衝動買いしてしまった…

山田昌弘『希望較差社会』(筑摩書房)を買いに本屋へ立ち寄ったのですが、そのとき、ついつい買ってしまった本が…。

  • 永原慶二『苧麻・絹・木綿の社会史』(吉川弘文館)
  • 梶川伸一『幻想の革命 十月革命からネップへ』(京都大学学術出版会)

『苧麻・絹・木綿の社会史』は、今年7月に亡くなられた永原先生が、直前まで書かれていた著書です。永原先生には『新・木綿以前のこと』(中公新書、1990年、絶版)という著書がありますが、新著の前書きを読むと、木綿ばかりでなく、苧麻、絹のことをさらに深めたいと思い、昨年(2003年)正月から取り組んできたと書かれています。そして、『新・木綿以前のこと』の改訂増補した「苧麻から木綿へ」が、本書に収められています。80歳を過ぎて、なおこれだけの研究に取り組まれたことに感慨を覚えずにはいられません。あらためて、先生のご冥福を祈りたいと思います。

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blogの横断的な検索、みなさんはどうやってますか?
もはや「古典的」という感のあるMyblog japanは、もはや1、2分でトップページのリストから消え去る状況で、検索をかけてみても、1日前の記事さえヒットしません。

と言うことで、僕が愛用しているのは、こんなサイトです。

未来検索livedoorの方は検索でヒットするまでに数日(2?3日)かかるようです。それに比べると、News&Blog Seachの方は数分前のものもヒットするし、同一サイトからニュースとブログと両方検索できるので便利です。gooブログは、もっと前のものまで検索できるみたいですね?。

toto売り上げ46億円減でスポーツ助成金0円に

toto(サッカーくじ)の今期売り上げ総額は約156億円で、前年比約46億円のマイナスに。その結果、スポーツ界への助成金に回す減紙が0円となる見通しです。

もともと導入時から、「くじでスポーツ助成とは」と疑問のあったtotoですが、その肝心の助成ができなくなり、導入当初の目論見は完全に破綻したといえるでしょう。

サッカーくじの売り上げ、前年比約47億円減(共同)
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谷口誠『東アジア共同体』

本カバー

岩波新書の新刊、『東アジア共同体』(新赤版919)を読み始めました。

著者の谷口誠氏は、外務省入省、国連大使、OECD事務次長を経て、早稲田大学アジア太平洋研究センター教授などを務められた方です。だから、日米安保条約や日米関係については、「日米間には日米同盟が存在し、日米安全保障条約があり、日本の生存にとって、米国と健全な友好関係を維持していくことが重要なことは言うまでもない」という立場ですが、日本の対アジア外交において、日本が東アジア諸国に評価されてこなかった原因として、「過去の侵略戦争と、それに纏わる歴史認識の相違」とともに「戦後の日本外交」が対米重視政策であるためにに、「いっかんしたアジア重視政策がなかったこと」をあげられるとか、東アジア通貨危機の原因として「東アジアNIEsに、マクロ経済政策の一環として資本市場の自由化の促進を強く要求し、指導してきたIMF(国際通貨基金)、OECDの責任は大きい」と指摘されるなど、なるほどと思う指摘があちこちに登場します。
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ついに“和製怪獣映画”状態…

エイリアンvsプレデター

「エイリアン vs プレデター」――まじで公開されるみたいですねえ。はじめて広告を見かけたときは、できの悪いジョークかと思ったのですが…。「エイリアン」第1作の時からのファンだっただけに、なんか屈辱的だなあ。

南極が舞台だというのなら、いっそのこと「宇宙からの物体X」も登場させてほしかった…。

MovieWalker 「エイリアンvsプレデター」

堤隆『黒曜石 3万年の旅』

本カバー

 黒曜石の石器には、誰しも歴史へのロマンを呼び起こされるでしょう。著者は、現在は長野県浅間縄文ミュージアムの学芸員だということですが、國學院大学の博士課程を修了したあと在野の考古学研究者に贈られる藤森栄一賞を受賞(1992年)など、在野で研究を続けてこられたのだと思います。だからと言う訳ではありませんが、本書の文章は学術書、研究書というより、ずっとソフトで、著者と一緒に黒曜石の遺跡を求めて全国を探索して歩いているような気がしてきます。その文章の魅力に惹かれて、一気に読み終えてしまいました。
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ベンチに置かれた蜜柑…

帰りの電車に乗っていたときのこと。途中の駅で、ふと目の前のホームを見ると、誰もいないベンチの上にスーパーのレジ袋に入った蜜柑が…。ホームに降りて階段に向かうお客さんが、次々に「あれ?」という顔をして通っていきます。しかし、乗ってきたお客さんの中には、あわてて取りに戻る人もなかったので、もっと前の電車に乗ったお客さんが忘れたものなのでしょう。“遺失物”として届けられても、保管しているうちに腐っちゃうだろうし…。あの蜜柑、どうなるんでしょう?

家に帰ってきて、冷蔵庫をあけてみると、奥の方に納豆のパックが1つ。う〜む、だいぶ前だぞ、納豆買ったのは…。夕食の準備ができて、そのパックを開けてみると、納豆が少し干からびて、ところどころに白い点々がある。「カビたか?」と思ったけれど、よく考えたら、納豆はもともと腐ってるものじゃないか。少々臭いはきついが、この程度は大丈夫だろうと、そのままタレをかけて糸を引かせ、ご飯にかけてむしゃむしゃと食う。明日、お腹を壊したら、やっぱり腐ってたんでしょうねえ…。(^^;)

実感される貧富の格差

読売新聞の世論調査で、貧富の格差が大きくなっていると回答した人が55%(「どちらかと言えば」を含む)を占めました。都市住民ほど強く感じる傾向があり、また年代別には50代が61%と最も高くなっています。また、自分の生活を「中の下」「下」とする人は34%で、10年前より11ポイント増えた、とのこと。

「貧富の格差が小さい」と言われてきた日本で、過半数の人が「格差が拡大している」と感じるようになったということは、なかなか深刻な事態かも知れません。

「一億総中流意識」に揺らぎ…読売世論調査(読売新聞)

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気になる本

日曜日の新聞書評から。

  • 山田昌弘著『希望格差社会 「負け組」の絶望感が日本を引き裂く』(筑摩書房 新刊、1900円)
  • 辻井喬著『父の肖像』(新潮社、2600円)

山田昌弘氏は『パラサイト・シングルの時代』(ちくま新書、1999年)の著者。
辻井喬氏の本は、読売、日経などあっちこっちで取り上げられています。同じ著者の『風の生涯』も読みかけなんですが…。

雲行きが… 日中首脳会談

小泉首相が、ASEAN+3のため到着したラオスで、中国のODA見直しを示唆。また、靖国神社参拝問題では、「自分なりの考えを述べる」、従来の参拝は「適切だった」との態度を示しました。

どうも単純に靖国問題で「譲歩」するというのとは違うような感じです。ODA援助と靖国問題での“相撃ち”をねらっているのでしょうか? 雲行きが怪しくなってきました。

小泉首相「中国にODA卒業を期待」 ラオスで記者団に(毎日新聞)
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中学生の23%が抑うつ症状、小学生の2割が幻覚

少し前の記事ですが、気になる記事があったので紹介しておきます。

1つは、中学生の23%、小学生でも8%が「何をしても楽しくない」「泣きたい気がする」「独りぼっち」などの抑うつ症状を示しているという調査です。「なにをしても楽しくない」という子ども…。う〜む、です。

もう1つは、小学生の2割が「人の顔が見える」「自分の悪口が聞こえる」などの幻覚(幻視、幻聴)を体験したことがあるという調査。海外の研究では、幻覚を訴える子どもの割合は19?35%というので、日本だけが飛び抜けて高いわけではありませんが、しかし、「自分の悪口が聞こえる」というのは、あまり健全なものではありません。

子どもたちは相当深刻な精神状態におかれているということなのでしょうか。

中学生23%、小学生8% うつ病リスクの抑うつ症状(共同通信)
小学生の2割「幻覚体験」 不安定な親子関係反映か(共同通信)

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来年のことをいうと、鬼が笑う?

大野防衛長官が今朝のNHK番組で「来年12月に多国籍軍の任務が終了することになっている。一つの区切りではないか」と発言。自衛隊のイラク派遣が来年12月で終了する可能性を示唆しました。

しかし、期待するように来年末にイラク「本格」政権が発足し、多国籍軍の任務が終了するかどうかは、いまのところ不透明と言わざるをえません。すでに、イラク主要政党が選挙の半年延期を申し入れています。また、「本格政権」が発足したとしても、米軍が撤退できるような状況になっているのかどうかも未知数です。

また大野発言を“裏読み”すれば、「本格政権」との話し合いで、自衛隊にもう少しいてほしい、ということになれば延長もあり得るとも受け取れます。アメリカの後押しで誕生する「本格政権」なら、そういう可能性も否定仕切れません。「多国籍軍なき自衛隊の駐留」――、はたして小泉政権はどうするつもりなんでしょう?

イラク自衛隊派遣、来年12月終了で検討(読売新聞)
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日本は増税の過ちを繰り返すな

今日の日経新聞が、11/26付の英紙「フィナンシャル・タイムズ」の社説を紹介しています。一読の値打ちありです。

 日本の政府税制調査会は定率減税廃止を答申し、増税を提案した。まさに「歴史は繰り返す」だ。1997年、政府は消費税率を引き上げ、景気回復の芽を摘む悲劇を演じた。小泉首相は言下にはねつけるべきだ。日本に増税を考える余裕はない。年初来、成長に急ブレーキがかかり、7?9月の年率成長率は新計算方式ではゼロ。……景気が消費頼みの時に増税に向かうのは無責任で、財政赤字削減は成長維持とデフレ脱却によって取り組むのが先決だ。……

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米軍再編のねらい

今日の日経6面の、米国防科学技術委員長ウィリアム・シュナイダー氏へのインタビュー(「米軍再編の狙いは」)は、米軍再編の狙いがどこにあるか、分かりやすく指摘しています。要旨を紹介すれば――

  • 冷戦終結に伴い、潜在的な脅威は、(ロシアなど)西ではなく、東(アジア)に存在するという認識の変化が背景にある。それは、近代化を進める中国軍とイスラム原理主義だ。
  • 米軍再編を促す軍事技術的な方向性は「軍事史例技術革命」(ブロードバンドを含めた商業ネットワークを活用し、迅速、かつ大容量のデータ通信網を前提とした軍事指令系統の構築)である。日本への米陸軍第1軍団司令部移転も、この「軍事指令技術革命」実現の一環であり、自衛隊との連携強化をめざしている
  • 指揮命令系統の相互運用性の向上が米軍再編の目玉であり、それを求める相手は、イギリス、オーストラリア、日本など信頼のおける同盟国に限られる。
  • 在沖縄海兵隊は、アジア太平洋地域で唯一の即応戦力だから、抜本的な削減は想定していない。

ということで、米軍再編が、ただ単に米軍の中だけの再編でなく、自衛隊との連携強化――しかも指揮命令系統の連携強化をめざすものだということが率直に明らかにされています。自衛隊が米軍の指揮系統のもとに一体化される、その危険性に、もっとメディアは目を向けるべきでしょう。
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ふたたび日中首脳会談へ

29日からのASEAN+3の場を利用して、30日に、こんどは温家宝首相との間で日中首脳会談が開かれることになったようです。

その前提として、こんな記事(靖国参拝、日中首脳会談で首相が慎重対処の意向=読売新聞)やら、こんな記事(日中首脳会談開催で再調整、中国側が打診=読売新聞)を勘案すると、どうやら日中関係の修復に向かって、小泉さんが靖国参拝問題で一定の譲歩をしたみたいですね。小泉首相ご本人も、昨日国会で明言を避けていたし。

問題は、その「譲歩」の中身です。日付だけ変えて参拝するとか、「内閣総理大臣」ではなく「自民党総裁」の肩書きで参拝するとか言われていますが、そんな姑息な手段がはたして通用するかどうか…。

日本人自身が日本の戦争責任と真剣に向き合うことが求められています。

姑息(こそく)――(名・形動)〔「姑」はしばらく、「息」はやむ意〕根本的に解決するのではなく、一時の間に合わせにすること。その場逃れに物事をすること。また、そのさま。【三省堂大辞林】
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大卒初任給1.6%減

厚生労働省の賃金構造基本統計調査によると、2004年の大卒初任給は19万5000円。4年ぶりにマイナスになりました(1.6%減)。

就職先がなく、就職できても初任給はマイナス…。青年の就職難の解決は待ったなしです。

大卒初任給1.6%減 4年ぶり、厚労省調査(共同通信)
2004年賃金構造基本統計調査結果(初任給)の概況(厚生労働省)
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見に行きたい映画

気になる映画、見に行きたい映画、見たいのにまだ見てない映画

今月は、コンサート&オペラに計4回も出かけて、全然映画を見に行けてません。もう公開終了間近というものもあって、急いで見に行かないと…。

こんなにあって、とてもじゃないけれど全部は見れぬ…。困ったなぁ?

新宿駅の中央快速線上りホームが…

この間、JR新宿駅の改良工事で、中央快速線の上りホームが旧中央本線のホームに移動になりましたが、その結果かえって不便になってしまいました。

初めは、ホームがきれいになったなあなんて思ってたんですが、ホームの幅が狭くなり、階段やエスカレータも狭くなったため、朝のラッシュ時はお客さんが階段、エスカレータのところに集中して、なかなかコンコースに上がれないという状態が続いています。というか、次の電車が到着しても前の電車のお客さんがまだ押し合いへし合いしているような状況で、そのうちホームから人が転がり落ちるんじゃないかと心配です。

今朝も、エスカレータの登り口で、後ろからも横からもぎゅーぎゅー押してきて、押し返したり突き返したりして、マジで殺気立ってました。

結局、乗り換えに余計に時間がかかるようになって、職場への到着が電車1本分は確実に遅くなってしまいました。

増税路線明確に 政府税調答申

政府税制調査会が、2005年度の税制改正答申を小泉首相に提出。まず、定率減税を05年度、06年度の2段階で全廃するとともに、消費税の増税は「必要」と明言。2段階での大増税路線を明確にしました。

<政府税調>定率減税を06年度までに段階的廃止 答申(毎日新聞)

毎日新聞は「段階的廃止」と書いていますが、たった2段階では、「段階的」とは言えないでしょう。
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