元教師に罰金刑

判決後の記者会見で、ご本人が20万円の罰金は駐車違反と同じ程度、事実上の無罪だと言っていましたが、懲役8ヵ月という求刑の異常さからすれば確かにその通り。

しかし、元教師は来賓として招待されたもの。無理やり会場に押し入ったわけでもないし、式が遅れたのはたった2分。当日出席した父母からは、「みんながいろいろ雑談していた」という指摘もある程度の出来事で、そもそも起訴する必要のない事案なのです。

それにしても、もし卒業生の親や卒業生自身が声を上げたのだったら、学校はどうするつもりだったんでしょうねぇ。

元高校教諭に罰金刑、卒業式の君が代斉唱で不起立求め(読売新聞)
卒業式2分停滞させた元教諭に罰金刑(日刊スポーツ)

元高校教諭に罰金刑、卒業式の君が代斉唱で不起立求め
[2006年5月30日11時40分 読売新聞]

 東京都立板橋高校の卒業式で、出席した保護者らに国歌斉唱時に起立しないように求め、式を妨害したとして、威力業務妨害罪に問われた同校の元教諭・藤田勝久被告(65)の判決が30日、東京地裁であった。
 村瀬均裁判長は「被告の行為は厳粛であるべき式典に悪影響を与えるだけでなく、実際に式の進行を一時停滞させ、非難は免れない」と述べ、罰金20万円(求刑・懲役8月)の有罪判決を言い渡した。藤田被告は、即日控訴した。
 弁護側は「卒業式を混乱させた事実がない」と無罪を主張したが、判決は「教頭の制止や校長の退場要求に従わずに大声を上げ、開式が2分遅れた」と指摘。その上で、「式の妨害が直接の目的ではなく、式はほぼ支障なく行われた」として、罰金刑を選択した。
 判決によると、藤田被告は2002年3月に同校を定年退職。04年3月の卒業式に来賓として出席し、開式直前に保護者らに「国歌斉唱の時は着席をお願いします」などと叫び、退出を求められても、「おれはここの教員だぞ」などと騒いで式の進行を妨害した。
 都教委は03年10月、都立高校などの教職員に「君が代」の斉唱を義務付ける通達を出した。これに反発した教職員が、国歌斉唱時に起立しないケースが相次ぎ、都教委は通達以降、今春までに計345人を懲戒処分にしている。

「日刊スポーツ」の記事によれば、卒業式の場に都教委の職員が派遣されていて、ICレコーダーで録音していたといいます。一体、何の目的で、都教委の職員が卒業式の録音をしていたのでしょうか? 誰かが反対の声を上げるのではないかと予想して証拠集めをしようとしていたのでしょうか。それとも、生徒や教師がちゃんと歌っているかどうか録音してチェックするつもりだったんでしょうか。何にせよ、異常きわまりない卒業式であったことは確かなようです。

しかも、大半の卒業生が起立せず、「大声で起立を命じる人がいて式が混乱した」といいます。こっちの人が誰だったのか、その人の責任はいったいどうなってるんでしょう? なんにせよ、18歳といえば、もうちゃんと自分で分別のつく年頃。教育委員会が通達や処分で先生を脅しつけて、無理やり歌わせようとしてみても、「君が代」を歌うかどうか、自分で考え、自分で決められる立派な青年なのです。

大声でどやしつけて「君が代」を歌わせようとは、なんて“教育的”な学校なんでしょう。(?_?;)

卒業式2分停滞させた元教諭に罰金刑
[日刊スポーツ 2006年5月30日14時23分]

 東京都立板橋高校(板橋区)の卒業式場で「君が代」斉唱の強制に反対し、生徒らに不起立を呼び掛け、威力業務妨害罪に問われた同高の元教諭藤田勝久被告(65)に対し、東京地裁は30日、罰金20万円(求刑懲役8月)の判決を言い渡した。藤田被告は直ちに控訴した。
 村瀬均裁判長は「式の遂行が一時停滞したことを考慮すると、非難は免れない。ただ被害は短時間で、式がほぼ支障なく実施されたことなどから懲役刑は相当でない」と判決理由を述べた。
 判決によると、藤田被告は04年3月11日、同高の卒業式場で保護者席に向かって「きょうは異常な卒業式で、国歌斉唱の時に、教職員は必ず立って歌わないと、戒告処分で、30代なら200万円の減収です。処分されます。できたら着席をお願いします」と呼び掛けた。
 校長や教頭に退場を求められると「触るんじゃない」などと怒号し、開式を約2分遅らせた。
 公判で弁護側は「大声は出していない。式を混乱させておらず、遅延もわずか。処罰が必要な違法行為ではない。起訴は言論弾圧だ」として無罪か公訴棄却を求めた。
 村瀬裁判長は「弁護側の主張は現場で都教育委員会の職員が録音したICレコーダーの記録と異なる」と退け、「法で保護される社会生活上の利益侵害は軽微でなく、処罰が必要な違法行為に当たる」と認定した。
 式に出席していた卒業生や保護者によると、大半の卒業生は君が代斉唱時に起立しなかった。大声で起立を命じる人がいて式が混乱したという。
 藤田被告は02年3月まで同高に勤務。都教委と学校が被害届を出し、警視庁が書類送検。04年12月に在宅起訴された。

Similar Articles:

  1. 憲法を真剣に考えるブログ - trackback on 2006/05/31 at 16:44:47

Leave a Comment

NOTE - You can use these HTML tags and attributes:
<a href="" title=""> <abbr title=""> <acronym title=""> <b> <blockquote cite=""> <cite> <code> <del datetime=""> <em> <i> <q cite=""> <s> <strike> <strong> <img localsrc="" alt="">

Trackbacks and Pingbacks: