今日の「日本経済新聞」に載っていたカコミ記事。
記事の主旨は、「なぜ公的資金投入が必要か」というものだけれども、90年代のバブル崩壊で、政府が投入した公的資金のうち、預金保護などとために投じられた18.6兆円のうち、10.4兆円が国民負担となったことを明らかにしている。
政府は、なにかといえば、資本注入に使った12.4兆円のうち、すでに9.2兆円(70%)が回収され、株価の値上がりなどで1.3兆円の利益が発生したと言って、公的資本注入がイコール税金による補填にはならないと強調している。しかし、整理回収機構による資産買い取りでの利益1.5兆円を含めても、儲かったのは2.8兆円しかない。未回収分が合わせて5.8兆円残っていて、差し引きしても現在はまだ3兆円の赤字。
そして、もしこれらの資金が全部回収されたとしても、預金保護で焦げついた分の国民負担の方が圧倒的に多いのだ。それを忘れないように。