牛肉からセシウム検出

福島県南相馬市の牛肉から、1kg500ベクレルの基準値を上回る放射性セシウムが検出されました。

福島の畜産家のみなさんにはショックでしょうが、たくさんの放射性物質が放出され、それが地面に降り積もったわけですから、牧草などを通じて牛の体内に取り込まれることは、ある意味、事故当初から予想できたことです。スイスでは、チェルノブイリ原発事故のとき、汚染された州の家畜には汚染されていない干し草を食べさせ、その間に汚染されなかった州に移送して、家畜を保護したそうです。

全11頭から規制値超える放射性物質検出 福島県産牛肉:日本経済新聞
南相馬の肉用牛、他の10頭からもセシウム検出 都発表:朝日新聞
セシウム検出の福島牛・農家から「6頭」が市場に流通:Bloomberg.co.jp

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九電「やらせメール」、原発担当の元副社長が指示

九州電力の「やらせメール」。指示を出したのは、6月末で退職した元副社長らしい。退職といっても、別にこの問題で責任をとったわけではなく、たんなる偶然。

九電やらせメール、原発担当の元副社長が関与:読売新聞
九電やらせメール、当時の副社長が指示 組織ぐるみ:日本経済新聞

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九電「やらせメール」続報

「しんぶん赤旗」がスクープした九州電力の「やらせメール」問題。今朝の「しんぶん赤旗」(7月8日付)に、さらにその続報が載っていました。

社長の謝罪記者会見のあと、もう一度、広報担当者に取材をしたところ、次のような回答があったというのです。

 本紙〔「しんぶん赤旗」のこと〕は7日、改めてその広報担当者に取材。前回の虚偽回答〔6月30日の取材に「一切しておりませんん」と答えていたこと〕について、「私だけの見解ではなく、広報部としての見解でもなく、社内調整をした上で、お答えしたものだった」と説明。虚偽の回答は同社の関係部署との協議で決められていたことを認めました。(「しんぶん赤旗」7月8日付)

つまり、「やらせメールを送ったのではないか」というメディアの問い合わせにたいして、九州電力社内で対応を検討して、社の統一見解として「一切しておりません」と否定するという方針を決めていたという訳です。

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九電「やらせメール」事件:「朝日」は情報をつかんでいたのに報道しなかった!!

九州電力が、玄海原発の再稼動問題で国がおこなった説明会を報じた番組に「やらせメール」を送るよう、子会社社員に指示していた問題。これは、もともと、共産党の「しんぶん赤旗」7月2日付が暴露したスクープです。

九電が“やらせ”メール/玄海原発再稼働求める投稿/関係会社に依頼/国主催の説明会:しんぶん赤旗

昨日、日本共産党の笠井亮衆議院議員が質問し、九州電力社長が急遽記者会見して謝罪したことから、今朝の新聞各紙に大きく取り上げられることになりました。

そんななか注目されるのが「朝日新聞」。一面には、こんな記事↓を載せています。

子会社社員に原発再開賛成メール促す 九電、番組向け:朝日新聞

が、問題は39面に載ったこの記事の続き。そこには、次のようなくだりがあります。(残念ながら、この39面の記事はウェブ上には出ていないようなので引用しておきます)

 朝日新聞は「説明会の件で、九電が社員に『賛成・安全という議論をネットでわき起こせ』と指示していた」との情報を入手。6月下旬に事実関係を尋ねたが、九電広報は「メールで指示することは考えられない」と否定していた。

つまり、「朝日新聞」は、「しんぶん赤旗」が報道する前に、九州電力の「やらせメール」の情報をつかんでいたのです。それにもかかわらず、報道しなかったのです。九電が「考えられない」と否定したと書かれていますが、取材相手が否定しても報道した事件はいくらでもあるのですから、「やらせメール」事件を報道しなかった理由にはなりません。結局、広告主である電力会社をおもんばかって、記事を握りつぶしたとしか考えられません。

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そっか、2号機の水位は測れてなかったのね…

2号機に仮設した水位計が、結局作動せず、2号機の水位は計れなかったというニュース。いろんな出来事が毎日のように起こっていて、すっかり見逃していたけれど、そっか、2号機は水位が測れてなかったのね。

でもって、仮設の圧力計で測った結果、炉心は1.1気圧。ということで、圧力容器が損傷して格納容器とツーツーになっていることが判明した。

2号機 原子炉の水位計測が難航:NHKニュース
福島第1原発:2号機圧力容器の損傷裏づけ:毎日新聞

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共産党、「原発安全宣言」にもとづく再稼働要請の撤回を求める

日本共産党の志位和夫委員長が、政府にたいして、原発の「安全宣言」をおこない、地元自治体に再稼動の要請をおこなったことにたいして、撤回を求める申し入れをおこなった。

「原発安全宣言」にもとづく再稼働要請の撤回を求める/志位委員長、首相に提起:しんぶん赤旗

「申し入れ」のなかでは、たとえば「水素爆発防止対策」を実施したといわれるものが、実は、「炉心損傷で水素が発生しそうになったとき、原子炉建屋に穴を開けるドリルを備えておくという姑息 ((「姑息」とは、「根本的に解決するのではなく、一時の間に合わせにすること。その場逃れに物事をすること」(三省堂『大辞林』CD-ROM版、1992年)。))なものである」と指摘されている。えっ、ドリルを準備しただけでOKなの? と一瞬、目を疑うような話だ。

そこで、経済産業省、原子力安全・保安院の発表を探してみた。それで見つけたのがこれ↓。各電力会社が実施したとされる「シビアアクシデントへの対応に関する措置の実施状況の確認結果」として、経済産業省が6月18日に発表したもの。

福島第一原子力発電所事故を踏まえた他の発電所におけるシビアアクシデントへの対応に関する措置の実施状況の確認結果について(METI/経済産業省)

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既存の全原発「廃炉」をめざすべき82%

本日の「東京新聞」にも大きく掲載されていましたが、「日本世論調査会」の実施した全国世論調査で、全国54基の原発について、82%の人が「廃炉」(「直ちにすべて廃炉」9.4%、「定期検査に入ったものから廃炉にする」18.7%、「電力需給に応じて廃炉を進める」53.7%)を求めていることが明らかになった。また、原発に「不安を感じる」人が9割をこえている。

原発廃炉推進が82% 全国世論調査、3人に2人新増設反対:中国新聞

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BS11「リベラルタイム」に志位委員長が登場します!

BS11のニュース番組「リベラルタイム」に、日本共産党の志位和夫委員長が登場します!!

テーマは「原発は必要か?」。破綻した原発の「安全神話」や原発の総点検などについて志位委員長に聞くそうです。

放送は、6月25日(土)午後6時〜6時30分です。

どうぞご覧ください。

ニュース・経済 リベラルタイム | BS11

日経新聞、ふたたび東電問題を論ず

日本経済新聞6月17日付「大機小機」が、ふたたび東電問題を取り上げている。

福島第1原子力発電所の事故の被害額は最終的に10兆円規模に達するとみられているとしたうえで、コラム子は、こう述べている。

もしこの賠償費用をすべて負債として認識すれば、東京電力は債務超過になるはずだ。今回の事故は「異常に巨大な天災地変」によるものであり東電は免責されるとの議論もあるが、同じく震災被害にあった東北電力女川原発に事故は起きていない。防災対策の不備は明らかで、東電が責任を免れることは考えがたい。

では、どうするか。コラム子は、会社更生法の適用申請が「最も簡明な方法」だと指摘する。

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元原子力安全委員会長、「原発は廃止すべきだ」と指摘―ただしスイスのね。

前に紹介した swissinfo は、「東日本大震災」として、いろいろと記事を特集しています。

たとえば、これ↓は4月5日の記事。スイス政府の原子力安全委員会長を5年つとめた研究者へのインタビューです。

福島第一原発事故、避難指示圏を半径40キロに拡張を!:swissinfo

この人は、日本政府が30km圏内に「自主避難」を呼びかけたことにたいし、「理解に苦しむ。半径40キロを避難指示圏にすべきだ」と批判しています(あくまで4月5日時点での話ですが)。「さしあたり、ただちに健康に影響はない」と言い続けた、どこぞの「村」の学者さんとは大違いです。

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やっぱり原発事故は笑えない笑い話ばかりだ

本日の「東京新聞」1面肩の記事。事故をおこし、東京電力が廃炉の方針を決めている福島第1原発1〜4号機が、法令上は廃炉にできないということがわかったというニュース。

福島第一原発 事故時の廃炉規定なし:東京新聞

それは、法令上、廃炉手続きは、原子炉が正常に終了して使用済み核燃料が安全に取り出されていることが条件になっているからだ。日本の原子力行政は、どこまで行っても大規模な事故に何の準備もしていなかったことが分かる。

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菅原文太さん、「日本でも原発国民投票を」

俳優の菅原文太さんが、NPO法人「ふるさと回帰支援センター」の開設記者会見で、日本も「イタリアのように、原発の是非を国民投票したらいい。解散総選挙よりよほど重要」と発言されたそうです。

文太さん、えらい!!

菅原文太、政府に注文「原発国民投票を」:SANSPO.COM
文太 吠えた! 反原発三国同盟じゃ!!:デイリースポーツ

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子どもの被曝の危険性 こんな記事を見つけました

スイス放送協会が解説しているポータルサイトに、こんな記事↓が出ていました。

小児がん科医のアネット・リドルフィ氏に福島第一原発事故後に起こりうる小児白血病について聞いた。 – swissinfo

20年間ベルン州立大学病院小児がん科部長を務めてきたお医者さんのインタビュー記事です。

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1000円払ったら原発止めてくれるなら、払ってもいいかなぁ

原発推進の経済産業省の研究所だから、何のためにこんな計算をしたのかは、初めからわかりきってるし、原発を全部火力発電所に置き換えたら3兆円ほど負担が増えるというのは、別にエネ研が発表する前から新聞各紙にも書かれていた話だし。したがって、結論は「何をいまさら」ということ以上にはなし。

しかし、もし毎月1,000円払ったら全原発を停止してくれるというなら、僕は喜んで1,000円払いますけど。どうします?

家庭の電気代1000円アップ…全原発停止なら:読売新聞

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共産党が原発からの速やかな撤退を求める「提言」を発表

日本共産党が、13日、「原発からのすみやかな撤退、自然エネルギーの本格的導入を」と国民的討論と合意を呼びかける提言を発表しました。

原発からのすみやかな撤退、自然エネルギーの本格的導入を 国民的討論と合意をよびかけます 2011年6月13日 日本共産党

なるほどと思ったのは、「1、福島原発事故が明らかにしたものは何か」で、原発依存のエネルギー政策から戦略的に撤退し、「原発ゼロ」をめざす政治的決断を呼びかける理由として、以下のように順序だてて、「原発ゼロ」をめざす必要性を明らかにしていることです。

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問題は…

福島県南相馬市と伊達市の合わせて4箇所で、放射線量が高い地点が発見されたというニュース。地元のみなさんにとってはほんとに心配で、深刻な事態です。

同時に、このウォールストリートジャーナル日本語版の記事で見逃せないのは、原発事故から3カ月たっているのに、政府が「放射能リスクがどの程度で、どう対処すべきか依然として苦慮している」と指摘されていること。国内で54基も原子炉を稼働させておきながら、日本の政府は放射能が漏れたときにどう対処するか、これまでまともに考えてこなかったし、事故から3カ月たっていまだに考えられていないということです。川上未映子さんが「デキる人はいないのですか」「プロフェッショナルがどこにもいない」と嘆くとおりなのです。

福島原発周辺、避難対象拡大を検討―「ホットスポット」4カ所発見で:WSJ日本版

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どうして原発って、こんなに笑えない笑い話ばかりなんだろう

東京電力の福島第一原発で、どうして大事な非常用発電機を、津波が来れば水没するような地下に置いていたのか? その疑問に、今日の「朝日新聞」夕刊(6月11日付)が答えてくれています。

記事によると、アメリカではハリケーンの強風で樹木が吹き飛ばされきて、それに直撃されて被害を受けるので、それから発電機を防護するために地下に設置することになったそうです。ところが、1960年代に日本で原発をつくり始めたとき、何でもアメリカ仕様でやらないといけないと思って、ハリケーンなどこない日本でも、そのまま発電機は地下へ。その結果、津波で完全に水没することになった、というわけです。

そもそも日本の原子力開発は、アメリカから濃縮ウラン+軽水炉を購入するところから始まったものですが、建屋の設計図までアメリカ引き写しだったとは……。

「地下に非常電源」米設計裏目に ハリケーン対策だった:朝日新聞

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川上未映子さん、ぜひこれを御一読を

昨日の「日本経済新聞」夕刊(6月9日付)に、作家の川上未映子さんが、「デキる人はいないのですか」と題して、原発事故について書かれている。

「わたしはメルトダウンと炉心融解のはっきりした違いもわからない程の市民ではありますが」と言いながら、川上さんは、NHKスペシャル(おそらく6月5日放映の「<シリーズ 原発危機>第1回・事故はなぜ深刻化したのか」)をご覧になって、結局分かったことはこうだと書かれている。

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それを準備せよというのがあなたの仕事だったのでは?

昨日のニュースになりますが、原子力安全委員会の班目委員長が、東京電力の福島原発事故に関連して「第2、第3の防護手段がないといけない」と述べて、「まさに人災だ」と発言したそうです。

しかし、その「第2、第3の防護手段」ができているのかどうかを審査し、点検するのが、あなたの仕事だったのでは? それをやらずに「人災」だといわれても困ります。

原発事故「まさに人災」安全対策に不備…班目氏:読売新聞

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IAEAへの政府報告書はこれ

本日のメディアでいっせいに取り上げられている日本政府のIAEA閣僚会議への報告書というのは、これ↓。

原子力安全に関するIAEA閣僚会議に対する日本国政府の報告書:首相官邸ホームページ

報告書本文だけでも200ページを超えるべらぼうな長さだし、専門用語や略号がいっぱい出てきて、とても素人には読めないけれども、原子力発電所の設計上のリスクマネジメントについて「確率論的安全評価」がどうしたこうしたと散々書いた挙句、結論として、次のように述べられているのには、残念ながら、呆れてしまった。

以上のように、リスク情報の活用について我が国の取り組みは諸外国の情勢と比較して十分とは言えない状況にあった。(IV-9)

要するに、「確率論的安全評価」によって十分危険性は考えてありますよと、あれだけ散々言ってきたのに、結局、それは不十分でした、ということだ。不破さんは、先日の講義で、電力会社と日本の原子力行政が「安全神話」に浸りきってきたと批判しているけれど、まさにその実態がここに示されていると思う。

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