大学は出たけれど…

「大学は出たけれど」というのは、1929年に公開された小津安二郎監督の映画。戦前の、世界的な大恐慌で、文字どおり、大学は卒業したが就職できないという世相を描いたものです。

しかし、それが過去の話でなくなってしまいました。文部科学省の調査で、今年3月に卒業した大学生の就職内定率は91.8%で、就職を希望した学生37万5,000人にたいし、内定をもらった学生は34万4,000人。ということで、大学は卒業したけれど就職できないという学生が3万人もいる計算になります。

企業側のみなさん、ぜひとも「既卒」を理由にして門前払いなどしないように、最低限、それだけは守ってください。

大学生内定率91.8%、過去2番目の低さ 今春卒業者:朝日新聞
大卒者、2度目「就活」に焦り 「元気な後輩に気後れ」:読売新聞

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10月の失業率5.1% 0.2ポイント改善したというけれど

10月の失業者数・失業率が発表された。完全失業率は、季節調整値で5.1%、9月に比べて0.2ポイント改善した。

主な求職理由別完全失業者の対前年同月増減の推移(労働力調査2009年10月)

とはいえ、12カ月連続で、失業者は前年同月比増。しかも、失業者344万人のうち116万人が「勤め先都合」による失業。前年同月比で増加した失業者89万人のうちでいえば、実に55万人が「勤め先都合」による。「勤め先都合」による失業が依然として改善されていないことが分かる。

失業率5.1%、0.2ポイント低下=求人倍率は2カ月連続改善 ?10月 : 時事通信
就職内定率:大学生62.5% 下落幅は96年以来、最大に : 毎日新聞

総務省の発表資料はこちら↓。PDFファイルが開きます。
労働力調査(基本集計) 2009年10月分(速報)結果の概要 (PDF:327KB)

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ニューヨークタイムズ紙、「声を上げる日本の若者」を紹介

アメリカの「ニューヨークタイムズ」紙が、6月29日付で、「経済にたいして声を上げる日本の若者」という記事を掲載。

従順であることが重視される日本社会では、60年代以降、穏和な抗議行動でさえタブー視されるようになったが、景気後退の痛みから状況が変化し始め、長年、無関心だとみなされてきた若者たちの間から新しい活動家が生まれている――と報じています。

Young Japanese Raise Their Voices Over Economy – NYTimes.com

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津村記久子『ポトスライムの舟』再論

津村記久子『ポトスライムの舟』(講談社)

昨日、津村記久子さんの『ポトスライムの舟』について、「描かれている世界は、やっぱり狭いのではないだろうか」と書き、その理由として「作品の中では、主人公が大学を卒業後最初の職場で受けたというセクハラの問題はすでに過去のことになっている」ことを上げたところ、知り合いから、「そのセクハラのことは、同じ本に収録されている『十二月の窓辺』に書かれているよ」と指摘を受けた。

で、さっそく「十二月の窓辺」を読んでみた。なるほど、これは凄まじい。いや、このようなことは今の若者をとりまく職場では“ありふれたこと”なのかも知れない。しかし、それをこういうふうに作品にできるのかと、非常に新鮮に思った。「ポトスライムの舟」よりも、こちらの方がずっと読み応えがあるように思った。

年末の「派遣村」のとき、どこかで誰かが、「いま『派遣切り』だといって大騒ぎしているけれど、女性は昔からそうだった」というようなことを書いていたことがあった。事実、そうなのだと思う。女性は、そういう中で働いて、生活して、したたかに、あるいは、しなやかに生きてきたのだろう。そういう「したたかさ」や「しなやかさ」を、津村さんの作品を読んでいて、あらためて感じた。これはたぶん、男にはできない芸当だと思う(アサオカくんは、それをやっていたけど)。

あらためて、津村さんが「朝日新聞」で語っていたことが非常に実感のこもったものだったのだと思った。

ということで、「描かれている世界が狭い」という先日の評価はまったく不十分で正しくなかったと反省。お詫びして、全面的に撤回したい。

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津村記久子『ポトスライムの舟』

津村記久子『ポトスライムの舟』(講談社)

【追記】
津村記久子さんの作品について、ここで述べた評価は不正確でしたので、津村記久子『ポトスライムの舟』再論をお読みください。

先日の「朝日新聞」に津村記久子さんが書かれているもの ((「朝日新聞」2009年3月12日付朝刊、雇用ショック・インタビュー編「労働は基盤 簡単に奪わないで」))を読んで、初めて、芥川賞をもらった「ポトスライムの舟」という小説が非正規で働く女性を主人公にした小説なのだということを知った。さっそく仕事帰りに買い込み、とりあえず受賞作の「ポトスライムの舟」の方だけ読み終えた。

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『週刊プレイボーイ』で 青年共産党員が座談会

『週刊プレイボーイ』2009年2月23日号

『週刊プレイボーイ』(2月23日号)が「政局メガ特集 怒りの一票、選挙はまだか!!」という特集を組んでいます。「派遣、フリーター、失業者…『次はかならず選挙に行く』という人々が急増中!」という角度から、政治にたいする若者の動きを取り上げています。

そのなかの1つとして、麻生首相の地元、福岡の若者の声を紹介していますが、おもしろいのは、わざわざ福岡まで取材にでかけた週刊プレイボーイ編集部が安居酒屋に集めた青年3人というのが、みんな共産党員だということです。(^_^)v

昔なら、「偏ってる」と言われ、絶対に企画にはならなかったでしょう。それが、当然のごとくやられている。いまは、若者の声が聞きたかったら共産党に聞け! そういう時代なのかも知れません。

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内定取消 「辞退示唆」も含めると1000人!!

文部科学省の調査で、大学、短大、高専の内定取消が753人に上ることが判明。「内定辞退を示唆」274人とあわせると1000人を超える。ほかにも「採用時期の後ろ倒し」43人、「自宅待機」14人。

11月に発表されたのは厚生労働省調査なので、直接数字を比べることはできないが、11月以降も増えていることは確実だろう。就職「超」氷河期といわれたころでも内定取消は約400人(←これも数字としては厚生労働省調べだが)。現状がいかに深刻か、分かるというものだ。

大学生などの内定取り消し753人、「示唆」274人(朝日新聞)

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なんでこんなに短いのか? 日本の失業手当給付期間

失業手当の問題その2。

日本の場合、いざ失業したときにもらえる失業手当は最長で330日(11カ月)。しかし、これは、45?60歳で、雇用保険に20年以上加入していて、なおかつ「会社都合」で失業した場合。加入期間5年未満の場合、「会社都合」で退職させられたときも90日しかもらえない。

「自己都合」で失業した場合は最長でも150日(5カ月)しかもらえない。加入期間10年未満の場合(若者の多くは、これに該当するだろう)は90日(3カ月)だけ。しかも、給付を3カ月も待たされる。これでは、いざというときにほとんど頼りにならないのではないだろうか。

日本の失業手当をもらえる日数は、以下のとおり。

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よくぞ言ってくれました!!

日頃、そうだと思っていても、なかなか言えないこと。

1つは、クリスマス・イルミネーション。昨日の「毎日新聞」夕刊で、作家の室井佑月さんが、幸せそうに見られたくてイルミネーションを見に行っているのでは? とクリスマス・イルミネーションに疑問を呈しています。

特集ワイド:言いたい! 街を覆うXマス・イルミネーション(毎日新聞)

2つ目は、香山リカさんの最新刊。

香山リカ『私は若者が嫌いだ!』(ベスト新書)

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田勢康弘氏、テレ東番組で「共産党の役割大きい」

東京テレビ「田勢康弘の週刊ニュース新書」に出演した志位和夫委員長

先週、日本共産党の志位和夫委員長が登場したテレビ東京の「週刊ニュース新書」。あの日本経済新聞の論説副主幹まで務めた田勢康弘氏が、深刻化する雇用問題について、真剣に志位委員長と対談していました。

田勢氏は、「最近の政治を見ていると、“どうすればどの党が有利か”みたいな議論ばっかり」「党派を超えて、ここはもう大変な時期なんだから、雇用問題で一緒にやろうじゃないかという動きがあってもいいんじゃないか」と、現在の政局を批判。そして、対談を終えた後、こんなふうに語っていたのが印象に残りました。

やはり、ずっと同じことを言い続けている政党というのは貴重です。ですから、これから役割が大きいんじゃないかと思いますね

しかし残念なことに、東京ローカルの番組だったので、ナマでご覧になった方は少ないかも知れません。すでに「しんぶん赤旗」で活字になっていますが、やっぱり動画でみた方が、田勢氏の真剣さも伝わってきます。

田勢康弘の「週刊ニュース新書」(テレビ東京12/13放映)

↑wmvファイル,115MBが開きます。右クリックでダウンロードしてからご覧ください。

内定取り消し、“派遣切り”――政治の責任でやめさせよ/志位委員長語る/テレビ東京系番組(しんぶん赤旗)

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青年失業者 2割が1年以上 若者を助けるために日本にはもっとできることがあるはず

OECDの調査で、日本の青年失業者の2割が「1年以上の長期」であり、長期失業者の割合が欧米よりも大きいことが明らかに。いったん非正規になると、正社員となるのが難しいことも判明。

日本の若年層失業者「1年以上の長期」が2割 OECD調査(NIKKEI NET)
日本は若年雇用の改善を=長期失業率、平均上回る?OECD(時事通信)

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「神奈川新聞」に志位委員長が登場!!

「神奈川新聞」に志位委員長が登場(「神奈川新聞」2008年12月1日付)

今日の「神奈川新聞」2面に、共産党の志位委員長がイラスト付きで登場しています。自動車メーカーの減産の記事といっしょに、「リストラ撤回へ『直談判』」の見出しで、志位委員長がいすゞ本社に乗り込んだことを紹介しています。

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自動車12社で非正規1万4000人削減

アメリカ発の金融危機と日本の景気後退で、自動車メーカーの非正規雇用打ち切り発表が続いているが、今度は三菱自動車が非正規1100人、富士重工が800人の削減を発表。

その結果、「毎日新聞」によれば、自動車主要12社だけで1万4000人もの削減になる。これを放置すれば、次は正社員解雇の動きが始まるのは確実だ。

三菱自動車と富士重工、派遣従業員ら計1900人削減(朝日新聞)
自動車主要12社:189万台減産 1万4000人削減??08年度(毎日新聞)

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非正規雇用の「雇い止め」全国で3万人

厚生労働省の調査で、派遣労働者や期間従業員の「雇い止め」が全国で3万人にのぼることが明らかに。

調査がおこなわれたのは全国で477事業所。雇い止め3万67人のうち2万8245人が製造業ということで、いかにこの間、製造派遣が広がっていたかということを示している。

一方、内定の取り消しは331人。取り消しがあったのは87事業所、そのうち8事業所が倒産、10事業所が民事再生というが、残り69企業は、そうした事情がないにもかかわらず内定取り消しをやったということだ。しかし、きちんと調べれば、もっと数が増えるのではないだろうか。

非正規雇用:「雇い止め」3万人 内定取り消し300人――厚労省調査(毎日新聞)
内定取り消し、来春卒業生331人…目立つ南関東(読売新聞)

厚生労働省発表資料はこちら↓。しかし、さしあたり新卒者の内定取り消しにかんするものしか見つからない。

厚生労働省:新規学校卒業者の採用内定取消しへの対応について

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自動車メーカーは「減産、減益」と大騒ぎをして派遣・期間工を解雇しているが、実はしっかり儲けを見込んでいる

トヨタ、日産、マツダ、スズキ、いすゞなど自動車メーカーは、続々と派遣労働者、期間従業員の打ち切り・契約解除を発表している。その数は1万人を超えようとしている。

しかし、9月期中間決算では、トヨタは営業利益6000億円、日産2700億円、マツダ900億円、スズキ1000億円、いすゞ600億円など、しっかりと儲けを見込んでいる。「減益」ではあるが赤字ではない。利益を上げながら、労働者を一方的に解雇するのはあまりに身勝手ではないだろうか。

トヨタ、営業益7割減へ=消費低迷・円高が直撃?09年3月期(時事通信)
日産:09年3月期営業利益予想を65%減に下方修正(Reuters)
マツダが通期営業益を900億円に下方修正、欧州除き販売低迷(Reuters)
スズキ、通期連結営業益を1000億円に下方修正=減収減益、減産も(時事通信)
いすゞ、営業益45%減に下方修正=円高、原材料高など響く?09年3月期(時事通信)

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革新懇の街頭演説を聞いてきました

今日(21日)、夕方5時から、新宿駅西口で全国革新懇の街頭演説会がありました。

政党の街頭演説と違って、女性、青年、中小業者、農民、労働組合というさまざまな団体の方が、それぞれの立場から訴えておられました。いまの政治や、世界的な金融不安にともなう暮らしや雇用・営業の危機などを、リアルな事例も消火しながらの訴えで、あらためて政治のあり方が根本から問われていると感じました。

最後に、日本共産党の志位和夫委員長が、約15分間、おもに雇用の問題に絞って訴えていました。金融不安や景気後退を口実にして、いままさに派遣労働者や期間従業員の大量首切りが始まろうとしていることを厳しく批判しています。

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電機メーカーも派遣の打ち切りへ

シャープが、広島県福山工場の派遣労働者300人を年内にも削減することを決定。

パナソニックは、大阪府茨木工場でのプラズマ・ディスプレーの生産を打ち切り、尼崎工場に集約すると発表。これにともない、茨木工場の従業員900人のうち350人が尼崎工場に配置転換になるとのことだが、残り550人は首をきられるということか。

シャープ 派遣従業員を削減へ(NHKニュース)
プラズマパネル、尼崎工場に生産集約へ パナソニック(神戸新聞)

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自動車メーカー各社 派遣、期間工など8100人を切り捨て

自動車メーカー各社が、競い合うように、派遣労働者や期間社員の打ち切りを発表。既発表分だけですでに8100人。

景気が落ち込んで、売り上げが減る見込みというが、それでもトヨタは6000億円の収益を見込んでいる。赤字ならともかく、黒字なのに従業員を減らす、それも派遣や期間社員など、弱い労働者を真っ先に切り捨てるなどということは許されない。

自動車メーカー 人員削減拡大(NHKニュース)
日産ディーゼルが減産 派遣社員200人削減(共同通信)
いすゞ 非正規社員契約解除へ(NHKニュース)
非正規1400人の契約打ち切り いすゞ自動車、減産受け(中国新聞)
マツダ 派遣社員500人削減(NHKニュース)
暮らし直撃 日産減産で非正規労働者が契約切れ(下野新聞)
日系派遣社員の解雇急増 浜松では救済団体設立へ(静岡新聞)
景気後退が日系人労働者を直撃 「真っ先にくび」(下野新聞)
派遣切り 加速 不況・円高直撃『簡単に使い捨て』(東京新聞)
日産:国内工場の派遣社員780人削減へ…11月末までに(毎日新聞)

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志位委員長、こんどは『サンデー毎日』に登場!!

『サンデー毎日』2008年11月30日号

『サンデー毎日』11月30日号(11月18日発売)に、志位和夫・日本共産党委員長が登場しています。

題して、「志位和夫共産党委員長が糾す ルールなき資本主義」。3ページにわたって、志位委員長へのインタビューを掲載しています。

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HIV感染者1万人 科学的な知識なしに予防なし

HIV感染者が累計で1万人を超えたそうです。治療方法が進んだので、いまではHIVウィルスに感染したからと言って、ただちにエイズを発症し、死に至るということはなくなりました。しかし、予防が成功せず、依然としてHIV感染者が増え続けていることは、やっぱり重大な問題です。

HIV:感染者1万人突破 日本だけ増加(毎日新聞)

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