福島第1原発事故>ベント後に高い放射線が計測されていた

福島第1原発の事故で、水素爆発が起こる前に、原発から5.6kmの地点で1時間あたり4.6ミリシーベルトという高い放射線量を計測していたことが明らかになったという。原因はその前に実施したベントとみられ、水を通すから放射性物質は取り除かれるはずだという設計がそのようには機能しなかった可能性が出てきた。

ベント装置の設置は、福島第1原発の事故をうけて、原子力規制委員会がつくった新しい規制基準で、過酷事故対策の1つとして義務づけられている。しかし、ベントによって放射性物質が大量に放出されるのであれば、周辺住民にとっては重大問題だ。

なぜこのデータがこれまで明らかにされてこなかったのかという疑問は残るが、事故当日、いったい何が起こっていたのか、徹底的に解明してもらいたい。

原発事故 克明な放射線量データ判明 NHKニュース

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原発ゼロの世論は明らか

東日本大震災から3年が経とうとしている。震災直後におきた東京電力福島第1原発事故は、いまだに「収束」に向かうメドも立っておらず、連日危機的な状況が続いている。そんななか、いくつかのメディアが原発の不安や政策についての世論調査をおこなった。

質問の仕方はさまざまであるが、しかし、回答は共通している。それは、「直ちに」か「将来的に」かは別として、原発はなくすべきだ、減らしていくべきだという明確な世論だ。

NHKの調査では、「原発はどうすべきか」の質問に、「増やすべきだ」1%、「現状維持すべき」22%、「減らすべき」46%、「すべて廃止すべき」30%で、「すべて廃止すべき」は2年前の調査よりも10ポイント増えたそうだ。増やすべきだを含めた「現状維持」派は23%なのにたいし、「減らすべき」「廃止すべき」は合わせて76%である。

共同通信の世論調査では、安倍政権の再稼働方針について「賛成」39.8%、「反対」53.6%、今後の原子力発電の比率をどうすべきかとの問に、「即時ゼロ」10.7%、「段階的に減らし、将来はゼロにする」58.2%、「段階的に減らすが、一定の比率は維持する」25.5%、「震災前の比率にする」2.6%、「震災前の比率より増やす」0.5%という結果が出ている。「即時ゼロ」と「将来はゼロ」を合わせると68.9%にのぼり、ともかく原子力発電を将来にわたって続けると答えた人は28.6%だ。

読売新聞の調査でも、「今後、国内の原子力発電の割合をどうするのがよいか」との問いに、「震災前より増やす」3%、「震災前と同じくらい」19%、「震災前より減らす」47%、「すべてなくす」26%で、やはり「減らす」「なくす」を合わせると73%にのぼり、「増やす」「同じくらい」合わせた21%を大きく上回っている。

どの調査でも、世論の7割かそれ以上が「原発は減らす・なくす」と答えており、世論はまったく明白だといえる。次は、これに政治が答える番ではないか。それが民主主義の政治というものだ。

原発「減らすべき」「全廃」80%近くに NHKニュース
東京新聞:震災復興「進まず」77% 「原発ゼロ」69% 全国面接世論調査
読売新聞:世論調査「東日本大震災3年」

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阪神大震災から18年

阪神大震災の当日に僕が受けた衝撃の大きさは、8年前に書いたので、ここでは省略します。

ただ、その前にもいろいろと大きな地震や津波被害があったけど、それを見る僕の視線は同情はしていても「どこか遠くで起こった出来事」を眺めるものでした。しかし、自分が中高6年間通った街がつぶれ、壊れ、燃えているのを見るというのは、それとはまったく違った、締め付けるような痛みをともなうものだったことは、今でもありありと思い浮かべることができます。

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『日本フィル「被災地に音楽を」活動の記録』をいただきました

日本フィル「被災地に音楽を」活動の記録

新日本フィルのコンサートから帰ってきたら、日フィルから封筒が届いていました。なんだろうと開けてみたら、日フィルが昨年の震災直後からやっている「被災地に音楽を」活動の報告書でした。

コンサートに行くたびに配られていた「被災地に音楽を」訪問コンサートのレポート第1号から第10号までの合本です。

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あらためて震災の復旧・復興、原発事故の補償問題を考える

『議会と自治体』2012年1月号

『議会と自治体』2012年1月号

日本共産党が発行する『議会と自治体』2012年1月号。引き続き、東日本大震災と福島原発災害 ((原発事故ではなく原発災害としているところが大事。事故そのものはいまだに全貌は明らかにならないし、これからも想像をこえる様々な困難が予測される。しかし、原発事故による災害は、ただちに取り組まなければならないし、取り組むことができる。政治の責任として、この災害にどう取り組むかが問われている、というふうに僕は読んだ。))の特集が充実している。とくに、

宮入興一「復旧・復興の課題と災害復興制度の抜本転換」
除本理史「賠償問題になにが問われているか」

の2本は、理念の問題と、現実に復旧・復興をどうするか、賠償をどうするかという具体的な問題と、両面から問題にせまっていて読まされる内容だった。

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う〜、また同じことがくり返されるのだろうか…

阪神大震災のあとも、仮設や被災者用公営住宅で、孤独死や自死などが続きました。東日本大震災では、そういうニュースがあまり流れていなかったので、少し安心していたのですが、やっぱりそういう事態がすすんでいたんですね。同じような事態がくり返されるというのは、残念でなりません。

仮設住宅で12人が死亡 – NHK宮城県のニュース

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メディアはなぜ共産党・市田忠義質問を取り上げないのか?

昨日の参議院予算委員会での、共産党の市田忠義書記局長の質問。被災地の医療機関の再建支援の問題に絞って取り上げ、たとえば「医療施設等災害復旧補助金」について、被災したその場所での復旧が条件となっていて、少しでも離れた場所に新たに病院・診療所を建て直すような場合には対象にならない問題を追及し、「柔軟に対応して使えるようにする」(小宮山厚労相)、「単なる原状復帰でなく柔軟な対応をする」(野田首相)と、これまでより一歩踏み込んだ回答を引き出すなど、大事な質疑となった。

ところが、今朝の新聞各紙を見てみると、この市田質問がまったく取り上げられていないのだ。「朝日」「読売」「毎日」ともに、予算委員会の質疑を取り上げた記事や質疑の概要を載せているのだが、被災地のお医者さんにとってはこんな大事な問題、なぜ載せないのだろうか。

被災全医療機関に支援を/“病院つぶし”転換せよ/参院予算委 市田書記局長が質問:しんぶん赤旗
生き永らえた命救えるのか/参院予算委 市田書記局長が追及:しんぶん赤旗

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震災6ヵ月で世論調査

先週、東日本大震災から半年ということで、メディアが世論調査をおこなっていました。

震災復興、原発事故対策で、半年間の政府の取り組みについて評価するか、評価しないかという質問では、「評価しない」が大きく上回っていますが、これは当然。野田内閣にたいして「期待できる」が高いのは、本当に「期待できる」と思っているというより、「期待するしかない」「期待どおりやってほしい」という「期待」の表われでしょう。

放射性物質の影響について、「朝日」の世論調査では、「ある程度」を含めて65%が「感じている」と回答。「読売」でも、「ある程度」を含めて68%が「心配している」と回答しています。ただし、「大いに感じている」「非常に心配している」が4分の1程度だということも見ておかなければならないと思います。

原発については、「朝日」調査では、「原子力発電を利用する」ことに反対は45%ですが、「原子力発電を段階的に減らし、将来はやめる」ことに賛成は77%。この差はいったい何でしょうねぇ。原子力発電は利用せざるをえないが、できればやめてほしいという人が30%程度いるということなんでしょうか。他方で、89%が、野田内閣にたいして「原発に依存しない社会をつくる」ために力を入れてほしいと答えており、世論の方向は明確です。

ところで、原発推進派の「読売」には、原発の是非についての質問項目がそもそもありません。調査をすれば結果がはっきりしているので、「読売」は最初から調査することを避けたということでしょう。それほど、原発推進派は世論を恐れているということでもあるのですが、こんな大事な問題を調査項目から外すなんて、マスメディアとしては失格でしょう。

復興取り組み「評価する」18% 朝日新聞世論調査:朝日新聞
放射能不安9割超:朝日新聞
大震災での活動評価…政府6%、自衛隊82%:読売新聞
「東日本大震災6か月」2011年9月面接全国世論調査:読売新聞

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これは歴史学関係者じゃなくても必読だ!!

『歴史評論』2011年9月号

『歴史評論』2011年9月号

歴史科学協議会の『歴史評論』9月号に、日本政治史の功刀俊洋氏が「地震と放射線に揺さぶられて――フクシマから」という報告を書かれている。書かれたのは5月時点ということだが、冷静に書かれた文章の行間から、なるほど福島(とくに福島市内)はこうなっているのかと、原発事故の深刻な実態を思い知らされるものだ。

功刀氏は、「これは想像したくないです」と断りつつ、福島原発が事故の収束に失敗して、再び大爆発を起こし、関東と東北地方全域が再び低線量被曝地となり、いわき市や郡山市、福島市を含む60km県内の150万人が避難せざるをえなくなるのではないかという「恐怖」にふれ、その恐怖のもと、福島では「県内での原発の是非を論じるのはタブー」「事故の収束がすべてに優先する課題で、それ以外のことを検討する余地がない」と指摘。その状況を、「はたして今後福島に住みつづけられるのか見通しがないのです。時間が止まっていて、過去も未来も語りにくいのです」と表現されている。

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東日本大地震前から内陸部で正断層の地震が起きていた

3日前の「東京新聞」に載っていた記事。東日本大地震の前から、福島県南東部で、正断層による地震が起きていたことが確認されたという。

正断層とは、地盤が反対方向に引っ張られるために生じるもの。これまでは、日本列島は全体として太平洋プレートによって押されて圧縮の力が加わっているので、内陸部では正断層の地震は生じないと考えられてきたから、これは日本の地震研究の「常識」を覆す発見といえる。

評価外の正断層で地震:東京新聞

これが、なぜ大問題かというと、原子力発電所の安全性をはかるときに、正断層の地震は考えなくてよいことになっているからだ。

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共産党、まだまだ全国からボランティア

こちらは、前回総選挙で東京12区の日本共産党候補者として活躍した池内さおりさんのブログ。6月4、5日と石巻市へ行ってきたそうです。
池内さおりの活動日誌::石巻に行ってきました。
それにしても、土曜日の夜に出発して、日曜日の朝に現地着、そのままボランティアをやって、夕方に現地をたって日曜日のうちに東京に戻るというのは、かなりのハードスケジュール。ボランティアの疲れで、帰り道で万が一でも交通事故ということになれば大変です。そんな強行軍は、くれぐれもこれきりにお願いします。m(_’_)m

こちらは、民主青年同盟が宮城県登米市に開設した、第2次全国青年ボランティアセンターの活動の様子です。ボランティア活動に全国から参加した若者のみなさんの感想も紹介されています。
全国青年ボランティアセンター

こちらは、北海道・函館地区委員会の古岡ともやさんのブログ。共産党の気仙沼ボランティアセンターで、まずはセンターの床直しから活動開始だったようです。慣れぬ大工仕事、お疲れ様でした。でも、こうやって、しっかりした現地の受入センターができると、ボランティアの人たちも出かけやすくなります。
救援ボラ二日目―弟子入り: 古岡ともや

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共産党 全国から引き続きボランティア

引き続き、日本共産党の各地の県委員会、地区委員会、あるいは地方議員や党員のみなさんが、被災地へボランティアにでかけています。「しんぶん赤旗」にはあまり記事が出てきませんが、ブログを探してみると、ほんとに北は北海道から南は沖縄まで、全国各地から駆けつけております。

まず、日本共産党奈良県委員会。福島県いわき市へ、25人が参加しました。
救援ボランティア報告1 福島県いわき市に到着 | それいけ!宮本次郎
救援ボランティア報告2 沿岸部の壊滅的な光景に言葉をなくす | それいけ!宮本次郎
救援ボランティア報告3 避難所の体育館は | それいけ!宮本次郎

こちらは、いわき市で受け入れた側の藤川しゅく子さん(福島県議)のブログ。
藤川しゅく子―西日本から連日のボランティア・・・日本共産党ボランティアセンター

日本共産党の植木こうじ都議(中野区)は、中野地区委員会のみなさんと7人で石巻へ。
日本共産党都議団ホームページ 植木こうじ 都政レポート

東京・港地区委員会からは、いのくま正一前区議が1ヶ月の予定で5月末から石巻に入っています。そして、そこへ5月31日から6月3日まで、港区から4人の区議さんをふくむ8人がボランティアに駆けつけました。
東京港のボランティアが到着、明日は炊き出しと物資のおとどけ – いのくま正一ブログ
日本共産党震災ボランティア(第一次)今夜「石巻」へ出発 – 星野たかしブログ

墨田地区委員会では、ボランティアの報告会が開かれ、2次、3次のボランティア派遣をめざすそうです。
こんにちは 日本共産党墨田地区委員会です : ボランティア報告会
こんにちは 日本共産党墨田地区委員会です : 私も石巻にボランティアで行ってきました

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早く、もっと早く

6月2日までに集まった義援金は2513億円。阪神大震災のときに集まった義援金1759億円を大きく上回っています。

ところが、そのうち被災都道県に送られたのは822億円。そして、実際に被災者に支給されたのは287億円のみ。全体の11%にしかなりません。被災3カ月になろうというのに、なんでこんなに遅いのでしょうか?

日赤などの義援金残高1691億 被災地送金まだ3割:共同通信

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いま政治はなにをなすべきか?

「朝日新聞」2011年6月1日付

「朝日新聞」2011年6月1日付

今朝の「朝日新聞」(6月1日)の「オピニオン」欄で、専修大学教授の田村理氏が、「国会は憲法通りの仕事をしなさい」と題して談話を寄せている。

不信任案提出騒動に、「国会は、少なくともいまは被災者救済や復興、原発対策に集中すべき」と述べる田村氏の趣旨は、被災者救援・復興、原発対策に「こういう法律が必要だ」と思うなら、内閣任せにせず、国会議員は自分で法案をつくって自分で成立させればよい、そもそも憲法は国会を「唯一の立法機関」と定められている、「復興基本法」にせよ、子どもの年間被曝量の問題でも、“国会の場で、国民が見ている前で、きっちり議論して決めるべきだ”というのだ。

「議員のみなさんは首相を交代させることにエネルギーを使うより、憲法が定めたように自分たちで政策をつくり政府にやらせる。そこにエネルギーを使いませんか」――ごもっともな主張だろう。

さらに、田村氏は「議会は、一人の王様には任せきれない、みんなで決めよう、ということから生まれました」「戦後、各国がとってきた行政とその長に建言を集中するべきだという考え方が、僕には破綻して見える」とも指摘されている。

日本国憲法では、国会はただ「唯一の立法機関」であるというだけでなく、「国権の最高機関」だと定められている(ともに第41条)。憲法前文では「そもそも国政は、国民の厳粛な信託による」と規定されている。いまこそ国会議員、政治家諸氏は、この意味を真剣に考えなければならない。

先日、日本共産党の志位委員長が、菅首相に「大震災・原発災害にあたっての第2次提言」を提出した(5月17日)。その提言は、こちらから読むことができる。

復興への希望がもてる施策、原発からの撤退をもとめる――大震災・原発災害にあたっての提言(第2次):しんぶん赤旗(2011年5月17日)

私がこの提言を読んだとき、ある意味「当たり前」のことだけど、やっぱりこれが一番大事だと思ったのは、志位さんが、冒頭で、まず被災者、避難所の状況がどうなっているか、何に困って、どうしてほしいと願っているのか、政府の責任で実態を把握して、改善をはかるためにあらゆる努力をおこなうように求めていることだ。ほかにもいろいろな要求、要望もあるけれど、この当たり前のことができていない――そこをずばり提起しているのがうれしかった。

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共産党 全国から続々被災地へ

共産党の全国各地の地方議員のみなさんや、地域の支部、地区の植民職員のみなさんが、救援物資をたずさえて、続々と被災地にボランティアに出かけています。1つ1つは、数人だったり、数日だったりしますが、それでも、全国各地の共産党が、被災地のそれぞれの地域を担当して、継続的な支援を予定しています。

「しんぶん赤旗」ではあんまり紹介されていませんが、議員のみなさんのブログから拾ってみました。

こちらは、23日から、福島県いわき、勿来にボランティアに出かけた神戸市の味口俊之市議のブログ。
味口としゆき 雑記帳 福島県へボランティア(1日目)
味口としゆき 雑記帳 福島県ボランティア2日目
味口としゆき 雑記帳 福島県ボランティア3日目
味口としゆき 雑記帳 福島県ボランティア最終日

東京・葛飾区の中村しんご区議ら11名は、第1次のボランティアとして、宮城県石巻にある日本共産党の東部地区委員会へ。
葛飾ボランティア第一次派遣 – こんにちは 中村しんごです

墨田地区委員会からは3人が第1次ボランティアとして、やはり石巻へ。
こんにちは 日本共産党墨田地区委員会です : 第1次ボランティア出発
こんにちは 日本共産党墨田地区委員会です : ボランティアが無事石巻から帰京

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被災地の声をなぜ一般紙は伝えないのか

25日、衆議院東日本大震災復興特別委員会で開かれた参考人質疑。青森、岩手、宮城、福島、茨城の5県の商工業、農業、漁業団体の代表が、それぞれ政府に対して被災地の要望を切々と訴えました。

参考人となった方々の話は、こちらから動画↓で見ることができます。正直言って涙なくして聞くことができません。

2011年5月25日 (水):震災復興特別委員会:衆議院TV

「生乳の廃棄、ニワトリや乳用牛、肉用牛の死亡などの被害、農地や用水パイプライン、ライスセンターなどの共同利用施設が甚大な被害を受けた」(岩手県農業協同組合中央会の長澤壽一会長)、「大震災でお金があってもモノが買えない状態が発生した。(食料)自給率を上げることが必要だ。TPP参加は絶対にやめてほしい」(青森県農業組合中央会の工藤信会長)、「村井君(宮城県知事)が、国でやるの、会社を入れるの、と言い出している。水産を預かる我々さ話持ってこないで、なんでこそこそとやるのか」(宮城県漁業協同組合経営管理委員会・木村稔会長)、「会員業者の7割が事業を継続したいと願っている。思い切った手立てを」(岩手県商工会連合会・千葉庄悦会長)、「原発事故の収束がなければ農業の再生復興はありえない」「もとの大地にもどしてほしい」(福島県農業協同組合中央会・庄條徳一会長)など、共産党の「しんぶん赤旗」は、3面全体の3分の2を使って参考人の発言を詳しく紹介しています。

ところが、一般紙を見てみると、「朝日」「毎日」は記事なし。「読売」は1段12行、「日経」は、通常の活字より一回り小さい活字で1段10行のベタ記事。いちばん詳しく報道していたのは「東京新聞」ですが、それでも1段26行しかありません(共同通信の配信記事)。「産経新聞」は、インターネット(MSN産経ニュース)ではその共同通信配信記事を一部省略して流したものの、紙面には載せなかったようです。NHKは、ニュースでは取り上げたようですが、参考人質疑の国会中継はやっていません。

こんなことで、メディアの役割を果たせるんでしょうか?

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浜岡停止は評価するが政府の対応は不十分

菅内閣の支持率と震災・福島原発事故をめぐる各社の世論調査がいっせいに発表されました。共通しているのはーー

  • 内閣支持率はわずかにあがったが、依然として低い。
  • 震災・原発事故の政府の対応は6割ぐらいが「評価しない」
  • そんななかで、浜岡原発の停止については、6〜7割が評価。
  • 他方で、浜岡以外の原発については停止を求めないとしていることについては、選択肢が基本的に二択の場合は「賛成」49%(朝日)、「停止する必要ない」54%(毎日)、「支持する」43%(ANN)など肯定派が多数を占めるが、三択になっているNHK調査では、「妥当」28%、「妥当ではない」21%にたいし「どちらともいえない」が46%で最も多い。
  • 復興財源のための増税については、「朝日」が賛成45%、反対40%、「読売」が賛成50%、反対46%、「毎日」が賛成48%、反対41%など、賛成が反対を上回っているがその差はわずか。しかも、「朝日」「毎日」では、「賛成」はともに先月からは10〜14ポイント低下している。また、増税賛成と回答したなかで、消費税増税はせいぜい半分。ということは、世論全体では、復興財源のための消費税増税に賛成する意見は25%程度しかないということ。

ところで、原発そのものの是非についてみると、「朝日」では「賛成」43%対「反対」36%と賛成がやや多いが、先月の50%から7ポイント減少している。「読売」は「増やすべき」4%しかなく、「現状維持」34%にたいして、「減らすべき」44%、「すべてなくすべき」15%をあわせると6割近くが減らすか全廃することを求めている。「毎日」の場合も、「(原発は)やむを得ない」31%にたいして、「減らすべき」47%、「全て廃止すべきだ」12%で、あわせると59%になる。ANN調査でも「増やしていく」4%、「現状維持」39%にたいし「減らしていく」52%と過半数を占めている。即時全廃は難しいと思いつつも、減らしていくべきだという世論が多数を占めていることが分かる。

NHK調査 内閣支持率28%:NHKニュース
毎日新聞世論調査:浜岡停止「評価」66% 他の原発停止「不要」54%:毎日新聞
毎日新聞世論調査:原発、揺れる民意 6割近くが「脱却志向」 性急な政策転換望まず:毎日新聞
首相の浜岡停止要請、「評価」62% 朝日新聞世論調査:朝日新聞
賠償で電気料金値上げ「納得」48% 朝日新聞世論調査:朝日新聞
世論調査―質問と回答〈5月14、15日実施〉:朝日新聞
首相の浜岡停止要請、66%評価 共同通信世論調査:共同通信
ANN世論調査:テレビ朝日
原発賠償「国負担増を」56%…読売調査:読売新聞
「内閣・政党支持と東日本大震災関連」2011年5月電話全国世論調査:読売新聞

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大震災と憲法―憲法記念日の社説を読む

ことしの憲法記念日の社説。東日本大震災と福島原発事故という未曾有の事態をうけて、震災と復興をテーマにした社説が多く見られました。

読売新聞のように「緊急事態基本法の制定へ本格的に動き出すべきだ」と主張する社説もあるが、多くの地方紙は、「憲法の理念を土台に、日本社会を再生させなければならない」(北海道新聞)、「(復興計画の)根底に据えるべきは、憲法の理念である」(神戸新聞)、「(憲法の)原理、理念に基づいた被災者、避難者の救援・救済、被災地の復旧・復興のありようがまさに今、問われている」(福島民友新聞)、「東日本大震災を受けた復旧、復興への国の取り組みが、その(憲法の理念の定着の)度合いを測る試金石となる」(河北新報)など、あらためて憲法の理念に立ち返り、生存権など憲法の理念を生かした復興をすすめよう、と共通して提起されています。

非常事態条項を盛り込もうとする動きにたいしては、北海道新聞が「非常時に名を借りて人権を制限する論議は本末転倒だ」ときっぱり批判しています。

希望への道しるべとして 憲法記念日(5月3日):北海道新聞
大震災と憲法/被災者のためにもっと生かそう:神戸新聞
震災と憲法 復興への「道しるべ」に – 社説:中国新聞
被災者と憲法  「人間復興」へ理念生かそう :京都新聞
【憲法記念日】日本再生の基本理念に:高知新聞
[憲法記念日] 大震災を乗り越える「理想の灯」に:南日本新聞
憲法記念日/「国難」へその理念を今こそ:福島民友新聞
憲法記念日 震災で問われる生存権:山陽新聞
東日本大震災 憲法記念日/理念を被災者支援のために:河北新報

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効率重視の農業 転換を―毎日新聞で東大・鈴木宣弘教授

「毎日新聞」2日付で、東京大学の鈴木宣弘教授が、東日本大震災の「復興」と称して「今こそ大規模化の好機だ」「それをモデルにTPPも推進できる」とする議論にたいして、「現場の農業者が『どうやって経営を再建するか』と悩んでいる時に誠に不見識で心ない極論」「大災害によって可能になるような大規模化がどうして全国モデルになるのか」と批判している。

「風評被害」についても、「一方で福島県産や茨城県産の農産物を都会で直売すると、大勢の人が集まって買っていく」と指摘して、「一部企業が出荷停止対象外の野菜まで購入を打ち切ったことは残念」と指摘して「食品の加工・流通・販売に携わる企業の姿勢も問われている」と提起している。傾聴に値する指摘だ。

復興に向けて:東日本大震災 東大農学生命科学研究科教授・鈴木宣弘さん:毎日新聞

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やっぱり涙なしには読めません

『議会と自治体』5月号

『議会と自治体』5月号

日本共産党の発行する雑誌『議会と自治体』5月号が届きました。巻頭の特集は東日本大震災、岩手の斉藤信県議、宮城の福島かずえ仙台市議、福島の宮川えみ子県議などが被災現地の様子を報告されていますが、読みながらこみ上げてくるものが押さえ切れません。

すでに震災からは1カ月以上たっていますが、被災直後から地域を回り、住民の要求を聞いて回っている議員さんのリポートだけに、被害の実態や、避難者の置かれた状況の深刻さが非常にリアルに伝わってきます。未曾有の事態のなかで、住民の安心・安全のために駆け回る地方議員さんには、本当に頭が下がります。

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