非正規雇用、雇用者全体の35.5%に

総務省が2007年の「就業構造基本調査」の結果(速報)を発表。

とくに注目されるのは、パート・アルバイト、派遣など非正規雇用の労働者が、雇用者全体の35.5%にのぼっていることが明らかになったこと。労働力調査から、2008年1?3月期に非正規雇用の割合が34.0%だったことは前に紹介しましたが、調査の規模からいえば、「就業構造基本調査」の方がずっと大がかりなので、当然、労働力調査より数字も正確だと考えられます。

もう1つは、週60時間以上働いている割合が、25?44歳の男性正社員で20%を超えていること。週休2日とすれば、毎日12時間以上という計算になります。

非正規の労働者数 過去最多に(NHKニュース)
就業構造 非正規の割合最高 07年35.5%、20年で倍近くに(東京新聞)
正社員男性の20%以上、1週間に60労働時間 総務省調査(NIKKEI NET BIZ+)

総務省の調査は、↓これ。

2007年就業構造基本調査 調査の結果 結果の概要(総務省)

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共産党志位委員長、長浜キャノンに乗り込む!!

2月8日の国会質問で派遣労働者の問題を取り上げた共産党の志位和夫委員長が、なんとキヤノンの長浜工場に乗り込みました!!

キヤノン側も、本社の諸江昭彦専務取締役や長浜キヤノンの森謙二社長らが対応するという重視ぶり。そのなかで長浜キヤノンが派遣解消をすすめてきたことが確認されましたが、これは事前の労働者からの聞き取り調査でも確認されたこと。

しかし、そこには次なる問題が! それは、派遣から切り替えられた期間工が、最長で2年11カ月でクビを切られる、という問題です。キヤノン側は、「期間の定めのない雇用の期待をもたせてはならないからだ。やめてもらうことになる」と明言。次は、この期間工を2年11カ月でクビを切る、というのをやめさせなければなりません。

キヤノン、派遣解消を表明 志位委員長、長浜工場を視察(しんぶん赤旗)
キヤノン調査について 志位委員長の記者会見(要旨)(しんぶん赤旗)
志位委員長 派遣労働者らと懇談(しんぶん赤旗)

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4月の完全失業者 29カ月ぶりに増加

4月の失業率が発表。前月比0.2ポイント増の4.0%(季節調整済値)。しかし気になるのは、失業率だけでなく失業者が増えていること。この間、失業率が上昇したときも、失業者数は減っていた。つまり、失業率が上がったのは、景気がよくなって求職する人が増えたからだといえた。ところが、今回は失業者が増えている。これは29カ月ぶりのことだ。

完全失業者の対前年同月増減と完全失業率(季節調整値)の推移(2008年4月)

完全失業率:4月は4.0% 前月から0.2ポイント増(毎日新聞)
4月失業率悪化、7カ月ぶり4%台 雇用判断下方修正(朝日新聞)

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本日のお買い物

『週刊エコノミスト』2008年5月20日号『週刊東洋経済』2008年5月17日号

ささやかな思考の足跡: 子ども格差『週刊東洋経済』の特集「子ども格差」が紹介されていたので、今日、仕事帰りに本屋に立ち寄ったのですが、『週刊エコノミスト』も「娘、息子の悲惨な職場 Part7」という特集をやっていたので、一緒に買ってきました。(読むのはこれから)

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吉岡力さん、全面勝訴!! 松下子会社に直接雇用確認の判決

全面勝訴し、笑顔で会見する原告の吉岡力さん=25日午後、大阪市北区、新井義顕撮影(朝日新聞)
全面勝訴し、笑顔で会見する原告の吉岡力さん=25日午後、大阪市北区、新井義顕撮影(朝日新聞)

松下プラズマディスプレイ(松下PDP)に「偽装請負」され、それを告発すると、期間工として直接雇用されたものの、半年後には解雇(雇い止め)されたとして、松下プラズマディスプレイを訴えていた吉岡力さんに、大阪高裁が全面勝訴の判決を下しました。ヽ(^o^)/

松下子会社の偽装請負は違法、直接雇用確認の判決(asahi.com)
「こんな働かせ方、おかしいですから」涙の全面勝訴(asahi.com)
解雇無効訴訟:就労先に雇用責任 松下子会社へ賠償命令――大阪高裁(毎日新聞)
松下子会社偽装請負、直接雇用成立と認定――大阪高裁(日経ネット関西版)

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志位質問、いまだに議事録作られず…?!

共産党の志位和夫委員長が、2月8日、衆院予算委員会でおこなった派遣労働の実態にかんする質問。インターネット動画サイトで話題になり、朝日新聞毎日新聞が取り上げ、その後、週刊朝日サンデー毎日の記事にもなり、キヤノン自身が直接雇用への切り替えを表明せざるをえなくなった、注目の質問です。

ところが、この日の衆院予算委員会の議事録が、2カ月たったのに、いまだに公開されていません(4月11日現在)。↓下の国会会議録検索システム参照。

国会会議録検索システム

衆院予算委員会の議事録は、すでに2月29日の審議まで公開されています。にもかかわらず、2月8日の分(第5号)だけ、欠番になっています

いったい、どうしてなんでしょうか?

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非正規労働者が3分の1を超える

総務省統計局の「労働力調査」により、昨年、非正規労働者が雇用者(役員を除く)の3分の1を超えたことが明らかに。

かつては正規雇用が減って非正規が増えていたが、いまは「景気回復」で正規雇用も増えている。しかし、それを上回る勢いで非正規が増えているので、結果として非正規雇用の割合は増え続けている。

非正規労働者 3分の1超える(NHKニュース)

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日本の非正社員の「過少保護」

OECD(経済協力開発機構)の資料によると、日本は、非正社員に対する雇用保護がEUと比べて低く、その結果、正社員と非正社員の待遇格差が大きくなっていることが明らかに。

日経新聞は「日本の正社員 過保護?」という見出しをつけているが、OECDのデータをきちんと見れば、そうでないことはすぐにわかる。日経らしい、誤解を誘う、意図的な見出しだ。

日本の正社員は過保護? OECDが労働市場分析(日経新聞)

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社員が3300人いて正社員が400人だったとは…

生活雑貨のロフトが、パート、契約社員、正社員の区分を廃止して、希望者全員を正社員にすると発表。

いままでロフトは、全従業員が約3330人いて、正社員は400人しかいなかった。あとは契約社員約280人と、半年契約のパート2650人。そして、正社員は店舗のマネジメントをおこなう人間だけ。売り場のリーダーは契約社員、レジ打ちなどはパートがやっていた。しかし、こんなやり方では人材は育ってゆかない。そういう反省が経済人の間にも広がってくる時代になったのだろうか。

生活雑貨のロフト、パートの希望者全員を正社員に(読売新聞)
ロフト、全パートを正社員化 短時間勤務でも(朝日新聞)

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人間“使い捨て”の日雇い派遣をやめさせよう

2月8日、共産党の志位和夫委員長(衆議院議員)が、衆議院予算委員会で、日雇い派遣の問題を追及。

偽装請負など違反が摘発されても、労働者を受け入れて“濡れ手で粟”のボロ儲けをした派遣先企業の名前は一切公表されず。しかも、偽装請負が摘発された結果、正社員になった労働者は0.2%だけ。さらに、天下の日立が、「班」を変えるだけで、脱法的に3年以上も派遣で働かせていたというのも驚きだが、実は、厚生労働省が「取扱要領」で、「班さえ変えれば認める」と明記していたとは…!!

当初、「ニーズもある」などと逃げていた福田首相、舛添厚労相も、最後は「日雇い派遣の適正化」や「違法状態があれば厳しい是正指導をおこなう」と答えざるをえなくなった。労働問題に取り組んでいる人だけでなく、自分のところでは必死に雇用を守っている会社の社長さんだって、「その通り!!」と思ってもらえる質問だと思う。

衆院予算委 志位委員長の質問 人間“使い捨て”では未来ない(しんぶん赤旗)
正社員化は0.2% 偽装請負で厚労省の指導後(朝日新聞)

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日雇い派遣は原則禁止を

日雇い派遣の大手グッドウィルの処分で、あらためて日雇い派遣の禁止を求める世論がおこりつつある。新聞でも、原則禁止の要求をかかげるものが出始めた。

毎日新聞は、「日雇い派遣業界の隅々にまで違法行為がはびこっているのではないか」と根本的な疑義を呈して、「労働者保護には直接雇用が原則であることを踏まえれば、日雇い派遣の原則禁止も含め、規制を強化する方向で抜本的に見直すべきだ」と主張。東京新聞(中日新聞)は、昨年末に、「使い捨ては許されない」との社説をかかげ、「違法派遣を受け入れていた企業も処分すべきだ」と指摘。「日雇い派遣の削減に向けた措置」を要求している。京都新聞は、「派遣の対象業務を拡大してきた厚労省の規制緩和の功罪」を「検証すべき」だと主張している。

社説:グッドウィル処分 日雇い派遣のあり方見直せ(毎日新聞)
社説:日雇い派遣 使い捨ては許されない(東京新聞)
社説:労働者違法派遣  規制緩和の功罪見直せ(京都新聞)

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コマツが偽装派遣

建設機械メーカー・コマツが、「偽装派遣」で大阪労働局の指導を受けていたことが明らかに。

もともと、請負業者と請負契約を結んでいたのに、それを「出向契約」に切り替えたうえで、なおかつその請負業者の社員でない人間を「出向」と称して受け入れていたというもの。業務請負では現場で指示が出せないし、派遣では3年たったら雇用通知義務が発生する。その両方を避けるために、請負会社の社員ということにして「出向」させるという方法を考えついたんでしょう。悪知恵の尽きないことです。

コマツ出向を「偽装」と認定、是正指導…大阪労働局(読売新聞)

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失業率は下がったが雇用増の中身は…

7月の完全失業率が発表。前月比0.1ポイント減(季節調整値)で、2カ月連続で改善。

しかし、同時に公表された「労働力調査詳細結果」(4?6月期)によれば、前年同期比で、正社員29万人増に対し、非正規84万人増ということで、依然として非正規雇用が増えています。

「正規の職員・従業員」・「非正規の職員・従業員」の対前年同期増減及び「非正規の職員・従業員」の割合(労働力詳細調査2007年4-6月期平均)
「正規の職員・従業員」・「非正規の職員・従業員」の対前年同期増減および「非正規の職員・従業員」の割合(労働力詳細調査2007年4-6月期平均)

7月の完全失業率、3.6%に改善・有効求人倍率は横ばい(NIKKEI NET)
労働力調査詳細結果(速報)平成19年4?6月期平均結果の概要 (総務省)←PDFファイルが開きます。

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ネットカフェ難民、初めての全国調査

厚生労働省が、全国のネットカフェを調査し、「ネットカフェ難民」の実態を調べました。

その結果、帰る家のないいわゆる「ネットカフェ難民」は終夜利用者の約7.8%、全国に5400人いると推定。その4分の1は20代だけれども、意外だったのは、50代も23.1%を占めたこと。また彼らの大半は派遣など非正規労働者、4分の1は失業者だというのは分かるとして、正社員も6%程度いたというのも驚き。住居を失った理由は、「仕事を辞めて家賃が払えなくなった」というのとともに「仕事を辞めて寮や住み込み先を出た」というのも多い。

彼らの平均月収は、東京で月10万7000円。確かにこれでは、敷金・礼金まで払ってアパートの部屋を借りるのは不可能です。

ネットカフェ難民、全国に5400人…4分の1は50代(読売新聞)
ネットカフェ難民5400人 4分の1が20代 厚労省(朝日新聞)
「将来不安、3時間しか眠れず」 ネットカフェ難民(朝日新聞)
ネットカフェ難民5400人 厚労省、初の実態調査(産経新聞)

ちなみに、↓これが厚生労働省の発表した調査結果。

厚生労働省:日雇い派遣労働者の実態に関する調査及び住居喪失不安定就労者の実態に関する調査の概要

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失業率は下がったが…

4月の失業率が4%台を割り込んだということで、ニュースになっています。

4月完全失業率は3.8%、98年3月以来の低水準に=総務省(朝日新聞)

しかし、内容を見ると、

  1. 若者の失業率が15歳?24歳で7.5%、25歳?34歳でも5.0%と、相変わらず高いこと。
  2. 全体として雇用者は増えているけれど、半分以上が「パート・アルバイト、派遣社員、契約社員」などの非正規雇用であり、非正規雇用率は33.7%で過去最高になったこと。

など、決して、雇用環境がよくなったといって喜んではいられない状況。

同時に、失業期間1年以上という人が失業者全体の32%、約3分の1を占めるのも大きな問題です。

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みんなで力を合わせて職場と社会を変えよう! 5・20青年大集会に3300人

若者の貧困などの問題を訴える参加者=20日、東京都新宿区の明治公園で(毎日新聞)

昨日、明治公園で「5・20全国青年大集会」が開かれました。全国から3300人が集まったそうです。成功おめでとうございます。

僕はすでに青年、若者といえる歳ではないので参加はしませんでしたが、参加した知り合いは、お天気がよかったので、すっかり日焼けしていました。(^_^;)

フリーター若者らが集会、安定雇用・最低賃金アップ求める(読売新聞)
「労働状況改善を」ネットカフェ難民も訴え(日テレNEWS24)
「休み月3日」「ネットカフェ生活2年」 若者切実な声、全国集会に3300人(東京新聞)
全国青年集会:若者3千人、貧困解消訴え(毎日新聞)

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「立て万国の貧困者」 AERAがワーキングプアの特集

AERA(4月2日号)が「立て万国の貧困者、ワーキングプアの大逆襲」という特集を掲載しています。

記事の中心は、「スポット(日雇い)派遣」などの実態と、青年ユニオンなど、若者の労働組合結成の動きを紹介したものですが、はじめに出てくる、人材派遣会社フルキャストの正社員君の働きぶりも、かなり悲惨。毎日、100本以上の電話をかけ、会社の3連泊、4連泊も当り前、昼も夜もコンビニ弁当で、残業代も出てない様子…。トホホの生活です。

立て万国の貧困者 ワーキングプアの大逆襲(AERA)

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非正社員の賃金、前年比マイナス

厚生労働省の「賃金構造基本統計調査」が発表。正社員の賃金が前年比プラス0.1%だったのにたいし、非正社員はマイナス0.2%。

とくに、非正社員、25?34歳の女性の月給が4%以上も減少しています。「朝日新聞」は、その原因を、同世代の半数近くを占める派遣の給料が下がっているからだと分析しています。

景気回復、恩恵は正社員のみ 非正社員は月給減(朝日新聞)
正社員?非正社員=12万7800円…月給格差横ばい(読売新聞)

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