街娼が並び、それ目当ての男たちが行き来するパリの裏通り、そんなブルー通のアパートに暮らすユダヤ人の少年モモと、その向かいで小さな食料品店を営むトルコ人のイブラヒムとのお話。モモは父親と2人暮らしなのですが、この父親がいったい何の仕事をしているのかよく分からない。ともかく家に帰ってくると、使ってない部屋の灯りを消して回り、モモが音楽を楽しんでいるラジオを切り、楽しみというと本を読むことだけという陰気な親父で、二言目には兄のポポルと比較するのでモモは面白くない。そんなモモが毎日買い物をするのがイブラヒムの店。イブラヒムは、モモが時々商品を万引きしていることに気づいていたが、モモを叱るどころか、やさしく「盗みを続けるなら、うちの店でやってくれ」と言う…。
これは和解の映画 「イブラヒムおじさんとコーランの花たち」
9