セクハラ男の言い分(続報)

沖縄県警幹部のセクハラ事件。同警視正の反論記者会見が各紙、メディアで報道されています。

で、それらから分かったことは、女性にたいする恋愛感情がなかったにもかかわらず、その場の雰囲気で、15分間にもわたって女性の胸を触ったりしていたということ。この時点で、警視正としては、すでにアウトでしょう。

それから、本人はセクハラでない理由として、「その場で抵抗しなかった」と主張していますが、断れないような状況でおこなわれるのがセクハラ。まったく反論になりません。

「自然の流れ」セクハラ否定、警視正が不服申し立てへ(読売新聞)
処分不服申し立て 部長否定、内部から批判も 県警セクハラ(琉球新報)
セクハラ行為否定/県警前部長、会見し反論(沖縄タイムス)

「自然の流れ」セクハラ否定、警視正が不服申し立てへ
[2006年6月3日1時3分 読売新聞]

 沖縄県警の女性職員にセクシュアルハラスメント(性的嫌がらせ)行為をしたとして、国家公安委員会から戒告処分を受けた同県警の長濱榮治警視正(58)が2日、県庁で会見し、来週にも人事院に処分の不服申し立てをする考えを明らかにした。
 県警によると、長濱警視正は昨年12月上旬の深夜、県警関係者数人と那覇市内の飲食店で飲酒後、女性職員の車に一緒に乗り、代行運転で帰宅する途中、車内で女性の手や胸を触った。
 長濱警視正は、体を触ったことは認めたうえで、「自然の流れの中でのことで、セクハラはしていない」と否定。<1>当日は女性職員2人と食事をし、一緒に帰った女性からお礼のメールが携帯電話に届き、2人からワインを贈られた<2>女性の父親からも食事に連れて行ったお礼を言われた――などと説明、合意のうえと強調した。

処分不服申し立て 部長否定、内部から批判も 県警セクハラ
[琉球新報 2006-6-3 11:01:18]

 女性職員にセクハラ行為をしたとして懲戒戒告処分を受けた県警生活安全部長の長濱榮治警視正(58)=2日付で警務部付=が2日午後、県庁記者クラブで会見を開き、セクハラを否定。処分を不服として人事院に申し立て、争う考えを示した。同警視正は女性の手や胸を触ったことは認めたが、運転代行業者が運転席におり、2人きりではなかったこと、女性が抵抗するそぶりを見せていなかったことなどを挙げ、「セクハラ的なことは一切やっていない」と主張した。
 長濱警視正によると昨年12月5日、忘年会の帰りに女性職員2人と会い酒を飲んだ。帰宅する際、運転代行を頼んだ女性の車で自宅まで送られ、車内の後部座席で隣に座った女性の体を触った。同警視正は「一連の雰囲気の中でのこと」と説明。女性に対する恋愛感情はなかったという。
 「内面的に嫌な思いをしたらセクハラということは理解している」としたが、翌日には飲食について女性から「お礼のメールが届いた」とし、「急にひょう変して私を処分するような調書を作らせたのか不思議」と話した。調書についても「捏(ねつ)造(ぞう)の疑いがある」と主張した。
 疑いが持たれていることを知った3月には、辞職願を提出したが、2日後に取り下げたという。理由について「はめられているなどいろいろな情報があり、もう少し事実関係を調査した方がいいと考えた」と説明した。
 長濱警視正の処分について県警職員からは「指揮官が疑いの目を向けられる時点で失格ではないか」と批判する声が聞かれた。

セクハラ行為否定/県警前部長、会見し反論
[沖縄タイムス 2006年6月3日(土) 朝刊 27面]

 車内で同僚の女性職員の体を触ったとして、国家公安委員会から戒告処分を受けた前県警生活安全部長の長濱榮治警視正(58)=二日付で警務部付に異動=が二日午後、県庁内で記者会見を開き、手や胸を触ったことを認めながらも、「自然な流れの行為で、セクハラではない」と反論した。人事院に不服を申し立てる方針という。
 長濱警視正は、女性が車内で抵抗しなかったことや、翌日に感謝の気持ちを記したメールを携帯電話に送ってきたことなどを挙げ、「自分の脇の甘さもあるが、(女性も)嫌がっていなかった。なぜ訴えるぐらい豹変したのか納得いかない」と主張した。
 長濱警視正によると、昨年十二月上旬の深夜、女性を含む数人と飲食後、タクシーで帰宅しようとすると、女性から「同じ方向なので送りたい」と勧められたという。
 女性の車を運転代行させ、自宅までの約十五分間に手を握ったり、服の上から胸を触ったりした。翌日に女性から「いい所に連れて行ってもらいありがとう」とメールが来たという。
 長濱警視正は処分事実の九日後に作成された女性の調書も、「事実が捏造されている。監察課は相手の話だけを一方的に聞いた」と主張。県警監察課は「女性の記憶の新しいうちに資格のある人が作成した厳正な調書で、捏造はない。長濱氏の反論は見当違いだ」としている。
 長濱警視正はこれら自身の主張を釈明書として国家公安委員会にすでに提出している。当初、県警本部記者室で記者会見しようとしたが、業務外を理由に県警に断られ、県庁で開いた。

胸触る自体が普通ではない

 女性が抱える問題に詳しい村上尚子弁護士の話
 胸を触ること自体、普通は上司が部下にする行為ではない。「ありがとう」とメールで送っても、車内で不快でなかったということにはならないのでは。女性は密室で拒否できないまま、冷静を装っていたとも考えられる。警視正の釈明は苦しいと思う。

作成者: GAKU

年齢:50代 性別:男 都道府県:東京都(元関西人) 趣味:映画、クラシック音楽、あとはひたすら読書

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