今日の「朝日新聞」15面は「靖国参拝『心の問題』か」と題して、首相の憲法観の是非を取り上げて論じています。
その中に、憲法学者の樋口陽一氏の長い談話が載っています。これが、なかなか一読の価値ありです。まず樋口氏は、次のように、小泉首相の主張が筋の通らないものであることを指摘しておられます。
小泉首相は、総裁選挙に立候補する時から靖国神社に参拝することを公約に掲げ、靖国参拝を政治の問題としてあえて提起した。その人物が、憲法19条〔思想・良心の自由を保障した条項――引用者〕を取りあげて、一般私人に「『心の自由」』があるのなら総理大臣にも同じように「心の自由」があるという論理を展開するのは真意をはかりかねる。
「真意をはかりかねる」というのは、研究者らしい婉曲な表現で、ストレートに言えば、「筋が通らない」ということで、まったくその通りです。
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