読み終えました 『呉清源とその兄弟』

桐山桂一『呉清源とその兄弟』(岩波現代文庫)

南関東方面ウロウロの間に、ようやく読み終わりました。

呉清源氏は、1928年に来日し、その後、日本の棋士をすべて打ち破った不世出の大棋士。長兄・呉浣氏は「満州国」官吏となり、戦後台湾に渡り、その子どもたちのいるアメリカで最期をむかえた。次兄・呉炎は、大陸に残り、抗日戦争をたたかい、共産党に入党。国共内戦で共産党軍の勝利に大きな貢献をするが、その後の反右派闘争、「文革」などに翻弄される。本書は、呉清源氏を軸に、日本、台湾、中国に分かれた兄弟の歴史をふり返ったドキュメント。

親本(2005年、岩波書店刊)のときにも読もうと思ったし、映画「呉清源 極みの棋譜」が公開されたときにも読もうと思ったけれど、結局、読めないままになっていました。横浜方面と行き帰りする間に、なんとか読み終えることができました。仕事は忙しいのですが、ともかく片道1時間半あるので、『資本論』をドイツ語と首っ引きで読んでみたり、あれこれ読み逃した本を読んでみたり、いろいろできます。

僕は高校生の頃に碁をちょっとかじっただけですが、それでも呉清源という名前は何度も耳にしたことがありました。天元に第1手を売ったとか、三々、新棋譜、等々。しかし、その呉清源氏とその家族が、日中戦争をはさんだこの時代に、こんな人生を送ってこられたというのは、初めて知りました。歴史に翻弄されながら、碁ひとすじに打ちこみ、そしてきりひらいたのが呉清源の世界だったのか、と改めて感慨を深めました。

【書誌情報】
著者:桐山桂一/書名:呉清源とその兄弟 呉家の百年/出版社:岩波書店(岩波現代文庫)/発行:2009年7月/定価:本体1200円+税/ISBN978-4-00-603190-9

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