企業の社会保険未加入を放置するハローワーク

「毎日新聞」3月8日付に、ハローワークが厚生年金未加入を公言する企業の違法な求人を紹介していることへの批判を紹介しています。読んでみると、企業の保険料逃れがいかにひどいか、呆れてしまいます。

面接時には「6カ月後に社会保険に加入させる」という約束だったので、9カ月後に上司に相談したところ、「今申請している」という返事だった。だが、実際はまったくのウソで、昨年暮れに退職した。それなのに、今年に入ってハローワークで求人票を検索したら、まだその会社の求人が6件もあった。

ハローワークの求人票には「社会保険あり」と書いてあったのに、2カ月目に入っても健康保険証すら作ってくれなかった。催促すると「会社が保険料を払うのにいくらかかっていると思っているのか」と脅かされ、泣き寝入り同然で辞めてしまった。

パートとして2年半働き、仕事内容も勤務時間も正社員とほぼ同じ週5日・約40時間だったが、厚生年金、健康保険、雇用保険に加入させてもらえなかった。面接の時には「1年たてば正社員になり、加入できる」という話だったのに、履行を会社に申し入れると逆に怒られ、その後も正社員にもなれないまま、突然解雇された。

ちなみに、法人企業や従業員5人以上の個人事業所は、健康保険および厚生年金への加入義務があります。パートやアルバイトでも、週労働時間30時間以上ならば加入しなければなりません。雇用保険は、授業員5人未満の個人事業所といえども加入が義務づけられています。未加入とか「正社員になったら加入させる」などという言い訳は成り立ちません。

筑摩版『資本論』続き

その後も、筑摩版『資本論』をたらたらと読んでいます。また、いろいろ疑問な箇所を見つけました。

上246ページ終わりから2行目「資本家のサナギ」
原語はKapitalistenraupe。Raupeは辞書をひく限り、「幼虫、いも虫、毛虫」でサナギの意味はありません。サナギはPuppe。
上251ページ終わりから5行目「社会的生産の古い諸形態」
これはFormationenだから「諸構成体」の間違い。Formと勘違いしたんでしょうか?
俗流経済学と通俗経済学
鈴木直氏の担当部分は、すべて「俗流経済学」になっていますが、今村仁司氏・三島憲一氏が翻訳を担当した部分は、なぜか「通俗経済学」と訳されています。どっちでもいいんですが、訳の統一ができてません。(^^;)
Stoffwechsel
「物質代謝」というような意味の単語ですが、これも訳の不統一です。鈴木氏担当部分は全部「新陳代謝」という訳になっているのですが、今村氏の担当部分では「素材のやりとり」(上67ページ3行目)、「物質変換」(上130ページ注38の4行目、6行目)となっています。なお、三島氏担当部分には、この言葉は出てこないみたいです。

それから、前に書き込んだときに指摘した強調(ゴチック)がいっぱい出てくる件ですが…
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