盧武鉉大統領が就任2周年を迎えて、25日、韓国国会で演説。
日本では、そのなかで盧武鉉大統領が歴史問題で日本を間接的に批判したという部分が大きく取り上げられています。なかには、日経新聞のように、「歴史問題は韓国側からは取り上げない」と約束していたにもかかわらず、みたいな報道の仕方をしたメディアもありますが、韓国側が自分たちの側からは持ち出さないと言ったからといって、日本が何を言ってもいいということにはなりません。竹島問題はともかく、最近でも、挺身隊として動員された損害賠償請求で名古屋地裁が請求棄却の判決を下すなど、日本の側が歴史に向き合ってないと言われても仕方ありません。
「歴史問題を処理するドイツと日本の異なった態度は、多くの教訓を与えている。両国の異なった態度によって、隣国から受ける信頼が異なる」というのは、日本人でもそうだなぁと思うし、もし日本がそういうふうに歴史に向き合ってきていて、「日本のように歴史に向き合ってほしい」と言われるような国だったらどんなによかっただろうかと思うのは僕だけでしょうか。
で、日本では余り注目されてませんが、この話は、韓国国内での歴史の真相究明問題の話の中で出てきたもの。「歴史に真剣に向き合おう」としているのは、むしろ韓国政府の側なのです。この前、日刊請求権交渉の資料を公開したのも、過去の経過を全面的に明らかにすることで、韓国政府自身が韓国国民の損害賠償問題に真剣に取り組もうという姿勢を示したものだと思うのですが、このときも日本側の都合により公開されなかった資料もあるということで、残念でなりません。
「歴史を学ぶのが当然のことだとすれば、過去史はありのままを明らかにするのが当然のこと」「傷口が残っているならなおさら真実を明らかにすべきで、真実と和解が傷と怨恨を癒す普遍的な過程である」というのは、そのまま私たち日本人も考えなければならないテーマだと思いました。
【大統領就任2年演説】過去史への言及(朝鮮日報)
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