個人の収入格差「拡大した」が6割強

連合総研の第11回「勤労者の仕事と暮らしについてのアンケート」の調査結果概要が明らかに。

「景気回復」を反映して、今後の賃金見通しはプラスに転じたとのことですが、個人間の収入格差が「拡大した」との回答が63.6%を占めています。収入格差を拡大させた要因としては

  • 「パート・派遣労働など非正規雇用の増加」51.1%
  • 「失業や就職難などで収入のない人が増えた」43.7%
  • 「企業間の業績格差の拡大などにより賃金の差が拡がった」42.5%
  • 「成果主義的な賃金制度の導入などで賃金の差が拡がった」35.4%

など。

No11勤労者仕事と暮らしアンケートについて(連合総研)

個人間の収入の格差について、「拡大してよい」20.7%にたいし「縮小すべき」が35.0%占めました。ただし、男女で違いがあるのが注目されます。

拡大してよい 現状のままでよい 縮小すべき
全体 20.7% 22.3% 35.0%
男性 23.2% 26.6% 33.1%
女性 16.8% 15.5% 38.0%

また、年齢別にみると、20代だけで、「拡大してよい」(25.9%)が「縮小すべき」(21.8%)を上回っており、この原因は研究されてしかるべきだと思います。

拡大してよい 現状のままでよい 縮小すべき
20代 25.9% 22.8% 21.8%
30代 22.2% 25.1% 32.4%
40代 16.7% 21.1% 37.2%
50代 17.9% 19.9% 48.3%

また、正社員・非正社員間の格差について「今後どうなるのがよいか」の問いに、非正社員の39.6%が「縮小すべき」と回答したのに対し、正社員の41.2%は「現状のままでよい」と回答していて、ギャップがあることを示しています。

拡大してよい 現状のままでよい 縮小すべき
正社員 11.4% 41.2% 22.3%
非正社員 7.2% 18.7% 39.6%

そのほかに、興味深く思ったのは、所得再分配政策について、「高所得層に対する所得税の負担増」を79.1%が支持したこと(「支持する」42.5%+「どちらかといえば支持する」36.6%)。雇用政策での「パート・派遣労働者の雇用保障強化」の79.9%(「支持する」31.6%+「どちらかといえば支持する」48.3%)、「パート・派遣労働者の均等待遇の促進」73.3%(31.9%+41.4%)、「法定の最低賃金額の引き上げ」76.7%(31.5%+45.2%)などとあわせて、こうした政策での国民的な合意をつくる可能性が開けていると思いました。

面白いのは、「高所得層に対する所得税の負担増」について、年収別の支持率。世帯年収1000万円未満と1000万円以上でがっくり差がついています。「高所得層」といわれたとき、みなさん、だいたいこのあたりを境界だと考えるということでしょうか?

世帯年収 支持率
400万円未満 54.1%
?600万円未満 75.5%
?800万円未満 73.8%
?1000万円未満 74.0%
?1200万円未満 47.7%
1200万円以上 34.2%

現在、所得税の最高税率は1,800万円超37%で、あとはフラット。1983年までは、8000万円超75%まで累進的に税率があがっていたことから考えると、やっぱり誰だって、年収1800万円でも1億円以上でも税率が同じというのはおかしい、と考えるんじゃないでしょうか。

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