2カ月前に国民の8割が辞めるべきだと考えていた人物が対抗馬では、菅首相の支持率が上がるのも当たり前

民主党の代表選挙をめぐる世論調査が報道された。どちらが首相にふさわしいかという問いには、菅氏が圧勝した。

2カ月前に国民の8割が「辞任すべきだ」と考えていた人物が、こんどは幹事長ではなく代表に、したがって首相になろうかという動きに、多くの国民が菅首相を支持するのも当たり前だろう。世論調査の結果を見ても、決して菅内閣のやったことが支持されているわけではない。

今回の代表選挙をめぐる一連の動きで「民主党に対する印象は、良くなったか?」の質問に、55%が「悪くなった」と答えており、民主党の中の論理と有権者の目線が大きく食い違っていて、国民はうんざりしていることがわかる。

代表ふさわしいのは? 菅氏67%・小沢氏14% : 読売新聞
「民主党代表選」2010年8月緊急電話全国世論調査:読売新聞
「首相にふさわしい」菅氏73%、小沢氏17% 本社調査:日本経済新聞

それにもかかわらず、内閣支持率は参院選直後の38%から54%に回復。民主党の支持率も上向いている。

こうなると、代表選出馬をめぐるごたごたは、すべて菅内閣・民主党の支持回復を狙った小沢一郎氏の高等戦術じゃないのか、と思えてきてしまうのだが、それは、僕だけだろうか……。

代表ふさわしいのは? 菅氏67%・小沢氏14%

[2010年8月29日22時27分 読売新聞]

 民主党代表選(9月1日告示、14日投開票)で、菅首相と小沢一郎前幹事長が対決する見通しとなったことを受け、読売新聞社は28?29日、電話による緊急全国世論調査を実施した。
 菅氏と小沢氏のどちらが次の代表にふさわしいと思うかを聞いたところ、菅氏と答えた人は67%、小沢氏は14%だった。民主支持層に限ってみると、菅氏は77%で、小沢氏17%に大差をつけた。
 菅氏がふさわしいと答えた人に、その理由を聞くと、「首相が短期間で代わるのは良くない」65%が最も多く、「小沢氏と距離を置いている」27%などが続いた。
 小沢氏がふさわしい理由では、「指導力がある」40%、「政治経験が豊かだ」29%などの順に多かった。
 小沢氏については、自らの資金管理団体を巡る「政治とカネ」の問題で、説明責任を果たしているとは思わない人が91%に達した。この問題の責任を取る形で参院選前の6月に幹事長を辞任しており、代表選出馬には「納得できない」との答えが81%を占めた。
 小沢氏とともに辞任した鳩山前首相が、代表選で小沢氏支持を表明したことを「納得できない」という回答は80%だった。
 一方、菅内閣が最近の急激な円高や株安に適切に対応しているとは思わない人は82%に達した。
 代表選の争点になるとみられる昨年衆院選の政権公約(マニフェスト)の扱いについては、状況に応じて「修正すべきだ」79%が、「実現を目指すべきだ」15%を大きく上回った。
 財政再建や社会保障制度を維持するために、消費税率の引き上げが「必要だ」は58%(6?8日実施の前回調査63%)、「そうは思わない」は35%(同32%)となった。
 代表選を巡る一連の動きを見て、民主党に対する印象が「悪くなった」は55%、「変わらない」41%、「良くなった」2%だった。
 衆院解散・総選挙については、「急ぐ必要はない」が64%(同67%)で、「できるだけ早く行う」27%(同28%)より多かった。

◆内閣支持54%に上昇◆

 菅内閣の支持率は54%(同44%)に上昇し、不支持率35%(同46%)を上回った。菅氏が「脱小沢」を鮮明にしたことが影響したようだ。政党支持率は民主38%(同29%)、自民21%(同21%)に、みんなの党6%(同8%)などが続いた。「支持政党なし」の無党派は29%(同30%)だった。

「緊急電話全国世論調査(民主党代表選)」2010年8月緊急電話調査の質問と回答

▽調査日:2010年8月28-29日 対象者:全国有権者
 方法:RDD追跡方式電話聴取法
 発信用電話番号(対象全域バンク4)4500件
 有権者在住世帯が確認できたもの  1847件
 各世帯で有権者1人を無作為に指定(乱数方式)
 有効回答 1146件(有権者世帯に対する回答率 62%)

Q あなたは、菅内閣を、支持しますか、支持しませんか。

 答 1.支持する 54   2.支持しない 35   3.その他 5   4.答えない 6

Q 今、どの政党を支持していますか。1つだけあげて下さい。

 答 1.民主党     38
   2.自民党     21
   3.公明党     3
   4.共産党     2
   5.社民党     0
   6.みんなの党   6
   7.国民新党    0
   8.たちあがれ日本 0
   9.新党日本    —
   10.新党改革    0
   11.その他の政党  0
   12.支持政党なし  29
   13.答えない    1

Q 9月に行われる民主党の代表選挙には、菅首相と小沢一郎前幹事長が立候補する予定です。選挙で選ばれた代表は首相になりますが、あなたは、菅首相と小沢氏のどちらが代表にふさわしいと思いますか。

 答 1.菅首相 67     2.小沢氏 14     3.答えない 19

SQ1【前問の答えが(1)の人だけ】
   菅首相がふさわしいと思う理由を、次に読みあげる4つの中から、1つだけ選んで下さい。

  答 1.指導力があるから           1
    2.政策に期待できるから         4
    3.小沢氏と距離を置いているから     27
    4.首相が短期間で代わるのは良くないから 65
    5.その他                1
    6.答えない               1

SQ2【前問の答えが(2)の人だけ】
   小沢氏がふさわしいと思う理由を、次に読みあげる4つの中から、1つだけ選んで下さい。

  答 1.指導力があるから    40
    2.政策に期待できるから  15
    3.政治経験が豊かだから  29
    4.政権が安定しそうだから 12
    5.その他         2
    6.答えない        2

Q 菅内閣は、最近の急激な円高や株安に、適切に対応していると思いますか、そうは思いませんか。

 答 1.適切に対応している 6  2.そうは思わない 82   3.答えない 11

Q 小沢氏は、自らの資金管理団体をめぐる「政治とカネ」の問題について、国民に説明責任を果たしていると思いますか、そうは思いませんか。

 答 1.果たしている 6     2.そうは思わない 91   3.答えない 3

Q 小沢氏は、「政治とカネ」の問題の責任をとる形で、参議院選挙前の6月に、民主党の幹事長を辞任しました。今回、小沢氏が代表選挙に立候補することに、納得できますか、納得できませんか。

 答 1.納得できる 14      2.納得できない 81    3.答えない 5

Q 小沢氏とともに辞任した鳩山前首相が、今回の代表選挙で小沢氏の支持を表明したことに、納得できますか、納得できませんか。

 答 1.納得できる 14      2.納得できない 80    3.答えない 7

Q 今回の代表選挙をめぐる一連の動きを見て、民主党に対する印象は、良くなりましたか、悪くなりましたか、それとも、変わりませんか。

 答 1.良くなった 2  2.悪くなった 55  3.変わらない 41  4.答えない 2

Q 衆議院の解散・総選挙は、できるだけ早く行う方がよいと思いますか、それとも、急ぐ必要はないと思いますか。

 答 1.できるだけ早く行う 27  2.急ぐ必要はない 64   3.答えない 9

Q 民主党は、昨年の衆議院選挙で掲げた政権公約、マニフェスト通りに政策の実現を目指すべきだと思いますか、それとも、状況に応じてマニフェストを修正すべきだと思いますか。

 答 1.実現を目指すべきだ 15  2.修正すべきだ 79    3.答えない 5

Q 財政再建や、社会保障制度を維持するために、消費税率の引き上げが必要だと思いますか、そうは思いませんか。

 答 1.必要だ 58        2.そうは思わない 35   3.答えない 7

「首相にふさわしい」菅氏73%、小沢氏17% 本社調査

[日本経済新聞 2010/8/29 21:41]

内閣支持率9ポイント改善し54%に

 日本経済新聞社とテレビ東京は27?29日、共同で世論調査を実施した。9月の民主党代表選への立候補を予定する菅直人首相と小沢一郎前幹事長のどちらが首相にふさわしいかを聞くと、菅氏が73%で、小沢氏の17%を大きく上回った。菅内閣の支持率は54%。調査方法の一部が違うので単純比較できないが、7月上旬の参院選前の調査から9ポイント回復した。不支持率は4ポイント下がり37%だった。
 菅氏と小沢氏の支持理由は対照的だ。菅氏については「小沢氏を支持できないから」の70%が突出し「人柄が信頼できる」が12%、「清潔である」が7%で続いた。小沢氏は「指導力がある」が67%を占め「菅氏を支持できないから」が19%、「政策や方針が良いから」が4%の順。
 内閣を支持する理由(複数回答)は「人柄が信頼できる」(39%)、「民主党中心の内閣だから」(25%)が多い。支持しない理由は「指導力がない」(52%)、「政府や党の運営の仕方が悪い」(45%)など。
 政府の経済対策や円高への対応は「評価しない」が74%。「評価する」は10%にとどまり、不満の大きさが目立った。
 民主支持率は40%で、7月調査から2ポイント上昇した。自民支持率は1ポイント低下の23%。みんなの党は9%で横ばいだった。
 調査は日経リサーチが全国の成人男女を対象に、乱数番号(RDD)方式により電話で実施。有権者のいる1488世帯から、940件の回答を得た。回答率は63.2%。

他方で、これだけ民主党が泥仕合をやっているにもかかわらず、自民党の支持率がさっぱり回復しない。参院選では「勝利」したかっこうの自民党だが、国民からは相変わらず見離された情けない状態が続いている。

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