民主党が製造業派遣禁止の見送りを決めたというニュースが伝わると、自動車業界は早速、歓迎しているらしい。日産自動車の志賀俊之CEOなんぞは、「期間従業員など非正規社員の雇用についても弾力的な措置を講じてもらいたい」と大はしゃぎ。
困ったもんだぞ、民主党!!
民主、製造業派遣禁止見送り 規制強化法案を修正へ 自公の反発に配慮:日本経済新聞
自動車業界など、禁止見送り歓迎:日本経済新聞
民主党が製造業派遣禁止の見送りを決めたというニュースが伝わると、自動車業界は早速、歓迎しているらしい。日産自動車の志賀俊之CEOなんぞは、「期間従業員など非正規社員の雇用についても弾力的な措置を講じてもらいたい」と大はしゃぎ。
困ったもんだぞ、民主党!!
民主、製造業派遣禁止見送り 規制強化法案を修正へ 自公の反発に配慮:日本経済新聞
自動車業界など、禁止見送り歓迎:日本経済新聞
いすゞ自動車の期間労働者のみなさんが、一方的に休業扱いとされて、給料を6割に減給されたのは不当だと訴えた裁判で、原告勝訴の判決がありました。
JMIUいすゞ自動車支部のみなさん、おめでとうございます。ヽ(^o^)/
いすゞに賃金支払い命令 元期間従業員 減産で休業扱い(東京新聞)
ほかにも非正規労働者のみなさんが次々と会社側の一方的やり方が不当だと立ち上がっています。みなさん、がんばってください!!
提訴:「雇い止めは無効」 元派遣従業員ら、日産など提訴 賠償請求も/神奈川(毎日新聞)
派遣切り:派遣労働者がマツダ提訴 解雇は不合理――山口・防府工場の16人/広島(毎日新聞)
派遣切り:正社員化訴訟 「消耗品じゃない」 提訴の原告、企業へ不信感吐露/兵庫(毎日新聞)
提訴:11年間「偽装請負」 解雇の男性、大成建設を訴え――東京地裁(毎日新聞)
10月5日に、東京・明治公園で開かれた青年大集会。翌日の「毎日新聞」や「東京新聞」が大きく報道したにもかかわらず、なぜか青年大集会を一切無視した「朝日新聞」。
ところが、今朝の「朝日新聞」を見たら、5面の片隅に「政策ウオッチ」という見出しで、青年大集会で報告された派遣や偽装請負の話が紹介されている。でも、何故いまごろ? しかも、「青年大集会」の名前もないし、日付も書かれていない…。
偽装請負を告発したキヤノンの元派遣労働者が、期間社員として直接雇用されたものの11カ月で雇用を打ち切られたのは、解雇権の乱用にあたるとして、地位保全と賃金仮払いを求める仮処分申請を申し立てることに。
以前、共産党の志位和夫委員長が衆議院予算委員会で追及していましたが、「偽装請負」で労基署による指導がおこなわれても、期間の定めのない直接雇用になったケースはたった0.2%しかありません。こんな理不尽は絶対に許されません。
「偽装請負」にかんする記事。
1つめは、全国72の刑務所・拘置所のうち、約9割の64施設で、請負会社の従業員に直接仕事の指示を出す「偽装請負」がおこなわれていたことが判明したという問題。
本来、請負とは、その業務を自分で遂行できる能力をもった会社に仕事を任せるもの。しかし、実際には、たんにコスト削減のための方便として利用されている。その結果が、このありさま。法律の執行機関として失格です。
全国の刑務所・拘置所の9割で「偽装請負」(朝日新聞)
偽装請負労災訴訟:「TOTO」など訴えの両親「息子の無念、裁判で晴らす」/滋賀(毎日新聞)
遺族がTOTOを提訴 偽装請負での労災死事故で 大津地裁(MSN産経ニュース)
直接雇用めぐり溝 日亜化学の偽装請負問題(徳島新聞)
日亜化学で「偽装請負」徳島労働局が指導(MSN産経ニュース)
日亜化学請負問題:05年にも、労働局が指導 「派遣事業に該当」/徳島(毎日新聞)
全面勝訴し、笑顔で会見する原告の吉岡力さん=25日午後、大阪市北区、新井義顕撮影(朝日新聞)
松下プラズマディスプレイ(松下PDP)に「偽装請負」され、それを告発すると、期間工として直接雇用されたものの、半年後には解雇(雇い止め)されたとして、松下プラズマディスプレイを訴えていた吉岡力さんに、大阪高裁が全面勝訴の判決を下しました。ヽ(^o^)/
松下子会社の偽装請負は違法、直接雇用確認の判決(asahi.com)
「こんな働かせ方、おかしいですから」涙の全面勝訴(asahi.com)
解雇無効訴訟:就労先に雇用責任 松下子会社へ賠償命令――大阪高裁(毎日新聞)
松下子会社偽装請負、直接雇用成立と認定――大阪高裁(日経ネット関西版)
共産党の志位和夫委員長が、2月8日、衆院予算委員会でおこなった派遣労働の実態にかんする質問。インターネット動画サイトで話題になり、朝日新聞や毎日新聞が取り上げ、その後、週刊朝日やサンデー毎日の記事にもなり、キヤノン自身が直接雇用への切り替えを表明せざるをえなくなった、注目の質問です。
ところが、この日の衆院予算委員会の議事録が、2カ月たったのに、いまだに公開されていません(4月11日現在)。↓下の国会会議録検索システム参照。
衆院予算委員会の議事録は、すでに2月29日の審議まで公開されています。にもかかわらず、2月8日の分(第5号)だけ、欠番になっています。
いったい、どうしてなんでしょうか?
いすゞ自動車が、期間社員約1500人を4月で雇い止めにしようとしていることが明らかに。この期間社員は、もともと偽装請負で働かされていた人たち。労働者の告発で、2006年に直接雇用に切り替えられたが、6カ月の期限つきだった。
いすゞ自動車は、いまでも新しい期間工の募集をしたり、残業が恒常的におこなわれたり、決して人手が余っている訳ではなく、偽装請負を告発した労働者たちを解雇しようとするものであることは明らか。
2月8日、共産党の志位和夫委員長(衆議院議員)が、衆議院予算委員会で、日雇い派遣の問題を追及。
偽装請負など違反が摘発されても、労働者を受け入れて“濡れ手で粟”のボロ儲けをした派遣先企業の名前は一切公表されず。しかも、偽装請負が摘発された結果、正社員になった労働者は0.2%だけ。さらに、天下の日立が、「班」を変えるだけで、脱法的に3年以上も派遣で働かせていたというのも驚きだが、実は、厚生労働省が「取扱要領」で、「班さえ変えれば認める」と明記していたとは…!!
当初、「ニーズもある」などと逃げていた福田首相、舛添厚労相も、最後は「日雇い派遣の適正化」や「違法状態があれば厳しい是正指導をおこなう」と答えざるをえなくなった。労働問題に取り組んでいる人だけでなく、自分のところでは必死に雇用を守っている会社の社長さんだって、「その通り!!」と思ってもらえる質問だと思う。
衆院予算委 志位委員長の質問 人間“使い捨て”では未来ない(しんぶん赤旗)
正社員化は0.2% 偽装請負で厚労省の指導後(朝日新聞)
2006年度の派遣労働者数は、前年度比26%増の321万人。製造業への派遣が急増している。また、派遣の73%は登録型。登録型というと聞こえがいいけれど、給与が支払われるのは仕事があったときだけ。登録しても仕事がなければ失業中と同じ。さらに、いま大きな問題になっている「日雇い派遣」も、これに含まれる。
偽装請負の告発、是正指導も相変わらず続いています。
ダイキンが偽装請負 是正指導受け、488人直接雇用へ(朝日新聞)
偽装請負、天引きで請負会社を申告(日刊スポーツ)
神戸刑務所が「偽装請負」=派遣の栄養士らに業務指示?兵庫労働局が是正指導(時事通信)
大阪の大手機械メーカー「クボタ」が、請負会社の男性従業員の労災に関連して、実態は「偽装請負」だったとして、労働基準監督署から、労災報告を出さなかったとして是正勧告を受けていたことが明らかに。
このケースでは、「偽装請負」の問題と、労災報告の未提出が重なって起きているので、ちょっと込み入っていますが、要するに、工場で怪我をした男性が、形の上では請負会社の社員だったのだけれども、クボタの直接的な指揮を受けていて実態は派遣労働者(これが「偽装請負」)であると認定されたというのがポイント。そうすると、派遣先で起きた労災だから、派遣先であるクボタにも労災を報告する義務があるのに、報告が出されていなかったということで、是正勧告になった訳です。
クボタは、今年1月に、「偽装請負」を指摘され、「偽装請負」期間も派遣期間と見なして、直接雇用をおこなうように指導を受けています。
経済理論学会の季刊『経済理論』2007年10月号に、金沢大学の伍賀一道氏が「間接雇用は雇用と働き方をどう変えたか」という論文を書いておられます。政府の統計資をつかって、こんにちの「間接雇用」(労働者派遣および、偽装請負を含む労働者供給事業)の実態を明らかにされています。
そのなかで、なるほどと思ったのは、総務省「事業所・企業統計調査」をつかった次の表です。
偽装請負に対する指導、告発が絶えません。この間、ニュースで流れたものをピックアップしてみました。
労災死亡事故で偽装請負が発覚 TOTO滋賀工場(朝日新聞)
NTTコムウェア西に立ち入り 偽装請負で大阪労働局(朝日新聞)
日商の山口会頭が、日本経団連の御手洗会長にたいして、偽装請負を「率先して解消すべき」と発言。
こんなふうに日商会頭が日本経団連会長を批判するのは、9月に、キヤノン宇都宮光学機器事業所が偽装請負で栃木労働局から是正指導をうけていたから。民主党、共産党など野党4党が、偽装請負問題で御手洗会長の国会参考人招致を求める方針を明らかにしているため。財界トップの国会招致という”不祥事”を避けるため、山口会頭が、招致される前に問題を解決すべきだとコメントしたもの。
2006年度の偽装請負関連の指導件数は2646件で前年度の2.7倍に急増。労働者派遣法違反での指導件数も73.5%増の6281件。
いろいろ違反も増えているのかも知れませんが、それ以上に、請負労働者のみなさんの運動や社会的な批判の高まりで、厚生労働省が取り締まりを強化したことが反映した数字だと思います。しかし、これでもまだまだ”氷山の一角”。日本企業の”ルール”のなさには呆れてしまいます。
民主、共産、社民、国民新党の野党4党が国会対策委員長会談で、御手洗冨士夫キヤノン会長(日本経団連会長)の参考人招致を求めていくことで合意したそうです。
偽装請負の実態解明が目的とのことですが、単純な“犯人”探しや議員のスタンドプレーで終わらせず、また御手洗氏に限らず広く参考人を呼んで、偽装請負などの実態解明と適切な規制のために議論をつくしてもらいたいですね。
人材派遣最大手の「スタッフサービス」のグループ会社が、派遣期限の切れた労働者を、派遣契約を偽造することで、継続して製造工場に派遣し続けていたことが判明。
選挙も終わったので、最近買った本を整理しておきます。