「朝日新聞」で、元サッカー日本代表の岡田武史氏が、中国での監督生活についてインタビューを受けている。
そのなかで岡田氏は、いまの日本には「口を開けなくなる空気」があって「草の根で多くの人が感じていても、世の中のムードと違うことを言えない」雰囲気がある、それは「とても危うい」と語っている。日中関係や現在の国内政治の動きについて、的確で興味深い話だ。
「朝日新聞」で、元サッカー日本代表の岡田武史氏が、中国での監督生活についてインタビューを受けている。
そのなかで岡田氏は、いまの日本には「口を開けなくなる空気」があって「草の根で多くの人が感じていても、世の中のムードと違うことを言えない」雰囲気がある、それは「とても危うい」と語っている。日中関係や現在の国内政治の動きについて、的確で興味深い話だ。
今日の毎日新聞に、中国の程永華駐日大使が安倍首相の靖国参拝にかんして寄せた論文が載っている。
大使は、「中国は一貫して日本の軍国主義者と日本人民を区別し、戦犯と一般兵士を区別して考えている」「戦争の責任は一握りの軍国主義者が負うべきだ」として、「我々は一般市民が自らの親族を弔うことに異議はない」と述べるとともに、同時に「日本の指導者の参拝は侵略戦争の性格と責任に対する認識にかかわるもので、中国は絶対に受け入れることはできない」と指摘している。
さらに、靖国神社が、現在も「侵略戦争を躍起になって美化し、歪曲し、現在の国際世論とは全く相いれない間違った歴史観を宣揚している」と述べて、「日本の指導者がこうした場所で『英霊』を参拝し、侵略戦争を発動した当時の元凶に対し、『平和』『不戦』を言っても、被害国の人民は受け入れられないし、国際社会も信じないだろう」と指摘する。
こうして問題は、日本が過去の戦争にたいしてどういう態度を取るのか、侵略戦争だったという反省にたってのぞむのか、それとも「自衛のための戦争」「アジア解放のための正義の戦争」と美化するのか、その点についての日本政府の立場と認識にあることが分かりやすく丁寧に指摘されている。
日韓関係がにわかに行き詰まってしまったことから、日本の外交についてつぶやきました。
日本共産党の発行する政治理論誌『前衛』4月号に、リーマン・ショック後の現在の資本主義世界経済をどうとらえるか、をめぐる2つの論文が掲載されています。
それぞれ個性的な論文だけれども、おもしろく読みました。
日本共産党が尖閣諸島の日本領有は歴史的にも国際法上も正当であるとする見解を発表し、政府にたいして「日本政府自身が、尖閣諸島の領有について正当性があるということをしっかり発信していく必要がある」と申し入れました。
尖閣諸島問題 日本の領有は歴史的にも国際法上も正当 2010年10月4日 日本共産党
日本経済新聞は夕刊で、「共産党『尖閣領有は正当』 志位委員長が強調/歴史的にも国際法上も」と見出しをたてて5段のカコミ記事で大きく報道しています。見出しだけ読むと、まるで今回初めて日本共産党が尖閣領有は正当だという見解をまとめたように見えますが、しかし、日本共産党は、今回の見解でも指摘しているように、1972年に「尖閣列島問題にかんする日本共産党の見解」を発表して、尖閣諸島の日本領有はあきらかであるという立場を表明しています。
尖閣領有は正当 共産党が見解まとめる:日本経済新聞
共産、「尖閣領有の大義」主張を 弱腰政府にねじをまく:MSN産経ニュース
尖閣「日本の領有は正当」共産党が見解:読売新聞
それにしても不思議なのは「朝日新聞」の態度です。
尖閣諸島で海上保安庁の巡視艇に衝突した中国船の船長が釈放されることになったというニュース。しかし、海上保安庁や検察を含め一連の対応は、よくわからないことだらけ。
中国のトヨタ自動車工場が、系列部品メーカーでのストライキのために、操業停止に追い込まれたようだ。ストライキは17日に始まり、19日には会社側が賃上げを認め、収集に向かったという話だが、はたしてどうなっているのだろうか。
先月には、中国のホンダ工場も、部品メーカーのストライキで操業停止に追い込まれた。
もはや中国は、低賃金による「世界の工場」にはとどまらなくなっている。対応を間違えると、中国に進出した日系企業は重大な影響を被ることになるだろう。
トヨタ 天津工場の操業停止 部品メーカーのストで:東京新聞
トヨタの中国工場再開へ 天津部品工場のスト収拾:西日本新聞
クローズアップ2010:中国、広がるスト 「世界の工場」に異変:毎日新聞
ホンダ中国工場でのストライキ。4日に、約24%の賃上げで合意が成立したもよう。しかし、いったん組合と合意しかかったものの、従業員から抗議があがって、小競り合いまで起きたようだ。はたして、今回の賃上げ案で本当に妥結するのかどうか。
ホンダ、中国部品工場でスト妥結と発表:Reuters
ホンダ、中国のスト終結 賃上げ合意で通常稼働へ:日本経済新聞
ホンダ中国部品工場で乱闘 スト続行巡り従業員ら数百人:SankeiBiz
ホンダの中国工場が、変速機工場でのストライキの影響で、生産停止に追い込まれたというニュース。
Bloombergのように、「日本メーカーは中国で比較的、現地社員に配慮をして手厚い待遇を心掛けてきた」とする報道もあるが、新入社員の月給約1000元(約1万5000円)にたいし日本人技術者の月給は5万元(約75万円)で、50倍という大きな格差が不満を生んでいるという報道もある(サーチナ)。
変速機工場スト、ホンダ中国4工場の生産停止:読売新聞
ホンダ:中国で車両生産を停止?部品工場スト、賃上げ要求:Bloomberg
ホンダ日本人と中国人従業員の月給は50倍の差、中国メディアが怒りの報道:サーチナ
ホンダの工場でストライキ、給料と日中社員の「格差」に不満か?広東省:サーチナ
いずれにせよ、農村部でも経済発展の始まった中国では労働力不足が広がっており、企業側は労働者の要求を抑えにくくなっている。もはや中国=低賃金という図式では、進出企業もやってゆけなくなっている。給与の格差だけでなく、昇進・人事の問題も含めて、日系企業には、「現地化」の試練が待ち受けているといえる。
今日の「毎日新聞」朝刊2面の「風知草」で、毎日新聞の山田孝男・専門編集委員が、「外交における信頼とは」というタイトルで論説を書いています。主要なテーマは、民主党の、あるいは鳩山首相の外交の「危うさ」で、沖縄・普天間米軍基地の移設問題などでの「言うそばから前言をボカ」す危うさを問題にしています。
面白いのは、そのなかで山田氏が、日中両共産党の理論会談についての不破さんの報告集『激動の世界はどこに向かうか』(新日本出版社)を取り上げていること。一見すると無関係な、この2つのテーマがどこで結びついたのでしょうか?
南京大虐殺の生き残り・夏淑琴さんが、「ニセモノ」と決めつけられたとして、東中野修道『「南京虐殺」の徹底検証』(展転社)を訴えた裁判で、最高裁は、被告の上告を棄却。東中野氏と展転社の敗訴が確定しました。おめでとうございます。ヽ(^o^)/
同書は、一審では、「学問研究の成果に値しない」と指摘されていました。その見方が最高裁でも認められたと言うことです。
横浜方面をうろうろしている間に読んだ本の2冊目は、「満鉄」研究でも次々と成果を上げている早稲田大学の小林英夫氏の新著。
小林氏は、多くの日本人が「満洲」について「大いなる錯覚」を抱いていたとして、次のような5つの時期区分にしたがって、「日本人の視点を意識した中国東北史」を描いています。
四川大地震の救援に行っていた日本の国際緊急援助医療チームが帰国。
2週間の活動、本当にご苦労さまでした。しかし、まだまだ医療援助を必要とする人たちもいるのではないでしょうか? もちろん、緊急援助チームだけでいつまでも援助を続けるというのは不可能でしょうが、たとえばドイツチームは、3カ月にわたってノウハウを伝授し、施設も引き継ぐそうです。
日本も、別の形で医療支援チームをつくり、息の長い支援をすることなども考えてよいのではないでしょうか。
四川大地震:医療チームが帰国…成田空港で解団式(毎日新聞)
独テント病院 被災地に開院 四川大地震 120人収容可ICUも完備 運営伝授後、引き渡し(東京新聞)
四川大地震の救援物資を運ぶために、自衛隊機を派遣するという話は見送られることになった。
そもそも、この手の話は各方面の根回しがすんでから公表されるべきものなのだが、今回は、話が本決まりになる前に、日本側が「自衛隊を派遣する」と大きく公表してしまった。そこから、すれ違いが始まってしまったようだ。
しかし同時に、自衛隊の輸送機(C-130)は、実は意外と荷物がつめないという問題もある。民間輸送機の方がたくさんつめるのだ。そういう点でも、わざわざ自衛隊機の派遣に固執する理由はなかったといえる。
南京大虐殺の生き残り・夏淑琴さんが、「ニセモノ」と決めつけられたとして、東中野修道『「南京虐殺」の徹底検証』(展転社)を訴えた裁判で、1審に続いて、2審でも、名誉毀損を認め東中野氏と展転社が敗訴しました。おめでとうございます。
「産経新聞」は「研究書」と書いていますが、1審の判決は、「学問研究の成果に値しない」と指摘しています。要するに、「研究書」といえるような代物ではない、ということです。
南京虐殺本訴訟:名誉棄損、2審も賠償認める 出版元側が敗訴(毎日新聞)
2審も著者らに賠償命令 南京事件研究書訴訟(MSN産経ニュース)
二審も著者に賠償命令=南京大虐殺本で被害者を「偽者」?東京高裁(時事通信)
中国・四川大地震、発生から1週間をむかえたが、死者は4万人を超え、負傷者は24万人、倒壊家屋536万戸、損壊家屋2143万戸、被災民は1235万人にのぼっている。
阪神・淡路大震災のときは、死亡者は6437人。負傷者は4万4000人、倒壊家屋は全半壊25万棟、一部損壊39万棟、焼失家屋7500棟、避難した人は約30万人だった。四川大地震の被害が桁違いに大きいことがよく分かる。
四川省の大地震を引き起こした断層は長さ300kmにもわたっていました。
300kmといってもピンと来ませんが、東京?名古屋が直線距離で約260km。東京?仙台、あるいは京都?下関ぐらいでほぼ300kmです。北九州市?大隅半島の先端までもほぼ300kmですから、九州全体を真っ二つにするような断層が動いたということになります。
そう考えてみると、今回の地震の規模の大きさが分かるのではないでしょうか。
四川大地震、断層のずれは最大13メートル(読売新聞)
四川大地震/断層破壊は2段階/エネルギー「阪神」の30倍/地震波から解析(しんぶん赤旗)
中国・四川省でM7.8の地震。震源は、省都・成都の北西約150km。深さ10kmというから、直下地震の可能性大。重慶でも小学校が倒壊するなど、大きな被害が出ている模様です。
中国・四川省でM7・8の地震、死者5千人の見通しも(読売新聞)
中国南西部の地震、死者数が数千人規模に(AFPBB News)
夕方から雨が降り出したので、雨宿り…というわけではありませんが、渋谷で中国映画「トゥヤーの結婚」を見てきました。(今年4本目)
舞台は砂漠化のすすむ内モンゴル。トゥヤーは、夫バータルが井戸掘りの作業中に足を負傷したあと、家族の生活と家畜の面倒を見てきた。しかし、働き者の彼女も腰を痛めてしまい、このままでは家族全員が路頭に迷うことになる…。そこで彼女が選んだ道は、バータルと離婚し、バータルの面倒を見てくれる男性と再婚する、というものだった。トゥヤーのもとには求婚者が次々と現われるが…。
北京で、日中歴史共同研究の第3回会合が2日間の日程で開かれました。6日、記者会見した北岡日本側座長は、6月後半?7月前半に報告書を出すことができそうだと述べました。
日中歴史共同研究、7月前半までに報告書(NIKKEI NET)
南京虐殺や上奏文にも言及 日中の第3回歴史共同研究(中日新聞)
7月までに報告書提出=34本の論文掲載へ?日中歴史共同研究(時事通信)
五輪前の完成目指す 日中歴史研究会合報告(MSN産経ニュース)