新日本フィル第393回定期演奏会 ロクシン:交響曲第1番「レクイエム」

昨日の新日本フィルハーモニー交響楽団第393回定期演奏会は、ロシアン・プログラム。この日の目玉は、日本初演のロクシンの交響曲第1番。

  • ラフマニノフ:ピアノ協奏曲第3番 ニ短調 作品30
  • ロクシン:交響曲第1番「レクイエム」

ロクシン?なんて思いながら会場に行ったのですが、プログラム・ノーツによれば、1920年生まれのロクシンはモスクワ音楽院の卒業制作として発表したボードレールによる3つの管弦楽歌曲が「国の美学に反するとソ連作曲家同盟から批判」されたそうな。さらに、雪解け後には、ショスタコーヴィッチがその才能に驚嘆したらしいが、「仲間を秘密警察に売った」として自由主義者サークルからも排除され、結局、1987年に不遇のままこの世を去ることになったという。結局、2002年になって、彼が大戦中の強制収容所の犠牲者に捧げた作品がモスクワで演奏されたのが話題となり、ようやく注目され始めたということです。

さて、「レクイエム」と題された曲ですが、器楽のみの第1部(導入部、「エクソルディウム」)と、混声合唱による6変奏からなる第2部(「セクエンティア(怒りの日)」)、再び器楽のみによる第3部(後奏)からなる、全部で45分ほどの曲。合唱は、第2ヴァチカン公会議まで使われた中世カトリックの「死者のためのミサ」の聖歌「怒りの日」全文をラテン語のまま歌うというもので、スターリン死後の1957年に作曲(1974年に改訂)されたとはいえ、ソ連社会で受け入れられるはずもなく、作者没後にバルシャイがイギリスで演奏するまでオリジナル版は演奏されなかったらしい(プログラム・ノーツによる。オリジナル版というからには、改作されたものは演奏されたのかな?)。

聞いた感想は、率直に言って、難しい…。僕に理解できたのは、第1部でヴィオラが繰り返すC-E♭-Cと上昇するモチーフのみ。第2部の歌は、相当に重い。ヴェルディの「レクイエム」のような派手さはどこにもない。

ということで、第3部で、弦の数がだんだん減りながら、最後、ヴァイオリン独奏となって、その音がかすかに消えていっても、お客さんは、いったい演奏が終わったのかどうかもわからず、しばし、ぽか??ん…。アルミンク氏が指揮棒をおろし、みずから合唱団に向けて拍手し始めて、ようやく客席からも大きな拍手が起こりました。(^_^;) ま、こういうのは初演ならではのハプニング。

プログラムにのったロクシンの写真は、これまた、これまで一度も笑ったことがない、といった顔。うむむ、なかなか手強いぞ、こりゃ。しかし、今回のプログラムの解説で、俄然興味がわいてきました。解説を書かれた渡辺和氏に感謝。m(_’_)m
ちなみに、こちらがプログラム・ノーツを書かれた渡辺和氏のブログ。
So-net blog:やくぺん先生うわの空:みんなロクシンを知っている
そして、こっちがロクシンについての唯一といっていい?紹介ウェブ。→Alexander L Lokshin

さて1曲目ですが、僕は、ラフマニノフのピアノ協奏曲というのを、頭っからプロコフィエフだと思い込んでいて、演奏が始まってから勘違いに気がついた始末。(^_^;) ということで、出だしでこけたせいか、ブルーノ・レオナルド・ゲルバーの演奏に最後まで乗りきれませんでした。残念。
ブログを眺めても、この日のゲルバーの演奏は、賛否両論割れてますね。

【演奏会情報】指揮:クリスティアン・アルミンク/ピアノ:ブルーノ・レオナルド・ゲルバー/合唱:栗友会合唱団/合唱指揮:栗山文昭/ソプラノ:赤坂有紀/アルト:雨宮昌子/テノール:堀津誠/バス:関和行/コンサートマスター:豊嶋泰嗣/会場:すみだトリフォニーホール/開演:19時15分

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  1. TBありがとうございました。ロクシンは、なかなか反響を引き起こしているようです。

    やはり、私もいつ拍手すれば良いかさっぱり分かりませんでした(汗) しかし、あれも初演ならではで中々良かったです(?)

    調べてみたら、バルシャイが指揮した第7番と第10番があるそうですが・・・。

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