ〜?! と思っていたら、上手から、バリトンのデイヴィッド・ウィルソン=ジョンソンがあたふたと登場し、トロンボーンの後ろあたりで、客席に腕を広げて歌い始めたのです。

続きを読む

神尾真由子×アルブレヒト×読響×ブラームス

読売日響名曲シリーズ(2011年2月19日)

読売日響名曲シリーズ

1月の定期演奏会で、テレビ撮影のために座席が変更になったので、読響さんから招待券をいただき、土曜日、池袋・東京芸術劇場で、神尾真由子さんと読響のコラボを聴いてきました。座席も2階後部席の前のほうという、なかなかよい席をいただきました。

この日のプログラムはブラームス特集。

  • ブラームス:ヴァイオリン協奏曲 ニ長調 op.77
  • ブラームス:交響曲第2番 ニ長調 op.73

神尾さんは、真っ赤なビスチェドレスで登場。これまで神尾さんというと、激しい演奏というイメージを持っていたのですが、この日のブラームスは、むしろ情熱をうちに秘めつつ、しっとりとした演奏でした。とくに第2楽章はうっとりするほどの優しさ。

続きを読む

冷たい雪の中、熱く激しく

東フィル第798回定期演奏会(2011年2月11日)

積もるほどではなかったとはいえ、冷たい小雪舞い散る中、東フィルの定期演奏会を聴くために、サントリーホールまで出かけてきました。指揮は主席客演指揮者のウラディーミル・フェドセーエフ。

  • ドヴォルザーク:チェロ協奏曲 ロ短調 op.104
  • ストラヴィンスキー:バレエ音楽「ペトルーシュカ」(1911年版)

1曲目、オケがわりとあっさりと脳天気な音を出し始めたので、これはどうなることやらと思ったのですが、ソロのアレクサンドル・クニャーゼフがある意味外連味たっぷりに、チェロを“泣かせ“てくれました。

続きを読む

3階席までびっしり満席 ブリュッヘン・ベートーヴェン・プロジェクト

フランス・ブリュッヘン ベートーヴェン・プロジェクト第1回(2011年2月8日)

古楽器・古楽演奏で有名なフランス・ブリュッヘンと新日本フィルによる「ベートーヴェン・プロジェクト」。錦糸町まで出かけて、第1日目を聴いてきました。

  • ベートーヴェン:交響曲第1番 ハ長調 op.21
  • ベートーヴェン:交響曲第2番 ニ長調 op.36
  • ベートーヴェン:交響曲第3番 変ホ長調 op.55「英雄」

対抗配置10-8(後半は10)-6-4-3の小型の編成、ピリオド奏法による演奏。弦の音は非常にクリアで、管の音がくっきりと浮かび上がってくる。ブリュッヘンの指揮に新日本フィルもしっかりとこたえていて、かなりクオリティの高い演奏でした。第3番では、指揮台に手をかけたところで、まだお客さんが拍手しているあいだに、ひょいと手をふって演奏を始めるお茶目なところも見せていただきました。

続きを読む