内閣支持率早くも低下 消費税増税の影響か

消費税増税問題で、朝日新聞と読売新聞が世論調査。内閣支持率が朝日では59%から50%へ9ポイントの下落。読売でも59%から55%へ4ポイント下落した。

内閣支持下落50%、消費税発言響く 朝日新聞世論調査:朝日新聞
世論調査―質問と回答〈6月19、20日〉:朝日新聞
首相「消費税10%」評価48%・評価せず44% : 世論調査 : 読売新聞
参院選 第2回継続全国世論調査:読売新聞

消費税増税そのものにたいする態度では、朝日調査では「賛成」46%対「反対」45%、読売調査でも菅首相の考えを「評価する」48%対「評価しない」44%と、拮抗してきているのが特徴。一般論ならともかく、具体的に「消費税10%」が目の前で問題になると、やっぱりそう単純には「財政再建のためにはやむを得ない」とばかりは言ってられない、ということだろうか。

こうした世論を気にしてか、本日、記者会見をした菅首相は、消費税問題について、「この選挙を終わったらすぐ何か消費税を引き上げるような間違ったメッセージが伝わっているとすれば、それはまったく間違い」「参議院選挙が終わった段階から、本格的な形で議論をスタートさせたい」だけだと、早くも弁解を始めた。しかし、この「議論」の出口は、すでに「消費税10%」という形で提示されている。

そんな議論が「本格的にスタート」すれば、早ければ2、3年後には消費税10%が現実のことになる。昨年の総選挙のときには、民主党は「4年間の任期中は消費税は上げない」と言っていたが、早くも2、3年後に消費税増税が現実の問題にされようとしている。

内閣支持下落50%、消費税発言響く 朝日新聞世論調査

[asahi.com 2010年6月20日22時36分]

 朝日新聞が19、20の両日実施した全国世論調査(電話)によると、菅内閣の支持率は50%で、1週間前の前回調査(12、13日)の59%から下落した。不支持率は27%(前回23%)。「消費税率10%」に言及した菅直人首相の発言には「評価しない」が50%で、「評価する」の39%を上回った。首相が引き上げに前向きと取れる発言をしたことで、消費増税に反対の人たちの離反を招いているようだ。
 消費税引き上げそのものへの賛否は賛成46%、反対45%で、前回(賛成49%、反対44%)と大きくは変わらない。
 だが、前回は引き上げに賛成の人と反対の人との間で内閣支持率にほとんど差がなかったのに対し、今回は賛成の人の内閣支持は63%、反対の人の支持は41%とはっきりと差がついた。
 また、「いま投票するなら」として聞いた参院比例区の投票先も民主36%(前回43%)、自民17%(同14%)、みんな5%(同4%)と民主がかなり減らした。ここでも、消費税引き上げ賛成の人では「民主に投票」が45%と前回(46%)並みなのに対し、反対の人では29%と前回(40%)から大きく下がっている。
 内閣支持、民主への投票ともに、消費増税に反対の人の一部が、この1週間で背を向けた様子がうかがえる。
 また、選挙の結果、民主党が参院で単独過半数を「占めた方がよい」「占めない方がよい」の比率も今回は34%対53%で、前回の44%対44%よりも民主に分が悪い結果となった。民主中心の政権が「続いた方がよい」「そうは思わない」も36%対44%で前回の49%対36%から逆転した。
 これらの原因とみられる、菅首相の税制改革検討と消費税率10%に言及した発言には「評価する」意見が一定数あるものの、民主支持層でも「評価しない」が4割いる。
 民主党が参院選のマニフェストで、衆院選の公約の一部をやめたり内容を変えたりしていることについては、「納得できる」43%、「納得できない」50%と意見が割れた。
 政党支持は民主が32%(前回40%)と減らしたほか、自民13%(同12%)など。

世論調査―質問と回答〈6月19、20日〉

[asahi.com 2010年6月20日22時45分]

 (数字は%。小数点以下は四捨五入。質問文と回答は一部省略。丸カッコ内の数字は、12、13日の前回調査結果)

内閣支持下落50%、消費税発言響く 朝日新聞世論調査

◆今度の参議院選挙で投票する政党や候補者を決めるとき、マニフェストをどの程度意識しますか。(選択肢から一つ選ぶ)

 大いに意識する   17
 ある程度意識する  54
 あまり意識しない  23
 まったく意識しない  6

◆民主党は今度の参議院選挙のマニフェストで、去年の衆議院選挙で公約したことの一部をやめたり、内容を変えたりしています。このことに納得できますか。納得できませんか。

 納得できる  43
 納得できない 50

◆消費税の引き上げに賛成ですか。反対ですか。

 賛成  46(49)
 反対  45(44)

◆今度の参議院選挙で投票先を決めるとき、消費税の引き上げに対する各政党の姿勢を重視しますか。重視しませんか。

 重視する  62(63)
 重視しない 30(30)

◆自民党は今度の参議院選挙で、「消費税は当面10%とする」と公約しました。このことを評価しますか。評価しませんか。

 評価する  42
 評価しない 46

◆菅首相は消費税の引き上げについて、来年3月までに政府の案をまとめる考えを示しました。税率については、自民党が公約に盛り込んだ10%を参考にする、としています。このことを評価しますか。評価しませんか。

 評価する  39
 評価しない 50

     ◇

〈調査方法〉 19、20の両日、コンピューターで無作為に作成した番号に調査員が電話をかける「朝日RDD」方式で、全国の有権者を対象に調査した。世帯用と判明した番号は1698件、有効回答は1025人。回答率60%。

首相「消費税10%」評価48%・評価せず44%

[2010年6月20日22時50分 読売新聞]

 読売新聞社が18?20日に実施した参院選第2回継続全国世論調査(電話方式)で、菅首相(民主党代表)が、消費税率の10%への引き上げに言及したことを「評価する」と答えた人は48%で、「評価しない」44%を上回った。
 税率10%に加え、使い道を「年金、医療及び介護の社会保障給付と少子化対策」と明記した自民党の参院選公約については、「評価する」が55%で、「評価しない」は37%にとどまった。
 首相は17日の民主党の参院選公約発表の記者会見で、「当面の税率は自民党が提案している10%を一つの参考にしたい」と述べた。この首相発言と、自民の参院選公約を評価する人は、ともに多数となった。
 参院選の投票先は、選挙区では民主が32%と前回(12?13日実施)の34%から横ばいで、自民15%(前回16%)など大きな変化はなかった。比例は民主30%(同31%)、自民14%(同16%)などだった。
 ただ、参院選後の望ましい政権では、「政界再編による新しい枠組み」27%(同24%)が、「民主中心の新しい枠組みの連立」23%(同24%)を上回った。
 民主の参院選公約に関しては、「子ども手当」を現在の月1万3000円から「上積みする」との表現にとどめ、満額2万6000円支給を見送ったことを「評価する」は61%に上った。沖縄県の米軍普天間飛行場移設を、日米合意に基づいて進める方針については「評価する」41%、「評価しない」44%だった。
 菅内閣の支持率は55%(前回59%)、不支持率は32%(同27%)。政党支持率は民主35%(同38%)、自民15%(同17%)など。

「参院選 第2回継続全国世論調査」 2010年6月電話調査の質問と回答

▽調査日:2010年6月18-20日 対象者:全国有権者
 方法:RDD追跡方式電話聴取法
 発信用電話番号(対象全域バンク4)4500件
 有権者在住世帯が確認できたもの  1764件
 各世帯で有権者1人を無作為に指定(乱数方式)
 有効回答 1114件(有権者世帯に対する回答率 63%)

Q あなたは、菅内閣を、支持しますか、支持しませんか。

 答 1.支持する 55
   2.支持しない 32
   3.その他 5
   4.答えない 8

Q 今、どの政党を支持していますか。1つだけあげて下さい。

 答 1.民主党     35
   2.自民党     15
   3.公明党     4
   4.共産党     1
   5.社民党     1
   6.みんなの党   3
   7.国民新党    0
   8.たちあがれ日本 0
   9.新党日本    —
   10.新党改革    0
   11.その他の政党 0
   12.支持政党なし 37
   13.答えない   3

Q あなたは、近く行われる参議院選挙に、関心がありますか、ありませんか。次に読みあげる4つの中から、1つだけ選んで下さい。

 答 1.大いに関心がある  46
   2.多少は関心がある  36
   3.あまり関心がない  15
   4.全く関心がない   4
   5.答えない      0

Q 今回の参議院選挙の選挙区選挙では、どの政党の候補者に投票しようと思いますか。1つだけあげて下さい。

 答 1.民主党     32
   2.自民党     15
   3.公明党      3
   4.共産党      1
   5.社民党      0
   6.みんなの党    3
   7.国民新党     0
   8.たちあがれ日本  —
   9.新党日本     —
   10.新党改革
   11.その他の政党   0
   12.無所属      0
   13.決めていない  39
   14.答えない     6

Q 今回の参議院選挙の比例代表選挙では、どの政党の候補者、あるいは、どの政党に投票しようと思いますか。1つだけあげて下さい。

 答 1.民主党     30
   2.自民党     14
   3.公明党      5
   4.共産党      1
   5.社民党      1
   6.みんなの党    4
   7.国民新党     0
   8.たちあがれ日本  0
   9.新党日本     —
   10.新党改革    0
   11.その他の政党   0
   12.決めていない  37
   13.答えない    6

Q 現在、参議院では、民主党の議席は半数を少し下回っています。今回の参議院選挙の結果、民主党が、参議院で過半数の議席を獲得する方がよいと思いますか、そうは思いませんか。

 答 1.獲得する方がよい   44
   2.そうは思わない    44
   3.答えない       12

Q 今回の参議院選挙の投票に行くかどうか、次の4つの中から、今の気持ちに最も近いものを、1つだけ選んで下さい。

 答 1.必ず行く(期日前投票を含む) 69
   2.なるべく行くつもり      25
   3.たぶん行かない        3
   4.行かない(棄権)       2
   5.答えない           0

Q 今回の参議院選挙で、投票する候補者や政党を決めるとき、最も重視したい政策や争点を、次の7つの中から、1つだけ選んで下さい。

 答 1.景気や雇用       24
   2.年金など社会保障    31
   3.少子化や子育て     11
   4.消費税など財政再建   19
   5.地方分権        2
   6.外交や安全保障     3
   7.政治とカネ       7
   8.その他         0
   9.とくにない       1
   10.答えない        2

Q 今回の参議院選挙のあとに、どのような政権ができるのが望ましいと思いますか。次の5つの中から、1つだけ選んで下さい。

 答 1.現在の民主党と国民新党の連立政権      6
   2.民主党を中心とする新しい枠組みの連立政権  23
   3.民主党の単独政権              17
   4.民主党と自民党の大連立政権         15
   5.政界再編による新しい枠組みの政権      27
   6.その他                   2
   7.答えない                  11

Q 自民党は、参議院選挙の公約で、消費税の税率を10%に引き上げて、年金や医療などの社会保障と少子化対策に使うとしています。あなたは、これを、評価しますか、評価しませんか。

 答 1.評価する     55
   2.評価しない    37
   3.答えない      8

Q 菅首相は、今年度中に消費税改革案をまとめ、税率については、自民党公約の10%への引き上げを参考にする考えを示しました。この首相の考えを、評価しますか、評価しませんか。

 答 1.評価する    48
   2.評価しない   44
   3.答えない    9

Q 民主党は、「子ども手当」について、現在の1人あたり月1万3千円から上積みするという表現にとどめ、月2万6千円の満額支給を見送る方針を示しています。これを、評価しますか、評価しませんか。

 答 1.評価する    61
   2.評価しない   34
   3.答えない    5

Q 民主党は、沖縄県のアメリカ軍・普天間飛行場について、県内の名護市に移設するとした鳩山前内閣での日米両国の合意に基づいて進めるとしています。これを、評価しますか、評価しませんか。

 答 1.評価する    41
   2.評価しない   44
   3.答えない    15

Q 先の国会は、菅内閣の発足から1週間あまりで閉会しました。与野党が政策をもっと議論すべきだったと思いますか、そうは思いませんか。

 答 1.議論すべきだった  74
   2.そうは思わない  17
   3.答えない      8

菅首相の記者会見はこっち↓。

【菅首相会見詳報】(3)「消費税10%は公約と受け止めていただいて結構だ」:MSN産経ニュース

 ――首相は次の衆院選後の消費税増税では、税率に関して、自民党が掲げた10%を一つの参考にすると述べた。それは党の公約という認識でよいか。また、この発言をめぐって、民主党内から参院選への影響を懸念する声が出ており、国民新党の亀井静香代表は消費税増税の方針が正式に決まれば連立離脱の事態もあると述べている。党内や国民新党の理解をどのように得ていく考えか

 「まず私が申し上げたのは、早期にこの問題についてですね、超党派で議論を始めたい、その場合に参考にすべきこととして、自民党が提案されている10%というものを一つの参考にしたい、こう申し上げたわけであります。そういった意味で、そのこと自体は公約と受け止めていただいて結構ですが、それはあくまでこのマニフェストで申し上げたように、こういう方向での議論を始めたい、そのことについて、その努力は当然のこととして、参議院の選挙後にはやってまいります」
 「また同時に、では、それまで何もしないでいるのかということになれば、先だっての記者会見でも申し上げましたように、2010年度内には、この問題についての一つの考え方を、民主党としてもまとめていきたい。ですから何か、この選挙を終わったらすぐ何か消費税を引き上げるような、そういう間違ったメッセージがもし、国民の皆さんに伝わっているとすれば、それはまったく間違いでありまして、まさに参議院選挙が終わった段階から、この問題を本格的な形で議論をスタートさせたい。それを公約という言い方をされるなら、まさに公約とおとらえいただいても結構であります」

ところで、この記者会見。どこの新聞社か分かりませんが、菅首相になかなか鋭い質問を飛ばした記者がいます。確かに、国会での所信表明演説では「強い財政」とは言っても、消費税増税とは言わなかったのに、その後、民主党のマニフェスト発表で、突然、消費税10%を打ち出したやり方は、この記者が言うように「国会論戦を避けた」と言われても仕方ないですね。

 ――先ほどから話になっている消費税の議論だが、われわれからすると突然出てきた感じがする。そもそも首相は所信表明演説では、消費税ということは言っておられなくて、国会閉じた後のマニフェストの発表で、いきなり消費税という言葉を出された。何か国会論戦を避けたようなタイミングでの方針表明だと思うが、この点いかがか。

菅首相は、この質問にたいして、「昨年12月の税制大綱の中ににも消費税を検討するということは入っている」と回答していますが、これが本当なら、要するに消費税増税は前から考えていた、ということで、参院選後に本格的議論が始まれば一気呵成に……ということを、自分でも認めたことになるのではないでしょうか。

【追記】
NHKの世論調査では、内閣支持率は49%で「先週の調査より12ポイント」低下した。

消費税 公示控え議論の焦点に:NHKニュース

消費税 公示控え議論の焦点に

[NHKニュース 6月22日 7時7分]

 各種の世論調査で、菅内閣の支持率が低下していることについて、政府・民主党は、菅総理大臣の消費税をめぐる発言が影響していると見て、次の衆議院選挙までは税率を上げないことなどを国民に説明し、理解を求めたいとしています。一方、野党側は公約違反だなどと攻勢を強めており、参議院選挙の公示を24日に控え、消費税の問題が議論の焦点になっています。
 NHKが、今月18日から行った世論調査によりますと、菅内閣を「支持する」と答えた人は、先週の調査より12ポイント下がって49%だったのに対し、「支持しない」と答えた人は6ポイント上がって29%でした。
 これについて、政府・与党では民主党の高嶋参議院幹事長が「消費税率10%という数字が、唐突に出たために、支持率の低下につながったのではないか」と述べたほか、国民新党の亀井代表も「去年の衆議院選挙で、4年間、消費税率を上げないと約束したのに、党の代表がこうした発言をすると、『なんで』ということになる」と述べるなど、菅総理大臣の消費税をめぐる発言が影響しているという見方がでています。このため、政府・民主党は、消費税の取り扱いは、今後、税制の抜本改革に向けた超党派の議論で決めるもので、次の衆議院選挙までは税率の引き上げを行わないことなどを国民に説明し、理解を求めたいとしています。これに関連し、菅総理大臣は記者会見で、消費税率の引き上げを実施するまでには、少なくとも2?3年かかるという見方を示し、実施前には、衆議院を解散して国民に信を問いたいという考えを明らかにしました。
 これに対し、自民党の谷垣総裁は「消費税の主張は、国会の所信表明演説で触れず、突如出てきた。国民からすれば、『この政権の政治手法はいったい何なのか』という受け止めがあるのではないか」と批判し、公明党の山口代表も「党内論議や連立与党の合意もなく、菅総理大臣だけが先走っており、論拠もぶれている」と述べました。また、共産党の市田書記局長は「参議院選挙で、消費税の問題が浮上すればするほど、菅内閣には痛手になる」と述べ、社民党の福島党首は「消費税率の引き上げの議論で、国民は自分たちが切り捨てられるのではないかと感じ始めた」と述べました。さらに、みんなの党の渡辺代表も「菅総理大臣は、『消費税を増税しても、景気がよくなる』と言うが、どう考えてもおかしい」と批判するなど、野党各党は消費税をめぐる問題で攻勢を強めており、参議院選挙の公示を24日に控え、この問題が与野党の議論の焦点となっています。

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