さて、コンサートが終わって外へ出てみたら、あたりは真っ暗、ガラガラと雷鳴が鳴り響き、渋谷は土砂降りの真っ最中。
もちろん傘など持ってなかったので、そのままBunkamuraの6階に上がり、雨をやり過ごすあいだ、ル・シネマで昨日封切りになったばかりの映画「わが教え子、ヒトラー」を見てきました。
1945年の新年の大演説会をひかえて、心を病んで落ち込むヒトラーを何とかしようと、宣伝相ゲッペルスは、ユダヤ人の元俳優アドルフ・グリュンバウムを収容所から呼び寄せる。グリュンバウムは、収容所に残された家族と一緒に暮らすことを条件に、ヒトラーに演説指南をおこなうことに…。
ということで、およそあり得ないストーリーですが、実際のところ、1932年に、ヒトラーは、ポール・デヴリエンというオペラ歌手兼ボイストレーナーに発声法や呼吸法を習っていたそうです。その人物設定をユダヤ人俳優ということにして、しかも帝国崩壊目前の時期に移して映画化したのは、監督・脚本のダニー・レヴィのアイデア。