よく分かりませんでした… エルンスト・バルラハ展

エルンスト・バルラハ展(図録)

昨日のケーテ・コルヴィッツ展に続けて、今日は、上野へ行って、エルンスト・バルラハ展を見てきました。

エルンスト・バルラハは、1870年生まれのドイツ人の彫刻家。いわゆるドイツ表現主義の代表的作家です。しかし、結論からいうと、ドイツ表現主義って何?という感じで、よく分かりませんでした。(^_^;)

というのも、今回の展示作品の大部分は、個人的な作品というか、非常に宗教的な作品で、1920年代後半になってつくられるようになった、第1次世界大戦の犠牲者の追悼碑的な作品は4点のみで、なぜ、どういうきっかけでバルラハが、このような反戦的、厭戦的なモニュメントをつくるようになったのかという、一番肝心な問題が分からなかったからです。もちろん、これら犠牲者追悼碑の諸作品から伝わってくるものは圧倒的なのですが、それだけに、なぜバルラハがこのような作品の作成にすすんでいったのかを知りたかったというのが正直な感想です。
続きを読む

ちょいはまってます

スー・グラフトン『???のC』(ハヤカワ文庫)

僕の好きな、タフな女性が活躍する小説です。主人公キンジー・ミルホーンは、32歳、元警官、2度の離婚経験あり。挫けないところが気に入ってます。

といっても、原作のシリーズは1982年に始まったので、携帯電話は出てこないし、パソコンも登場しません。主人公は、公衆電話を探し、タイプライターで報告書を打ち込みます。それに、派手なアクションシーンもないし、殺人事件が起こっても最近の小説のような猟奇的なものではありません。ドクター・スカーペッタのように、FBIも登場しないし、組織の中での足の引っ張り合いというのも登場しません。その代わり、脇役で、元気なおばあちゃんたちが登場し、活躍します。
続きを読む

レジュメと講義資料をアップしました

先日おこなった「科学的社会主義の世界観について」のレジュメと講義資料をアップしました。

レジュメ(pdfファイル、88KB)
講義資料(pdfファイル、2968KB)

↑ダウンロードする場合は、リンクのところで右クリックして、「対象をファイルに保存」を選択してください。(Windows IEの場合)
どちらも、PDFファイル作成ソフトの関係で、横書きに変更されています。

ケーテ・コルビッツ展

ケーテ・コルヴィッツ展(図録)

今日は、昼から町田の国際版画美術館に出かけて、ケーテ・コルビッツ展を見てきました。

ケーテ・コルビッツは1867年生まれのドイツの女性版画家です。歴史研究者には、石母田正氏『歴史と民族の発見』(東京大学出版会、1952年)の装丁でお馴染ですが、美術展で実物を見るのは初めて。やっぱり見逃すわけにはゆきません。

で、第一印象は“小さい!”というもの。とくに彼女が初めて広く認められることなった「織工の蜂起」なんて、A4ほどもないちっちゃな作品です。事実上最後の作品である「種を粉に挽いてはならない」でも、せいぜい画用紙程度。作品の圧倒的な存在感から、勝手にもっと大きなものを想像していました。
続きを読む

中年独身男の悲哀…? 「ブロークン・フラワーズ」

「ブャ??クン・フラワーズ」チラシ

仕事も終わったので、今日から僕の連休。夕方から“映画でも…”と新宿まで出かけてみましたが、やっぱり連休中、新宿の街は人だかり。映画館は満席でした。(^_^;) (今年5本目)

コンピュータで一財産を築いた主人公ドン・ジョンストン(ビル・マーレイ)は、一緒に暮らしていたシェリー(ジュリー・デルピー)にふられてしまう。そこに、ピンクの封筒に入った手紙が届く。手紙には「あなたには息子がいて、もうすぐ19歳になる」と書かれていた。俺に息子? 気乗りのしないドンは、隣家の友人ウィンストン(ジェフリー・ライト)に促されて、20年前に付き合っていた4人の女性を訪ねてまわる旅に出かける…。

というわけで、ドンの訪ねる元カノを演じるのが、シャロン・ストーン(ローラ役)、フランセス・コンロイ(ドーラ役)、ジェシカ・ラング(カルメン・マーコウ博士役)、ティルダ・スウィントン(ペニー役)という豪華な女優陣。といっても、シャロン・ストーンも、もはや「氷の微笑」のあの輝きはありませんけどね。(^_^;)

続きを読む

今週の「九条の会」(5月4日まで)

各地の「九条の会」の活動を、インターネットを流れるニュースからピックアップしました。憲法記念日をはさんで、各地で集会やフェスティバルなどがたくさん開かれています。

続きを読む

問題を解くカギは靖国参拝問題

「日経新聞」5月2日付の国際欄に、ハーバード大学名誉教授エズラ・ボーゲル氏のインタビューが載っています。(聞き手は、ワシントン実哲也記者)

「心配しているのは、韓国や中国で反日の気持ちが強くなっていることと、これに反発することが日本でも強くなっていること」「それぞれの世論が強硬になっていることが、一つ一つの問題の解決を難しくしている」というボーゲル氏は、問題解決には何が必要か、との質問にこう答えています。

 互いの国の世論のことをもっと考えることだ。そこから始めないと、東シナ海のガス田開発などの個別の紛争も解決しない。カギを握るのは、やはり靖国神社の参拝問題だ。
 ……参拝をやめることで、日本は隣国の人の気持ちを考えていることが伝えられる。

続きを読む

アメリカは「靖国」をどう見るか

昨日付の「朝日新聞」のオピニオン欄で、ジョン・ホプキンス大学ライシャワー東アジア研究所長のケント・カルダー氏へのインタビューが行われています。「日米同盟の深化」を評価する立場からのものですが、それでも、靖国派の主張が国際的には立場のないものであることがインタビューの端々に表明されています。(カルダー氏は、モンデール、フォーリー両駐日大使の特別補佐官もつとめた人)

一番端的なのはこの部分。

 靖国神社の歴史解釈は、第2次世界大戦における日本の立場を正当化し、美化しているものではないでしょうか。米国内でこれがはっきりとした問題になれば、かつて日本とたたかった米国人には、この歴史観は受け入れにくい。異なった歴史解釈の上に、安定した同盟関係を築くのはむつかしいでしょう。この問題が顕在化して、多くの米国人が靖国神社を知るようになると、日米関係の障害となりかねません。

しかし、カルダー氏は日米関係だけで靖国史観を論じているのではありません。
続きを読む

ペルー大統領選、左派2候補の争いに

ペルー大統領選挙は、左派「ペルーのための連合」のオジャンタ・ウマラ候補と中道左派のアラン・ガルシア候補(元大統領)との決選投票となることが明らかに。

1回目の投票では、ウマラ候補が第1位(30.62%)、2位がガルシア候補(24.3%)で、中道右派のルルデス・フロレス候補は23.8%で3位に。フロレス候補が第2位だと、決選投票でのウマラ候補の当選は確実と言われていましたが、左派系同士の決選投票となって、はたしてどうなるのでしょう?

ペルー大統領選、ウマラ氏とガルシア氏の争い(朝日新聞)
ウマラ、ガルシア両氏の決選投票に(読売新聞)
続きを読む

外国首脳がみんな賛成しているわけではない

先日、小泉首相が「外国の首脳はすべて私の言っていることを理解している。『小泉さんは正しい』『中国、韓国はおかしい』と言っている」として、中国、韓国を批判したことは紹介しましたが、実際はそうではないことが、小泉首相自身の外国訪問によって、早くも実証されてしまいました。

小泉首相にしてみれば、日本の国連安保理常任理事国入りを狙って、現在、国連総会議長のスウェーデンを訪問したのでしょうが、それについては支持はえられず、むしろ本気で常任理事国入りを望むなら中国との関係を改善すべきだと釘を刺されてしまった恰好です。

スウェーデン首相「日中は友好的に」、小泉首相と会談(朝日新聞)
続きを読む

憲法記念日の社説

憲法改正に反対する社説。こういう問題では地方紙の方がはっきりした論調を張っているのはどうしてなんでしょうねぇ…。

必要ない憲法改正(八重山毎日新聞 5/3)
国民の視点で議論したい(徳島新聞 5/3)
憲法記念日(神奈川新聞 5/3)
明日は憲法記念日*静かに考える時を大切に(北海道新聞 5/2)
憲法公布60年・輝きを増す「九条」/改正論議の前に貢献評価を(琉球新報 5/2)
憲法記念日/平和の意味かみしめよう(東奥日報 5/3)
[憲法改正論議]機が熟したとは言えない(沖縄タイムス 5/3)
憲法記念日 いま改正へ向かう危うさ(信濃毎日新聞 5/3)
続きを読む

帰ってきました

伊豆方面の出張から、無事帰ってきました。
とりあえず地震もなく、一安心。(^_^;)

青年のみなさんが開いている科学的社会主義の世界観についての学習会で講師をやってきました。
こっちの説明不足で、労働の二面性、とくに「抽象的人間的労働って何?」という質問がいっぱい出されてしまいました。あと質問が多かったのは、搾取の仕組みについて。「作業所で働いているのはどうかんがえたらいいのか?」などなど。賃金についての質問が多かったのも、ちょっと驚きましたが、やっぱりいまいろんな賃金システムのもとで働く人が増えていることの反映かも知れません。

なんにせよ、30分の時間オーバー。参加者のみなさん、すみませんでした。m(_’_)m

イタチごっこ… セキュリティ対策ソフト押し売りウイルス?

新手の迷惑プログラムというか、“セキュリティ対策ソフト”押し売りプログラムが登場したそうです。

デスクトップに、セキュリティソフトのダウンロードを薦めたり、ウイルスに感染しているぞ、という警告メッセージが表示される。で、セキュリティ対策ソフトをインストールすると、クレジット決済まで一気に進んで、決済を承認するまでくり返し要求し続ける、というもの。悪知恵はつきませんねぇ…。

IPA、4月のウイルス・不正アクセス届出状況を発表――セキュリティソフトの押し売りに注意(Japan.internet.com Webテクノロジー)
スパイウェア対策ソフトを偽装したスパイウェアに注意、4月のトップ10(Japan.internet.com Webテクノロジー)
続きを読む

「つくる会」の奇々怪々(その8)

ゴタゴタの続く「新しい歴史教科書をつくる会」ですが、4月30日の理事会で、会長、副会長、理事4名が辞任する事態に。

種子島経会長のもと、3月28日の理事会で、解任された八木秀次前会長をあらためて副会長に選出し、さらに夏には八木会長体制に復帰すると報じられていたのですが、いったいどうなっているんでしょうねぇ…。

つくる会Webニュース > 平成18年5月01日
続きを読む

ついに職員会議のない都立高が…

都教委が、職員会議での挙手や採決を禁止する通達を出していたことは前に紹介しましたが、実は2年前に“職員会議のない都立高”というものが新設されていたことが明らかに。

もはや東京の教育は、非教育に行き着いているのかも知れない…。

新設校:職員会議なし 「連絡会」で意見交換 都立上水高(毎日新聞)
続きを読む

より高く買わせたいからでしょ?

阪神電気鉄道の株式を買い占めている村上ファンドが、村上氏を含む9人を取締役に選任するよう要求していたことが明らかに。もし、9人が選出されれば、村上ファンドが経営陣を握ることになります。

といっても、投資ファンドが赤字私鉄の経営を本気で狙っているとは考えにくい。阪急に、より高い価格で株を引き取らせたい、そのための駆け引きというのが本当のところでしょう。

村上ファンド、阪神に株主提案 村上氏自ら乗り込む構え(朝日新聞)
続きを読む