沖縄普天間基地問題 追い込まれた岡田外相

宜野湾市の伊波洋一市長と会談する岡田外相〔共同通信〕

沖縄普天間基地問題。鳩山内閣は年内決着を見送りましたが、岡田外相は、沖縄を訪問して、県内移設しか道がないと説いて回ったようです。

しかし、宜野湾市の伊波市長からは、米海兵隊の主力部隊はグアムに移転しているのだから基地も国外移転が可能だと指摘され、名護市の住民との懇談会では「シュワブ沖移設では公約違反だ」と迫られてしまいました。

普天間移設の遅れ懸念=宜野湾市長と会談?外相 : 時事通信
外相 名護市の住民と意見交換 : NHKニュース

そもそも、岡田外相をここまで追い込んだのは、4日のルース米駐日大使との会見。アメリカから猛烈な圧力をかけられ、いよいよ追い込まれてしまったようです。

ルース米大使が日本側に激怒 岡田外相らの面前で大声張り上げる 普天間移設の年内決着断念で : MSN産経ニュース

やっぱり、ここまできたら、「そもそも、本当に沖縄に海兵隊の基地は必要なのか?」という根本問題から考え直さなければだめですね。「はじめに基地ありき」で、それをどこに移設するかの議論だけでは、いつまでたっても堂々巡りは避けられません。

NHKニュース 共産 基地の無条件撤去求める

続きを読む

民主党政権がいま「政治主導」の名ですすめようとしていることの本質を示している財界の「提言」はこれだ!!

民主党政権がいま「政治主導」の名ですすめようとしていることの本質は何か。そのことを端的に示している、経済同友会が2002年10月に発表した「提言」はこれだ!!

首相のリーダーシップの確立と政策本位の政治家の実現をめざして〜2001年度政治委員会欧州・米国ミッションを踏まえて〜:経済同友会

続きを読む

毎日新聞、外交における信頼を共産党・不破前議長に学ぶ

「毎日新聞」風知草(2009年11月16日付朝刊)

今日の「毎日新聞」朝刊2面の「風知草」で、毎日新聞の山田孝男・専門編集委員が、「外交における信頼とは」というタイトルで論説を書いています。主要なテーマは、民主党の、あるいは鳩山首相の外交の「危うさ」で、沖縄・普天間米軍基地の移設問題などでの「言うそばから前言をボカ」す危うさを問題にしています。

面白いのは、そのなかで山田氏が、日中両共産党の理論会談についての不破さんの報告集『激動の世界はどこに向かうか』(新日本出版社)を取り上げていること。一見すると無関係な、この2つのテーマがどこで結びついたのでしょうか?

風知草:外交における信頼とは : 毎日新聞

続きを読む

「民主に期待」72%、「民主に不安」77%

読売新聞と早稲田大学の共同調査。「民主に期待」という人が72%をしめる一方で、「民主に不安」という人も77%を占めた。民主党を選択した理由のトップは「政権交代を望んだ」の60%。しかも54%が「公示前から」が投票する候補者・政党を決めていたという。

「民主に期待」最高の72%…読売・早大調査 : 読売新聞
「読売・早大共同調査 衆院選」2009年9月面接全国世論調査 : 読売新聞

続きを読む

民主・社民・国民新の政権合意

民主党、社民党、国民新党の政権合意が取り結ばれた。その全文が朝日新聞に載っていたので、資料として貼り付けておく。

民主・社民・国民新3党連立合意の全文 – 朝日新聞

今日、共産党の講演会で志位和夫委員長が言っていたが、もともとは財界の肝いりで、自民党政治の枠組みのなかでの「二大政党による政権交代」をめざして発足した民主党だけれど、今回の総選挙では、財界仕込の政策・公約とともに、財界の意向とは矛盾する政策・公約を掲げた(だからこそ「過渡的」 ((「過渡的」というのは、「その状態が最終的、完成された形態・状態ではない」という意味。自民党政治の枠内での「政権交代」なのか、新しい方向への一歩になるのか自体も「過渡的」だし、新しい方向への一歩になったとしても、日本の政治の抜本的な方向変換になるかどうかも「過渡的」だから、そういう意味で「過渡的」政権という見方は非常に重要だと思う。))政権なわけだ)。そこを分析的にとらえ、国民の利益にかなうものについては前向きにその実現を促し、逆に、国民の利益を損なうものについてはきっぱり反対する。この「建設的野党」の立場が重要になるというわけだ。そういう視覚で、この政権合意を見ると、どうなるのか。研究はこれから。

続きを読む

小沢一郎・民主代表辞任劇で分かったこと

小沢一郎・民主党代表の辞任について、社民党の福島瑞穂党首は、記者にたいして「政治とカネの問題について明快な説明はなかった。国民の疑問に答えていないのは極めて問題だ」と批判のコメントを述べていました。

しかし、最初に小沢氏が「何の問題もない」と記者会見したときには、福島さんは「一応の説明責任は果たしたと思う」と言っていたはずなのですが…。

いったい、いつ、どんな理由で「明快な説明はなかった」に変わったのでしょうか? この疑問に、福島さんが答えていないのは「極めて問題」です。

小沢氏辞任表明 野党各党「説明責任果たされず」(NIKKEI NET)
社民党首、小沢氏は「説明責任一応果たした」(朝日新聞)

続きを読む

いまごろ?! 小沢一郎氏が民主党代表を辞任

民主党の小沢代表が辞意を表明。

小沢代表が居座り続ければ続けるほど、麻生内閣の支持率が回復してゆくのだから、辞めざるを得なくなったところだろう。しかし、西松建設違法献金問題については何の釈明もなく、時事通信の記事が指摘するとおり、民主党にとっては「辞めて片がついた」といえるような状況ではないだろう。

むしろ、明後日13日に今国会初の党首討論が予定されていたのに、その直前での辞任表明で自民党から「逃げ出した」と攻撃されても抗弁不能。“貧すれば鈍する”とはこのことで、辞めるならもっと早く、とっとと辞めておけばよかったものを…。「国策捜査だ」といって問題をすり替えられると思ったあたりから、すでに判断ミスだったのだが。

それにしても、後継代表は鳩山氏か岡田氏を軸にとは…。どちらも、小沢執行部の一員。鳩山幹事長にいたっては、小沢擁護の先頭に立ってきた人物。これではとても、「政治とカネ」で自浄能力を働かせることはできない。

小沢氏、説明責任果たさず退場へ=民主、立て直し険しく(時事通信)
【小沢辞任】後継代表選びは鳩山、岡田両氏を軸に展開か(MSN産経ニュース)

続きを読む

ジェラルド・カーティス氏の小沢批判

先日、米政治学者のジェラルド・カーティス氏が、西松建設違法献金問題で民主党・小沢代表の対応を「総理の資格なし」と厳しく批判したという記事が「朝日新聞」他に載っていた。

で、もう少し詳しい発言が分からないかと思っていたら、カーティス氏を呼んで意見を聞いた「政治資金問題第三者委員会」なるものが発言速記録を公表していた。

「説明不足の小沢氏、総理の資格なし」 カーティス教授(朝日新聞)
政治資金問題を巡る政治・検察・報道のあり方に関する第三者委員会 ?政治資金問題第三者委員会 ?

続きを読む

自公政権と対決する立場がないと、こうまで追い込まれるものか…

民主党が、自民党に対して、補正予算の成立と引き替えに「話し合い解散」を打診していたことが明らかに。

民主党は、昨年も、「何でも賛成するから、ただちに解散せよ」という奇妙奇天烈、奇々怪々、常人には理解不能な対応をしたが、まったく懲りてないようだ。「政権交代」をめざすのであれば、麻生自公政権に対して堂々と論陣を張って、解散・総選挙に追い込むのが筋。しかし、自民党政治に対決する立場がないものだから、何度も、「解散をお願いする」路線に落ち込むのだ。

西松建設違法献金問題で、小沢・民主党はジリ貧状態。「民主党の支持率があまり下がらないうちに、解散してほしい」ということなのだろうか? それでは自民党に足元を見られるだけなのだが、それにも気づかないとしたら、民主党はよっぽど追い込まれているのかも知れない。

民主が自民に話し合い解散打診、自民は拒否 | 日テレNEWS24
民主・山岡氏が自民に「話し合い解散」提案 – MSN産経ニュース

続きを読む

西松建設問題で民主党↓ おかげで内閣支持率は↑

NHKと毎日新聞の世論調査で、いずれも麻生内閣の支持率が上向いた。と言っても、「支持」対「不支持」の割合は、30対60(NHK)あるいは24対56(毎日)で、依然としてダブルスコアなのだが。その理由は2つ考えられる。

NHK世調 内閣支持率30%(NHKニュース)
NHK世論調査 各党の支持率(NHKニュース)
毎日新聞世論調査:「小沢氏辞任を」72% 内閣支持率は上昇24%(毎日新聞)

続きを読む

やっぱり世論は「小沢続投」を承認せず

「朝日新聞」が、西松建設違法献金問題で公設第一秘書が起訴された民主党・小沢一郎代表の「続投」について、世論調査を実施。

86%が「説明は不十分」と回答。63%が「代表を辞める方がよい」と答えています。政党支持率や総選挙で投票する政党では、民主党の支持率が下がり、自民党は微増。

おりから、29日投票の千葉県知事選挙では自民党の森田健作氏が当選。自民党にしてみれば、小沢代表が辞任せずに、民主党内でゴタゴタが続いてくれるのが一番好都合なはず。5月解散に向けた流れが強まるかも知れません。

小沢代表「辞任を」63% 朝日新聞世論調査(朝日新聞)
世論調査―質問と回答〈3月28、29日実施〉(朝日新聞)
選挙:千葉県知事選 森田氏、初当選 民主系候補に大差(毎日新聞)
厳しい民意、小沢氏に痛手=なお世論注視?民主(時事通信)

続きを読む

神妙なふりをしても、国民の疑問には何も答えず

小沢一郎・民主党代表の記者会見。神妙なふりをしても、なぜ西松建設から3億円を超える献金を偽装して受けとったのか、という国民の疑問には何一つ答えず、ただ「政権交代をめざしたい」と言っただけ。「政治とカネ」の問題で、結局民主党は自民党と同じ穴の狢ではないか? という疑問に答えないで、ただ「政権交代だ」「総選挙勝利だ」と言ってみても、所詮、問題のすり替えにすぎない。

【小沢氏続投会見】(1)「国民の側に立った政権実現が私の最後の仕事」(24日夜)(MSN産経ニュース)
【小沢氏続投会見】(2)「続投がプラスかマイナスか、私に判断できない」 (MSN産経ニュース)
【小沢氏続投会見】(3)「男が不覚な涙で恐縮です」(24日夜)(MSN産経ニュース)

続きを読む

朝日新聞が大型世論調査

「朝日新聞」が政治への不満について、大型世論調査を実施。

政治に「満足」は「ある程度満足」を合わせても7%しかなく、91%が「不満」(「やや不満」「大いに不満」合わせて)と回答。「国民の意思を反映していない」とする回答が87%(「あまり反映していない」「まったく反映していない」合わせて)を占めた。

注目されるのは、「民主党政権に替わったら、いまより政治はよくなると思うか」の質問に、「よくなる」と回答したのは19%だけで59%が「変わらない」と回答していること。これは、「自民党と民主党の政策に大きな違いがあると思うか」の質問に67%が「大きな違いはない」と答えていることと照応するのかも知れない。自民党については、「これからの日本の発展にどの程度貢献できると思うか」の質問に、「貢献できない」60%(「あまり貢献できない」「まったく貢献できない」合わせて)という答え。自民党政治は、国民の目からみれば、もはや完全に終わったということだろう。

さらに、15年前に導入された衆議院の小選挙区比例代表並立制の選挙制度について、「よかったと思うか」の質問に、58%が「よくなかった」と答えていることも見逃せない。また、政党助成金について、56%が「よくなかった」と回答していることも重要なポイントだろう。企業・団体献金については、57%が「すべて禁止すべきだ」と回答している。

「今の政治、大いに不満」6割 朝日新聞世論調査(朝日新聞)
朝日新聞世論調査―質問と回答〈2?3月中旬実施〉(朝日新聞)

続きを読む

小沢氏、選挙に西松社員を動員

西松建設からの3億円を超える献金を政治団体経由で違法に受けとっていた民主党の小沢一郎氏ですが、実は、自分の選挙に、西松建設の社員を動員していたことが明らかに。

ポスターに演説会…小沢氏選挙に西松社員を大量動員(MSN産経ニュース)
胆沢ダム落札前後に“攻勢” 西松から小沢氏側への献金(産経新聞)
小沢氏秘書 主要談合関与か 胆沢ダム 落札企業を「了承」(産経新聞)
迂回献金の疑いあるゼネコン3社、胆沢ダム工事を受注(朝日新聞)
多額献金、東北談合組織に対抗か=西松建設、小沢氏側に接近?規正法違反事件(時事通信)
政界窓口「業務屋」暗躍 批判浴びた“裏の存在”(MSN産経ニュース)
献金費用 架空工事で補てんも(NHKニュース)

続きを読む

吉岡吉典氏 16年前の小沢ゼネコン疑惑の追及

今週の『AERA』(朝日新聞社)には「小沢氏とゼネコンの原点」という記事が載っている(筆者はライターの長谷川煕氏)。その中で、先日亡くなられた吉岡吉典氏の国会質問(1993年10月12日の参議院予算委員会)が取り上げられている。

国会議事録はいまはインターネットで読むことができるので、早速調べてみた。記事は、胆沢ダムに関連したゼネコン汚職に注目しているが、質問を読んでみると、それだけでなく、1993年の総選挙で、ゼネコンによる「裏選対」が設けられたという新生党の「ゼネコン選挙」の問題を追及している。

続きを読む

西松建設違法献金:世論は小沢氏の説明に納得せず

小沢一郎・民主党代表の公設第一秘書が西松建設からの政治献金を政治団体からの献金のように偽装していた事件で、メディアの世論調査が出そろったが、小沢氏の説明について「納得できない」が77%から81%を占め、「代表を辞任すべき」の回答は過半数を超えた。政党支持率でも民主党は大きく落ち込み、調査によっては自民党の支持率が上回ったものもある。

「国策捜査」などと息巻いてみたものの、賢明な有権者には「開き直り」としか受けとられていないようだ。

小沢代表「辞任を」53%、8割「説明納得できず」読売調査(読売新聞)
「小沢代表辞任を」57% 朝日新聞緊急世論調査(朝日新聞)
小沢代表:「辞めるべきだ」57% 民主、支持率も下落(毎日新聞)
小沢代表辞任、61%が求める 説明納得せず78%(共同通信)

続きを読む

総額3億円 いったい何のために?

西松建設から小沢一郎・民主党代表側へ渡っていた献金は10年以上前からの合計で3億円になるそうです。

これらの献金は、もちろん、小沢氏の言うように、政党支部への献金としていれば、とりあえず何の法律にも違反しません。しかし、それにもかかわらず、なぜ政治団体の献金として処理したのか? それは、全部政党支部への献金として処理すれば、西松建設から小沢氏へ大量の政治献金が渡っていることが丸見えになってしまうから。それを隠すために、政治団体を経由した献金として処理した、という以外には考えられません。

小沢氏側に総額3億円 十数年前に枠組み(中日新聞)

他方、西松建設からの献金を受けとっていたのは、民主党・小沢氏だけではありません。自民党にとってみれば、最大の“敵失”であるはずなのに、イマイチ自民党がもりあがらない一番の理由は、これです。

『西松献金』受けた自民・森元首相らは  『適切に処理』『経緯知らぬ』(東京新聞)

続きを読む

これではだれも納得しない

西松建設からの違法献金を受け取った容疑で公設第1秘書が逮捕された小沢一郎・民主党代表が記者会見。

小沢氏会見 民主代表続ける(NHKニュース)

しかし、「政治資金管理団体で受け取っていたら何の問題もないのだから、何の問題もない」というのは、開き直り以外のなにものでもありません。これではだれも納得しないでしょう。

小沢氏側が西松建設に献金請求書…「企業献金」認識か(読売新聞)
大久保容疑者 額など具体的指示 小沢氏側団体が主導か(産経新聞)
小沢王国の工事でゼネコン統率 逮捕の秘書(朝日新聞)
西松前社長「献金はダム受注目的」 影響力を期待(朝日新聞)
西松違法献金、管理本部が「司令塔」…前社長らトップ経験(読売新聞)
民主・小沢代表の記者会見冒頭発言(朝日新聞)
「献金すべてオープンに」小沢代表会見一問一答 – 西松建設事件(朝日新聞)

続きを読む

民主党、あっさり2次補正の採決に応じたのはなぜ?

国会は、民主党が2008年度第2次補正予算の参議院での採決に応じたのに続いて、衆議院で2009年度本予算も可決されて、あれだけ麻生内閣の失態が続いているにもかかわらず、予算は年度内に通過するという「想定外」の事態に。

そのきっかけは、24日午前の民主党役員会での方針変更。

しかし、なんで民主党は突然あっさりと方針変更したんだろうと思ったら、その前の日(23日)に、日本経団連が25兆円の2009年度補正予算を要求していた。やっぱり財界がそんな要求をしているときに、2008年度の補正予算でうだうだ言っている訳にはいかない、ということなんだろうか。

09年度補正予算で25兆円規模の景気対策を=経団連会長 | Reuters
記者会見における御手洗会長発言要旨 (2009-02-23) : 日本経団連
民主党 定額給付金の財源法案、来週中に参院採決へ(MSN産経ニュース)
補正関連案 来週採決で調整へ(NHKニュース)

続きを読む