とりあえず読み終わりました。
本書で、伊東光晴氏が批判しているのは次のような論点です。
- 新古典派が貯蓄を利子率の関数とみなすこと
- 実質賃金率によって労働供給量が決まるとする新古典派の労働市場分析
- 貨幣数量説(ヒックスの「IS-LM理論」)
- カーン流の波及的「乗数効果」理論
- 収穫逓減を前提とした新古典派の均衡価格論
全部理解できたわけではありませんが、それでもなるほどと思うところがいっぱい。置塩信雄先生は、ケインズ理論の方が新古典派よりも資本主義経済の動きをよりリアルに反映していると指摘されていますが、本書を読むと“なるほど”と思います。