初もの 都響第627回定演/スウェンセン指揮 ニールセン:交響曲第4番 他

昨日は都響第627回定期演奏会でサントリーホールに行ってきました。プログラムは、デンマークの作曲家カール・ニールセン(1865?1931)の作品とチャイコフスキーのピアノ協奏曲。

  • ニールセン:歌劇「仮面舞踏会」序曲
  • チャイコフスキー:ピアノ協奏曲 第1番 変ロ短調 op.23
  •    ≪休憩≫
  • ニールセン:交響曲第4番 「不滅」 op.29

指揮は、ノルウェー・日系米国人、現在はデンマーク在住のヨゼフ・スウェンセン。ピアノは、ロシア人のニコライ・ルガンスキー。

今日のお目当てはニールセン。交響曲第4番だけでなく、ニールセンの曲を聴くこと自体が初めてです。はたしてどんな曲だろうかと思っていましたが、プログラムノーツによれば、この曲が作曲されたのは第1次世界大戦が勃発した直後の1914年夏。デンマークは中立を維持したとはいえ、隣国ドイツの圧力をひしひしと感じたことは間違いありません。それが、この曲にも反映しているのでしょうか、穏やかな旋律と不安定な曲想との対比が印象的でした。

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8000人移ってもなお1万人残る沖縄米海兵隊

沖縄の米海兵隊のグアム移転について、8000人移動してもなお沖縄に1万人の海兵隊員が残ることが明らかに。共産党の赤峰議員にたいする政府の答弁書で。

う〜む、「負担軽減」などと大騒ぎした割には、なんなんでしょ、この結果は。

グアム移転/削減 2500人にすぎず/在沖海兵隊 1万人残留/赤嶺議員への答弁書で判明(しんぶん赤旗)
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教育基本法 「愛国心」追加は26%のみ

読売新聞が教育基本法改正について世論調査。

全体では「賛成」が66%に達したとのことですが、与党改正案の「『我が国と郷土を愛する』の追加」を重要項目だと選んだのは、複数選択だったにもかかわらず、わずか26%だけでした。

教育基本法改正案「賛成」66%(読売新聞)
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追悼 向井俊彦氏

向井俊彦『唯物論とヘーゲル研究』(文理閣)

14日、立命館大学の向井俊彦氏が亡くなられました。

向井俊彦氏死去/立命館大教授、哲学(四国新聞)

直接の面識はありませんが、同氏の『唯物論とヘーゲル研究』(文理閣、1979年)は、私が哲学を勉強するときの出発点の1つともいうべき大事なものになっています。

本書で重要な指摘と解明は多々ありますが、1つ上げるとすれば、「異なった立場の研究の交流をもまた原理をもって準備するのが、民主的な哲学研究者の任務であろうし、その原理は哲学そのものの発展に寄与するためのものであるべきで、たんに特殊な立場の優位性を示そうとするためのものであってはならない」という指摘です(同書、7?8ページ)。

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置塩信雄『現代資本主義と経済学』を読み返す

置塩信雄『現代資本主義と経済妣??(岩波書店)

「新自由主義」批判との関係で、あらためて、置塩信雄先生のケインズ経済学にたいする批判を勉強し直そうと、先週から『現代資本主義と経済学』(岩波書店、1986年)を読み返していたのですが、今朝ようやく読み終えました。

これは、『蓄積論』や『マルクス経済学II』で論じられていたことだと思うのですが、置塩氏は、正常に剰余価値を実現するためには、資本家の投資需要が不可欠であることを解明されています。要するに、C+V+MのうちMを資本家の個人的消費だけですべて消費することは不可能だということです。

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