米議会調査局が「従軍慰安婦」制度で報告書

日本の「従軍慰安婦」制度について、米議会調査局が報告書を作成。これについて、「産経新聞」と「しんぶん赤旗」とが掲載した記事は、まったく対照的です。

「産経新聞」は、「組織的強制徴用なし」というところを大きく取り上げています。しかし、これは、同紙が報道した記事を読んだかぎりでも、かなり強引な見出しとしか言いようがありません。

「組織的強制徴用なし」 慰安婦問題 米議会調査局が報告書(産経新聞)
「従軍慰安婦」での米議会報告指摘 全段階で日本軍が関与(しんぶん赤旗)

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リストラ大失敗

JR東日本で、赤字だといって販売員をリストラしてしまった結果、3分の1のキオスクが臨時休業する事態になっているそうです。

キオスクのおばちゃんって、まず100品目を超えるような商品の値段が全部頭の中に入っていて、しかも何を買っても暗算ですぐ「○○円です」と言ってくれる――ある意味、超スーパー・セールスウーマン。そういう貴重な人材を「赤字だ!」といって簡単にリストラするような会社はアホです。

首都圏のキヨスク、3分の1が臨時休業…リストラ補充失敗(読売新聞)

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trade unionは労働組合じゃない?!

宮前忠夫編訳著『新訳・新解説 マルクスとエンゲルスの労働組合論』(共同企画ヴォーロ)

ぶらりと本屋に立ち寄ったら、『新訳・新解説 マルクスとエンゲルスの労働組合論』という本が出ていました。

著者の宮前忠夫氏は、新聞記者としてドイツ、イタリアに在住したこともある国際労働問題研究者。勉強会で僕も教えてもらったことのあるドイツ語のお師匠様で、よく存じ上げております。

で、ぱらぱら見てみると、たんにマルクス、エンゲルスの労働組合関係の論文を新しく翻訳・編集したというだけではなく、なかなか面白そうな論点を含んでいます。

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これで見納め…かな? 御苑の桜(続き)

昨日は曇り空でしたが、今日はいい天気になったので、お昼休みにまたまた新宿御苑に行ってきました。御苑の桜もそろそろ見納めになりそうです。

ギョイコウ
↑これは御衣黄(ギョイコウ)という桜。花は黄色というより緑色で、花が開いてくるとピンク色の筋が出ます。

カンザン
↑こっちは関山(カンザン)。色が濃いのが特徴。数日前は、まだちらほらと咲き始めたばかりだったのですが、今日行ったら、早くも5分咲きという感じでした。

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改憲手続法案採決強行に断固抗議!!

STOP!改憲手続き法案 4・12大集会

日比谷野音の「STOP!改憲手続き法案 4・12大集会」に来ています。

さきほど、午後6時3分に、自民・公明の与党が衆議院憲法調査特別委員会で改憲手続き法案の採決を強行しました。それだけに、日比谷野音の会場はいっぱいです。

いま共産党の志位委員長が、最低投票率の定めもない欠陥法案であることを厳しく糾弾するとともに、メディアの世論調査でも9条改憲反対が多数になっていることに確信をもってたたかいを広げようとよびかけています。

安倍発言の意味すること

今日の「しんぶん赤旗」に、中央大学の吉見義章教授が登場されています。吉見氏の主張は非常に明快です。

  • 「従軍慰安婦」とは、日本軍の管理下におかれ、無権利状態のまま一定期間拘束され、将兵に性行為を強要された女性のこと。
  • 問題の本質は、軍慰安所制度をつくり、管理・統制し、維持したのは日本軍だということ。軍が、みずからの方針として慰安所の設置を決め、建物を提供し、改装なども行い、慰安所規則をつくるなどしている。これは軍の公文書からはっきり裏づけられている。
  • 軍は業者を手足として使ったが、軍の決定なしに、業者が戦地に行って勝手に軍慰安所を開くことはできなかった。
  • 軍慰安所では、女性たちは、軍人を拒否できず、廃業の自由もなく、外出の自由もなかった。これは、まさしく奴隷状態である。
  • 朝鮮・台湾で、女性を集めたのは主に業者だったが、彼らは総督府や軍の内面的指導を受けていた。「募集等」は「派遣軍において統制し」、「周到適切に」業者を選び、その実施にあたっては「憲兵および警察当局との連携を密に」せよという指示が陸軍大臣の依命通牒として1938年に出されている。
  • 日本国内では、「慰安婦」にする女性は21歳以上でなければならないとしていたが、植民地では、このような制限もなく、多くが未成年者だった。

吉見さんの主張で、さらに注目したのは、次の発言。

 このように慰安所制度全体が軍のための性奴隷制であり、国際世論はその責任を問うているのです。だから、安倍首相のように「官憲が家に押し入って人さらいのごとく連れて行く強制性」があったか、なかったかを問題にしても、「理解」されるわけがありません。安倍首相の発言は、「官憲による暴力的な拉致以外は問題ない」といっているようなものなのです。

確かに、官憲が直接暴力的に連行したことを裏づける資料があるかどうかを争うということは、「官憲が暴力的に連行したのでなければ問題なし」と言っているに等しいというのは、本当にその通りですね。ここをはっきりつかむことが、この問題の要だと思いました。

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労働生産性をめぐる2つの記事

たまたまでしょうが、今日の新聞に、日本の労働生産性をめぐる2つの、対照的な記事が出ていました。

1つは、「日経新聞」の「労働生産性、米の7割」という記事。内閣府の分析で、2005年時点の日本の労働生産性がアメリカの7割(71%)しかなく、主要国で最低水準になっていることが明らかになった、とくに、卸・小売業、運輸などサービス分野で低迷が目立つ、としています。

もう1つは、「欧州統合 岐路に」と題した「朝日新聞」の記事。こちらは、直接、日本の労働生産性を問題にしたものではありませんが、「生産性の伸びと賃金上昇の関係を示す『単位労働費用』」の変化で、2000年を100とした場合に、2006年にドイツ90.5、フランス94.9と低下していて、「生産性の向上に賃金が追いついていない」のが問題だという記事です。

で、そこに出ているグラフを見ると、アメリカが96ぐらいと、ほとんど下がっていないのにたいし、日本は82ぐらいまで低下しています。つまり、賃金あたりでみた生産性でいうと、アメリカはほとんど伸びていないのにたいし、日本は大きく伸びている、ということです。

はたして、日本の労働生産性は伸びているのか、伸びていないのか? どちらも典拠はOECDの統計なのですが、どうしてこんなことになるのか、どなたか詳しい方、解説をお願いします。m(_’_)m

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新宿御苑の桜

昨日は、携帯しか持っていかなかったので、あまりきれいな写真が撮れなかったので、今日はデジカメ(200万画素しかないコンパクトカメラですが)をもって、もう一度新宿御苑に行ってきました。

といっても、今日は完全に曇っていたので、せっかくの桜の色鮮やかさがでませんでした。天気予報だと、昼休みはまだ十分晴れているはずだったんですが…(/_;)

イチヨウ
↑満開の八重桜。イチヨウという種類だと思います。いまは、このイチヨウと、昨日紹介したフゲンゾウがちょうど満開になっています。

スルガダイニオイ
↑これは「駿河台匂(スルガダイニオイ)」という名前の桜。ふつう桜は香りがしないのですが、これは、その名前の通り独特の匂いがします(かすかですが)。

[備忘録] RSS配信に画像を含める

WordPressのRSS2.0配信はテキストだけで、“う〜む、いまいち地味だなぁ”と思っていたのですが、RSS配信に画像を含める方法を見つけました。(^_^;)

[WordPress] RSS Feedを全文配信にするカスタマイズ ? Odysseygate.com

ということで、参考にさせていただきました。m(_’_)m

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入学2日目に、新1年生のクラス替え?!

世田谷区で、入学したばかりの1年生が、入学式の翌々日に、はやくも3クラスから2クラスに学級替えになったというニュース。

転出する生徒の確認ミスが原因で、81人で3クラスと思っていたのが、80人なので2クラスになってしまったということです。しかし、他の道府県なら30人学級、35人学級なので、81人が80人になっても3クラスに変わりがありません。東京都だけがいまだに40人学級なために、こんなことになった訳です。

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日米FTA反対の理由

今日の日経新聞(夕刊)の「十字路」で、吉田春樹氏(吉田経済産業ラボ代表)が、「日米FTAには賛成できない」と題して、短評を書かれている。

吉田氏は、「私は自由貿易論者を自認している」といい、「日韓のFTAは積極的に進めたい」と言われるが、しかし、「日米のそれには賛成できない」という。その理由を、こう説明されている。

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新宿御苑はまだまだ桜満開!!

前半戦が終わったので、とりあえず昼休みに新宿御苑まで足を伸ばしてきました。

ソメイヨシノは散ってしまいましたが、八重桜や枝垂桜がまだまだ花盛りで、お客さんもいっぱいでした。

新宿御苑。八重桜が満開です
↑八重桜が満開でした。右手前の赤いのが「カンザン」という種類の桜ですが、これは満開まであと1週間ぐらいの様子です。カンザンが満開になるとど迫力です。

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「立て万国の貧困者」 AERAがワーキングプアの特集

AERA(4月2日号)が「立て万国の貧困者、ワーキングプアの大逆襲」という特集を掲載しています。

記事の中心は、「スポット(日雇い)派遣」などの実態と、青年ユニオンなど、若者の労働組合結成の動きを紹介したものですが、はじめに出てくる、人材派遣会社フルキャストの正社員君の働きぶりも、かなり悲惨。毎日、100本以上の電話をかけ、会社の3連泊、4連泊も当り前、昼も夜もコンビニ弁当で、残業代も出てない様子…。トホホの生活です。

立て万国の貧困者 ワーキングプアの大逆襲(AERA)

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請負業者が人材派遣に乗り出す

「偽装請負」にたいする規制が強まったため、長崎県では、請負業者が「特定派遣事業」に乗り出す動きが増えているというニュース。

「偽装請負」が是正されるのはよいけれど、肝心なのは、非正規雇用をなくすこと。人材派遣会社に切り替えても、短期派遣を繰り返すようでは、問題の解決になりません。

県内で「特定派遣」事業が急増 偽装請負改善へ(長崎新聞)

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「反省」、早くもどこへやら…

選挙中「反省」を口にした石原都知事ですが、当選したとたんに、その「反省」はどこかへ消し飛んでしまったようです。

当選後のインタビューでは、批判は「誤解が拡大されただけ」と言い出し(「誤解」なら反省は必要ない)、さらに高額出張費問題を尋ねるマスコミに、「都議会の議事録を読んでください」と回答拒否。「批判」じゃなくて「バッシングだ」と怒り出してしまいました。

圧勝 戻った石原節 「反省」一転、自信満々 都知事選(朝日新聞)
石原氏余裕3選、姿勢一転マスコミ批判も(日刊スポーツ)
投票終了直後「当確」 石原都知事3選(スポニチ)

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いまどきの「悩み」の正体

香山リカ『「悩み」の正体』(岩波新書)

香山リカさんの最新著『「悩み」の正体』(岩波新書)を読んでいます。香山リカさんの本は、とりあえず書いたを集めた読み物と、ちゃんと考えて書かれた著作とがあります。こんなふうに書くと、著者からは“そんなことはない”と言われそうですが、なんにせよ、この本は後者、読んでおく値打ちありの本だと思います。

とくに注目されるのは、「まえがき」です。そのなかで、香山さんは、昔ならクリアできたようなことで「悩み」の相談にする人が増えていると言って、こんなふうに書かれています。

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