今朝の「朝日新聞」の特集「変転経済37」。ユーロの特集をやっていた。
中身はともかく、面白かったのは、このグラフ。
新銀行東京をめぐる都議会の議論。石原都知事は「半分以上は不毛だった」というが、それは、都側が必要な資料や情報を公開しないから。都民の税金400億円を使うというのに、議論を不毛にした責任は石原都知事と、報告書の原本公開、参考人招致を否決した与党の自民・公明+民主党にある。
野放図な貸し出しについては、都の責任もあることは明らか。そうしたこと一切合切に蓋をしたまま、旧経営陣が悪いというだけで、400億円拠出を強行しようとすることが、議論の「不毛さ」をまねいている。
すでに新銀行東京の融資、実は3割以上が中小企業支援以外だったことが明らかになっている。また、当初の設立目的であった中小企業向けの「無担保・無保証」融資を4年で廃止するらしい。これでは、新銀行を存続させる理由がいよいよなくなったというほかない。
都議会、新銀行東京質疑で徹夜・成果乏しく(NIKKEI NET)
新銀行東京の報告書、原本公表めぐり都議会が7時間空転(読売新聞)
新銀行東京 延命策 見えぬ根拠(朝日新聞)
『お役所仕事に嫌気』『もう使う予定ない』 新銀行東京 融資先ルポ(東京新聞)
新銀行東京 新たな不良債権は向こう4年で316億円(朝日新聞)
新銀行東京:都幹部が最終原案の赤字を黒字目標に書き換え(毎日新聞)
新銀行東京の融資拡大、都も要請 06年取締役会で(朝日新聞)
新銀行東京、融資の3割超が中小支援以外に(NIKKEI NET)
新銀行東京:「無担保・無保証」廃止、4年で残高ゼロに 中小企業融資を転換(毎日新聞)
新銀行東京、融資の2割が都外企業に(NIKKEI NET)
各紙社説も、いっせいに石原知事と都の方針を批判している。「日経新聞」も、「疑問はむしろ膨らむばかり」「都の責任を不問とする点は公平ではない」「増資の妥当性は明らかになっていない」と厳しく批判している。あの「読売新聞」が「新銀行の設立自体、再考すべきだったのではないか」と、都が銀行を設立したこと自体を批判していることも注目される。
社説 「石原銀行」の経営責任糺せ(日経新聞)
石原銀行 まだ傷口を広げるのか(東京新聞)
新銀行東京 石原知事は責任認めよ(東京新聞)
社説:石原銀行 ひど過ぎる知事の責任逃れ(毎日新聞)
社説:新銀行東京 撤退への道筋描く時では(毎日新聞)
新銀行東京 旧経営陣だけの責任なのか(読売新聞)