靖国参拝、自ら判断し潔く中止せよ

今日の「毎日新聞」4面の「記者の目」欄。地方部の大西督人記者が、小泉首相の靖国参拝について真正面から論じています。

大西記者は、首相の参拝を違憲とする確定判決が2件あるのにたいして、合憲とする確定判決はないことをあげ、「首相の靖国参拝には当初から問題が多かった」と指摘。そのうえで、「首相の論理に従って検証しても整合性を欠く」として、次のように述べています。

 靖国神社の祭神約250万柱は、時の権力のために戦って亡くなった人が大半。賊軍兵や空襲などによる戦災死者は含まれない。一方で、日本兵として戦った朝鮮半島、台湾出身者らを、遺族の了解を得ずに日本名で祭っている。つまり、批判に対する首相の弁明で、参拝理由を「戦没者全体に哀悼の誠をささげる」(昨年5月の衆院予算委答弁)などとしているのは、事実に反するのだ。

で、大西氏は、「首相は、自らの論理にさえ合わない参拝を、自身の判断でやめるべきだ」と主張しています。
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職場での女性差別にかんする記事2つ

職場・仕事での女性差別にかんして、興味深い記事が2つあったので紹介しておきます。

1つは、22日付「日経」夕刊15面の「住友系3社 差別訴訟が残したもの」という記事。
もう1つは、今日の「東京新聞」朝刊8面の「働く女性は今」の記事。

「日経」の記事は、住友電気工業、住友化学工業(現住友化学)、住友金属工業の女性社員たちが賃金・昇進などでの差別を訴えた裁判が、全部「実質的勝訴」的内容で和解したことをとりあげ、「十年にわたって争われてきた男女賃金差別訴訟が残したものは何か」と問いかけ、検証したもの。
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朝日新聞の世論調査

今日、「朝日新聞」に世論調査の結果にかんする3つの記事が載っていました。といっても実際には1つの世論調査なんですが。呆れるのは、この世論調査の中味の無内容さ。

まず、ポスト小泉で誰が首相にふさわしいかという世論調査。「安倍氏41% 福田氏29%/先月より差縮まる」と見出しを立ててますが、そもそもの質問はこういうもの。

◆小泉さんの次の首相の有力候補として、いまの段階では、麻生太郎さん、安倍晋三さん、谷垣禎一さん、福田康夫さんらの名前があがっています。次の首相にふさわしいのは、だれだと思いますか。(択一)
 麻生 太郎     3(4)
 安倍 晋三     41(45)
 谷垣 禎一     1(3)
 福田 康夫     29(20)
 そのほかの人   5

あらかじめ名前をあげてのアンケート。たんなる人気調査じゃないですか。恥ずかしくないんですかねぇ、こんな自民党の提灯持ちみたいな調査やって。(?_?;)

ポスト小泉、安倍氏41%、福田氏29% 本社世論調査(朝日新聞)
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教育にかんする妄言2

NHKの「日曜討論」で、自民党の町村信孝元文相が次のような発言をしたそうな。

この人、教育というのは上から強制することだと思ってるんだろうなぁ…。(?_?;)

「心と態度は表裏一体だ」「内心の強制まではしないが教育には一定程度強制が入る。一定の強制力がないと教育そのものが成り立たない」(「しんぶん赤旗」2006年5月22日付から)

強制・介入を当然視/教基法改悪めぐり自民/NHK討論/日本共産党 石井氏が批判(しんぶん赤旗)

銀行は過去最高の利益を上げているが…

2006年3月期連結決算で、大手銀行6グループの最終利益が3兆1212億円にのぼっていたことが明らかに。この額、なんと前期比4.3倍!

しかし、TBS News-iのニュースが指摘するように、こうした経営の回復は「預金者の犠牲の上に達成された」もの。長期にわたる異常な超低金利で、本来預金者に入るはずだった金利304兆円が銀行のものになったという試算もあるそうです。100万円を1年定期にしても、利息はわずか640円…。これで儲からなかったら、アホです。

ということで、せめて、こんな理解不能な手数料を取るのだけはやめて、預金者に利益還元してほしい。

  • 自分の銀行で、自分でATMを操作して、自分の口座から現金を引き出すのに105円の時間外手数料をとられる。
  • 自分でATMを操作して、同じ支店内の口座の間で振り替えをするときに手数料を取る。

後者についていえば、同じ支店内での口座振替というのは、ただたんに店舗内で帳簿の数字を付け替えるだけ。その操作を利用者自身にやらせておいて、いったいどういう理由で手数料が取れるんでしょう?

過去最大の3兆1千億円 大手行、軒並み最高益(東京新聞)
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教育にかんする妄言1

22日付の「朝日新聞」オピニオン欄で、「“職員会議で採決禁止”の是非は?」のテーマで中村正彦・東京都教育長がこんな発言をしていた。

 私たちは高校改革を進めており、特色ある都立学校に変えていくことを目標にしている。地域や保護者の理解をいただき、子どもたちに目を輝かせて勉強してもらうための学校経営方針を、多数決で決めること自体なじまない。(「朝日」2006年5月22日付朝刊東京版)

本当に、地域や保護者に理解され、子どもたちも歓迎するような改革であれば、ちゃんと多数が賛成するはず。反対が多いというのは、その「改革」には問題が多いからだと考えるのが当たり前。そこを省いて「改革」を押し付けてみても、うまくゆくはずありません。
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自民・杉村太蔵議員、ブログで盗作

自民党・小泉チルドレンの杉村太蔵議員が、5月10日付のブログで、他人の自伝をパクっていたことが発覚。

現在は盗用部分はすでに削除されていて、ただ「本気で死にたくなるほど悩んでいた」とだけ書かれていますが、「本気で死にたくなるほど悩んでいた」人間がそのことについて他人の自伝を盗用しますかねぇ…。

太蔵ブログ、代々木ゼミ講師の自伝と酷似(日刊スポーツ)
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教育基本法「改正」情報センター開設

教育基本法「改正」の動きに対し、法案の問題点の理解を深め、慎重審議と廃案をめざすために、教育基本法「改正」情報センターが設立されました。

与党「改正」案、民主党「改正」案(要綱)やそれらにたいする批判、さらに国会審議の最新情報などが紹介されています。