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2004年3月31日(水)

満開の桜
近くの公園のソメイヨシノ。もうすぐ満開。(写真をクリックすれば大きい画像がみれます)

昨日は、夜にかなり強い雨が降り、せっかく開いた桜の花が少々散らされてしまいました。で、という訳ではありませんが、昼休みに、近くの公園へ行き、にわか花見を楽しんできました。公園内は桜がほぼ満開で、僕と同じように花見にやってきた人で混雑していました。

撮った写真を子細に眺めてみて分かったことは、僕の持っているデジカメは、かなりピントが甘いということ。それから、画面周辺ではかなり激しい収差が見られること。コントラストがあまりよくないこと、輝度の高いものの周りに独特のハーローが出ること、などなど。公園の桜を撮影したものを見ると、不思議なことに、桜の木全体を撮影したものよりアップで撮ったも写真の方が綺麗に写っていました。逆光とか、空が大きくはいり込んで景色が露出アンダーになると、とたんに発色が悪くなります。使いこなすにはもう少し慣れないとダメみたいです。

ところで、公園をぐるっと一周しているときに、東アジア系外国人にシャッターを押してもらえないかと頼まれまれ、「オーケー」といって気軽に引き受けたけれども、自分でもデジカメはようやく使い始めたばかりで、他人のデジカメまでは使い方が分からん・・・・。(^^;) テキトーにシャッターを押したけれども、はたしてちゃんと写っていたんだろうか・・・・。不安。

ところで、2月27日、アメリカの経済学者ポール・スウィージー氏がなくなりました。僕は、彼の著書を持ってはいるものの、きちんと読んだことがありませんでした。だいたい何が彼の基本文献なのかも分からなかったし。最近、某新聞のコラムで、『資本主義発展の理論』(一九四二年)、『独占資本』(P・バランとの共著、六六年)が彼の独自の資本主義の行き詰まりを論じたものであることを教えてもらいました。真面目に勉強せねば。

2004年3月29日(月)

駅前の桜です 桜をアップにしてみました

夜桜見物です。大きな画像をご覧になりたい方は、サムネイルをクリックしてください。

今日は、サントリーホールで、内田光子さんのリサイタルを聴いてきました。プログラムは、以下の通り。ベートーヴェンの最後の3曲です。

内田光子さんの演奏は力強く、どちらかといえば澄んだピアノの響きというより“濁音”です。その力強い演奏から音楽の構造と思想性みたいなものがずず〜〜〜んという感じで浮かび上がってくるのが魅力です。僕がはじめて内田さんのピアノに“開眼”したのは、シューベルトのピアノ・ソナタ集のCDを聴いたときですが、それまでのイメージを根本的にぶち壊して、シューベルトのピアノ曲にこんな深みがあったのかと驚きました。ベートーヴェンは協奏曲のCDはもっていますが、ソナタは初めて。しかし、予想に違わず、ベートーヴェンのピアノ・ソナタの極致というにふさわしい深さをしっかりと聴くことができました。最初に内田さんのピアノは“濁音”だと書きましたが、同時に、彼女のピアノの最弱音部のていねいさは、かすかな音の細部にまで彼女の意識が行き届いているという感じで、これが力強いフォルテの部分と素晴らしい対照をつくっていました。

ところで内田さんは、演奏が終わるたびに客席に向かって深々とお辞儀をされます。彼女の長い髪が下に垂れて、ほとんど床に着きそうなぐらいまでお辞儀をされるのがとても印象的でした。演奏会が終わった後でも、頭の中を聴いたばかりの音が駆けめぐり、しばらく足が地に着かないような気分。ひさびさの大満足の演奏会でした。

それにしても、ピアノというのは不思議な楽器です。以前は、生意気にも平均律だと和音が濁るなどと考えて、ピアノはあまり好きではなかったのですが、2000人のホールであれだけの音を鳴らせる楽器は他になかなかありません。音域の広さという点でもピアノは抜群で、オーケストラに匹敵するぐらい。それを、たった一人で思うがままに操れるのですから、実にたぐいまれな楽器ではないでしょうか。

六本木ヒルズの自動回転ドアの事故。その後、いろいろな事態が明らかになってきました。これまで何度も事故が起こっていたこと。以前に、今回と同じように事故にあった子どもの家族に対し、森ビルの代表は「初めての事態だ」と謝罪していたこと(これは明確にウソです)。管理者の森ビルとメーカーのサンワシャッターとでの言い分の違いは、こういうと不謹慎だとしかられそうですが、面白い事態を生み出しそうです。

民主党佐藤観樹・元衆議院議員が、秘書給与のだまし取りで、今日、起訴されました。妻は不起訴。

道警裏金問題。25日、自民党・道民連合、公明党、フロンティア3会派の反対(みんな、覚えておこう!)で、百条委設置の提案を否決。国会でも証人喚問はやられないことになり、真相解明はますます困難になりそう。自民・公明などは、自ら裏金づくりを証言した元道警幹部に比べたら、なんと卑しいことか。

2004年3月28日(日)    自衛隊イラク「派遣軍」

イラクに派遣された自衛隊。現地指揮官は、自分たちの部隊を「派遣軍」と呼んでいるが、テレビのニュースの字幕などでは、なぜか「派遣隊」とか「派遣部隊」となっている。自衛隊は軍隊ではないからということで、防衛庁からそういうお達しがでているんだろうか? それとも、マスコミの側で自主規制しているんだろうか? なぜ、どこのマスコミもそれを問題にしないんだろう?

自衛隊サマワ活動日誌は移動しました。

2004年3月26日(金)

六本木ヒルズのビルで、小学生が自動回転ドアに頭を挟まれ、死亡する事故が起こりました。母親の目の前での事故だったということで、ご家族の気持ちを思うと本当にいたたまれません。

ニュースによれば、六本木ヒルズでは、去年も、自動回転ドアに子どもが挟まれる事故が2件起こっていたということです。自動回転ドアというのは、大人でも中に入るタイミングがとれなくて、ちょっと困るぐらいです。まして、子どもには、後ろから扉が迫ってきて、挟まれたらどうなるかということは分かりません。目の前に何かあるとパッと走り出す子どもにとっては、文字通り子どもを飲み込む“凶器”というべきかもしれません。森ビル側は、「小さなお子様は手をつないで」という張り紙をしたり、柵を置いたりして、予防に注意してきたというのですが、それは逆に言えば、子どもにたいする危険性を認識していたという証拠。いまからでも、六本木ヒルズの全部の自動回転ドアを取り外して、普通の自動ドアかなにかに交換するぐらいの、きっぱりした対策をとってほしいものです。

2004年3月25日(木)

今日は、新日本フィルハーモニー交響楽団の定期演奏会で、リヒャルト・シュトラウスの楽劇「サロメ」を楽しみました。演奏会形式ということでしたが、舞台の正面には大きな丸い作り物がおかれ、その前から舞台左手にかけて、ステップが設けられていました。丸い作り物は、月のようでもあり、また予言者ヨカナーンが閉じこめられている井戸のようでもあり、ヨカナーンはここから登場します。他の、ヘデロ王やサロメ、ナラボートはステップの上でそれぞれの役を演じるようになっていました。

「サロメ」のストーリーは紹介するまでもなく、ヘデロ王の義理の娘サロメが、王のもとめに応じて踊りを舞い、その褒美として、予言者ヨカナーンの首を望むというもの。サロメ(アンナ・カタリーナ・ベーンケ)は義父ヘデロ王(ウド・ホルドルフ)の色目を鬱陶しく思い、囚われの予言者ヨカナーン(ユルゲン・リン)に興味をもつ。そして、自分に焦がれる護衛隊長ナラボート(井ノ上了吏)を利用して、ヨカナーンに口吻を迫る。しかし、ヨカナーンはサロメを相手にしない。拒絶されたサロメは、かえって彼に妄執を抱く。そして、ヘデロ王を利用して、まんまとヨカナーンの首を手に入れる。舞台では、サロメを見つめるナラボートを諫める小姓(杉野麻美)も登場し、何組もの複雑な“愛”が交錯して、世紀末的退廃や人間の愛欲の業の深さを感じさせるものになっています。

それにしても、オペラや楽劇を演奏会形式でやるとき、歌手はいつも“小芝居”めいたことをやりますが、どうしてなんでしょうねえ・・・・・。芝居として楽しむには“おざなり”だし、音楽を楽しむには“邪魔”になる、と言ったら、ちょっと申し訳ないようですが、僕にはそのへんの中途半端さが気になってなりません。今回は、“小芝居”というより、かなり本格的な芝居で、サロメ役のアンナ・カタリーナ・ベーンケも、くだんの踊りのシーンでは、くねくねと腰を振ってダンスめいたことをしてみせるのですが、でもやっぱり中途半端・・・・。字幕を見て、歌手を見て、さらにステージ上には楽団もいて、はたして何を見て何を楽しめばよいのか、悩ましい感じでした。

指揮=クリスティアン・アルミンク(新日本フィル音楽監督)

2004年3月23日(火)

今日は、東京シティ・フィルハーモニック管弦楽団の定期演奏会に行ってきました。プログラムは、前半がシューベルト交響曲第7番、後半がブルックナー交響曲第9番(ノヴァーク版)という“未完成”コンビです。指揮は飯守泰次郎さん。

シューベルトの「未完成」は、なかなかの演奏でしたが、後半のブルックナー第9番は、ちょっといっぱいいっぱいだったかなという感じでした。これは座席の位置(舞台から4列目のほぼ中央)も関係しているのでしょうが、バイオリンの音が気になって仕方ありませんでした。とくに第一バイオリンのタッチが揃わず、それが音楽を妨げているように思いました。それにたいして、ピチカートで演奏するビオラの音や、とくにチェロの低音の響きはなかなかでした。あと、管も大奮闘でしたが、肝心のトランペットがやや不安定。ホルン、チューバなどが安定した音を響かせていただけに残念です。全体として、ブルックナーの“天上から降ってくるような”響きがもっと欲しかったと思います。

ところで、イラク・サマーワに派遣された自衛隊。すでに2カ月近くなりましたが、いったい彼らは何をやっているんでしょうか? 新聞で報道されるニュースといえば、日本から贈った給水車に水を補給したことを除くと、あとは、風呂ができたとか、日本食を食べられるようになったとか、駐屯地近辺の小学校で文房具を配ったとか、その程度。自衛隊でなければできない「人道支援」として、いったい何が行なわれたのでしょうか? また、マスコミがそれを追及しないのも不思議です。

さらに不思議なことが起こっています。自衛隊は、現地にテントを持っていって、基地をつくったのですが、現地ではテント内の室温は40度以上になって、足下が空いているテントでは冷房も効かず、砂埃がはいり込んで、使い物にならないそうです。それで、コンテナハウスを持ち込もうという話が持ち上がっているらしいのです。あと、現地の自衛隊は、いわゆる迷彩服を着ていますが、砂漠地帯でのこの緑の迷彩服は非常に目立つのです。もちろん、他の国の兵士は砂漠仕様の迷彩服を着ています。たしか1月に、現地の様子を調べるために「先遣隊」というものが派遣されたはずですが、彼らはいったい何をやってきたんでしょうか?

2004年3月22日(月)

結局、連休2日間風邪で寝込んでいました。おかげで今日は大分よくなりましたが、それでも鼻がつまって・・・、フガフガと苦しいばかりです。午前中から冷たい雨が降り出し、風も強くなるしで、ちょっとした冬の嵐? ということで、今日はおとなしく帰ってきました。(^^;)

2004年3月20日(土)

アメリカによるイラク武力攻撃から1年。今日は、芝公園の集会に参加するつもりだったのですが、風邪を引いてしまい、仕方なくダウン。20度を超える日があると思うと、急に寒くなって、まったく体調不良です。しかしせっかくの連休なのに・・・・ (・_・、)

2004年3月18日(木)

サッカー日本、オリンピック出場決定!
おめでとうございま〜す\(^^@)/

寒い! 今日は、午前中に雨が降り出してから急に寒くなりました。吐く息も白く見えるほど。雨はあんまり強くなくて、夕方には傘がなくても気にならないぐらいになりましたが、ひさびさにマフラーがほしくなるほどの寒さでした。

でも、駅前の桜はがんばって咲いてます。(^^;)

ところで、今日は、韓国映画「ラブストーリー」を見てきました。感想はまた映画のページに書きますが、う〜んどうだろう・・・。ちょっと話を複雑に作りすぎたかなぁという感じです。朴正熙独裁政権に反対する学生のデモ隊が登場したり、韓国兵としてベトナム戦争に派兵されたり、いろいろ「時代」を感じさせるエピソードも出てきますが、それらはあくまで「奇跡のラブストーリー」のための舞台装置という感じで、オジサン世代にはちょっと寂しいかも・・・。まあ、韓国もそういう映画を作れるような時代になったということでしょうか。いずれにしても、こんな古典的なラブストーリー、日本ではン十年前に絶滅してしまっています。

スペインの列車爆破テロに関連して、日本にもテロ予告があったということで、小泉首相は「テロには毅然とした態度で」と語ったそうですが、毅然とした態度を取るのであれば、そもそもイラク攻撃の開始に際してアメリカにたいして毅然とした態度を取ってほしかったですね。あるときは「言われるがまま」、別のときは「毅然と対処」では誰も納得しません。

また、スペイン総選挙で社会労働党が勝利し、次期首相がイラクに派兵しているスペイン軍の撤退方針を表明したことについて、アメリカはテロリストを利するものだと非難していますが、そもそも道理のないイラク攻撃・占領によって国民がテロの標的にされているのであれば、撤退してテロの危険を回避することは何ら非難される謂われはありません。まして、そんなアメリカの言い分を、唯々諾々と繰り返しているどこかの官房長官は、日本にたいするテロの危険性を増大させていることを少しも自覚されていないようで・・・・。困ったものです。

ところで、イラクに派遣された自衛隊。水は、サマーワの水道局に配らせることにした一方で、子どもの文房具については、宿営地近くの小学校に出向いて、直接配るつもりだそうな。自衛隊が直接給水活動をしない理由として、「住民から不公平だと言われたら困るから」と言っていたが、それなら文房具だって市当局か学校当局に配らせるべきでしょう。結局は、子どもをだしにして、自衛隊は歓迎されているというところを演出したいだけではないでしょうか。

2004年3月17日(水) 桜咲く!

桜

駅前の桜が咲きました。朝出かけるときは、まだようやく蕾1つぐらい開いただけでしたが、夜帰ってきたときは、写真のとおり。まだ1つも咲いていない木もありますが、ポッポッポという感じで、あちこちに桜が開いていました(感度を上げたので画面が荒れているのはお許しあれ)。

気象庁の基準だと、まだ東京には開花宣言が出ていません。ということで、ひょっとして東京一番乗りでしょうか? (^^;)

東京都は、卒業式の式次第を詳細に定めて「君が代」「日の丸」を強制するだけでなく、今度は、「君が代」のときに、生徒が起立しなかったら、教師の指導が悪かったせいだとして、教師を処分するというのです。起立しなかった生徒の氏名も公表するということで、まったくトチ狂ったとしたか思えない異常事態となっています。高校生ぐらいになれば、先生がどう言おうが、自分の意志で起立する、しないということはあることです。それを、「一人でも起立しなかったら、先生を処分する」というのは、いわゆる戦前の隣組や江戸時代の五人組制度のようなもの。教育は、動物のシツケとは違います。強制は何も生み出しません。国政に返り咲く展望もなくなったし、都政での成果を上げられない石原都知事が、ヤケになったのか、それともマスコミの目先をごまかそうとしたのか、呆れた事態です。

2004年3月16日(火)

なんとかヘロヘロ状態から回復し、仕事帰りに映画「25時」を見てきました。「アメリカン・ヒストリーX」のエドワード・ノートン主演、「マルコムX」のスパイク・リー監督ということで、ぜひ見たかった作品です。感想は、映画のページに書きましたが、9・11後のアメリカ社会のあり方そのものへの深いところからの“問いかけ”を感じさせる作品でした。

2004年3月12日(金)

韓国の盧武鉉大統領の弾劾決議が可決されました。大統領選挙にあたっての不正資金問題がどれほどの問題なのか分かりませんが、国会多数を占める保守系野党の新民主党、ハンナラ党が、来年の総選挙を見越して、大統領与党ウリ党に対抗するために、一気に政争に走ったという感じがします。軍事政権に反対し続けた金大中前大統領も、しかし、「保守派」という韓国政界にあって、盧武鉉大統領は、ほんとうに異色の存在といえます。以前、盧武鉉大統領の本「私は韓国を変える」を読みましたが、民主化にかけるこの人の思いは決して底の浅いものでないこと、それに彼が韓国をどうしたらよいか、しっかり見通しを持っていることが印象的でした。

ところで、東京の桜開花予報まであと1週間程度になり、毎日見上げる桜の花芽がぐんぐんと膨らんでいます。夜、仕事帰りにみる桜は、花芽が街頭に輝いて浮き上がってみえ、その力強さに毎晩のように驚かされます。

2004年3月11日(木)

2002年1月に、走行中のトレーラーのタイヤが外れ、直撃された母親が死亡、子どもが負傷した事件で、製造元の三菱自動車(現在は三菱ふそうトラック・バスに分社)が構造上の欠陥を認め、リコールに踏み切ると東京新聞と朝日新聞が報道しています。事件直後には、三菱自動車は「整備不良でハブが破損した」としていましたが、実は、事件直後の実験で、ハブの強度不足であることを確認していたというのです。三菱自動車は、2000年に、リコールに繋がる「クレーム情報」を隠蔽していたことで、道路運送車両法違反で有罪(略式命令)になった“前科”があります。その後も、この隠蔽体質が何も変わっていなかった・・・ということです。

しかし、今ごろになってリコールを申し出ても、遺族には何の慰めにもならないでしょう。企業責任と倫理が厳しく問われます。

昨日、神戸の連続児童殺害事件の加害男性が、医療少年院を仮退院したことが法務省から公表されました。犠牲者となった2人の児童の親御さんの談話がマスコミで報じられていますが、読んでいても本当に胸が痛みます。そのなかで、土師淳君のお父さん、山下彩花ちゃんのお母さんが、「本当に更正したか疑問」「罪を許す気にはならない」としながらも、「心に重い十字架を背負った状態で生きていってほしい」「苦しくつらいでしょうが、逃げないでほしい」とコメントされていることに、僕は強く心を動かされました。

少年院に送られた少年の“その後”を公表することについては賛否両論ありますが、しかし、少年審判に立ち会った裁判官が語っていたように、「これまでは何も国民に公表してこなかった」ことへの反省と、国民を信頼して公表していこうという気持ちが大切だと思います。

2004年3月7日(日)

社会保険庁の事務所に勤める公務員が、休日に、自分の住んでいる地域に「しんぶん赤旗」号外を配布したことをとらえて、国家公務員法違反として警察公安部が不当に逮捕、東京地検が不当に起訴した事件について、自由法曹団が団声明を発表しました。

こういう事件がまかり通ると、公務員は、仕事とは関係のない部分で、自分の政治的見解を表明したり、政治活動したりすることがすべて「犯罪」ということになってしまいます。国家公務員、地方公務員、現業の人を含めれば、日本の有権者の相当数の部分が、政治的権利を完全に否定されることになります。これはどの政党かという問題とは無関係に、民主主義にとって大変ゆゆしき事態です。しかも、実態から言えば、中央の官僚が自民党から立候補するときに、公務員としての地位を利用した“票集め”が事実上公然と行われていることにはメスをいれようとせず、こうした市民生活の分野に権力的抑圧を加えようと言うのですから、全く特定の政治的意図からでた不当弾圧というほかありません。

2月末には、自衛隊官舎の郵便ポストに「イラク派兵反対」のビラを配った人が、不法侵入で逮捕・起訴されるという事件も起こっています。たとえ私有地であっても、郵便ポストなど、通常外部の人が出入りするような場所に立ち入ることが、なぜ不法侵入になるのか。国民の自由な意見表明にたいする権力的な抑圧は、絶対に許されません。

2004年3月5日(金)

長嶋茂雄監督が脳梗塞で入院したということで、テレビ、新聞も大騒ぎをしています。左大脳の梗塞で右半身に軽い麻痺が生じているが、意識ははっきりしているとのことですが、身近な肉親が重い脳梗塞で入院した経験をもつ者として、付き添っている家族のみなさんの不安や心配を思うと本当に大変なことだと思います。僕は決してファンではありませんが、「早く直して、一日も早く」とか「アテネはぜひ」という声が聴かれますが、まだ病院側は不安定な状態にあり、点滴治療を続けると言っています。まずはそうした状態を早く抜け出せることを願わずにはいられません。

2004年3月4日(木)

引き続き、寒い毎日です。3月になったというのに・・・(^^;)

最近買ったもの

はっきり言って買いすぎです。溜まってます・・・・。

ネグリの本は、原書は20年以上も前に出版されたもので、あらためて読んでみると、アルチュセールなどの影響が色濃くて、かなり古色蒼然としている感じです。僕は、ネグリの政治的結論には何の関心もありませんが、どういうところから“問題は流通過程だ”という議論を出しているのか、関心があります。『資本論草稿集』そのものもあらためて読まねば・・・・。

2004年3月1日(月)   寒い!

今日から3月というのに、今日はめちゃ寒かったです。朝から雨が降り始め、気温はどんどん下がっていった感じです。関東でも、かなりの雪模様になったようです。ニュースでは、都心でも昼頃には雪混じりになったと言っていました。

ところで、今日、韓国では「3・1独立運動」の記念式典がおこなわれ、その場で盧武鉉大統領が、予定された原稿から離れて、「日本に一言忠告したい」と述べて、「韓国国民の心に傷を与える発言は、分別のない(日本の)国民や人気に汲々とする少数の政治家がするならまだしも、少なくとも国家的指導者のレベルではあるまじきこと」と発言したそうです。これは、2月27日の「靖国参拝訴訟」大阪地裁判決に関連して、小泉首相が今後も靖国神社を参拝すると表明したことへのコメントです。盧大統領はまた「韓国の政治指導者があえて(韓日間の)歴史的事実と関連し、今日の日本の法制度の変化、いまだ解決されていない問題に対して言及しないからといって、全ての問題が解消されたと考えてはならない」とも述べたそうで、もはやこうなると日本の器量の狭さだけが目立つばかりです。私たちも、アジア諸国からこのような批判を受けるような政治家のやりたい放題を許さないようにしたいものです。(発言の引用は朝鮮日報による)

韓国各紙の報道はこちらを。→朝鮮日報 東亜日報 中央日報

追記。この盧大統領の発言は、韓国大使館の公式ホームページにも掲載されています。→掲載記事

ちなみに、小泉首相は「靖国参拝訴訟」大阪地裁判決にたいして「もともと、なんで私が訴えられるのか分からない」と、いつもの調子でコメントしたそうな。しかし、内閣総理大臣が靖国神社(=特定の宗教法人の施設)を「内閣総理大臣」の資格で参拝するのが憲法の政教分離原則に抵触するということは明白。憲法違反でないと主張するならともかく、「なんで訴えられるのか分からない」などという人を小馬鹿にした発言で、問題をすりかえようと言うのは許されません。まあ、彼の場合、本当にどうして自分が訴えられるのか分かってないという可能性もありますが・・・。さらに彼は、靖国参拝が公的か私的かを問われ、「それは答えないことにしている」と答えたそうですが、政治家としてはまったく卑怯な“逃げ”でしかありません。もし彼が三権分立を尊重するのであれば、公用車を使い「内閣総理大臣」と記帳する参拝が公式参拝であることは明白だとする大阪地裁の判断に従うべきでしょう。本当に彼は、民主主義のイロハが分かってませんね。

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