消費税増税隠しに必死?

政府・与党は、財政・経済一体改革会議の初会合で、消費税率引き上げ論議を事実上封印することで一致した模様。来年の参院選を前に、早くも争点隠しに走るつもり?

しかし他方で、ちらちらと「消費税率引き上げ必至」の発言もくり返し漏れだしてきます。やっぱり参院選で、きっぱりと審判を下すことが大事なようです。

財政・経済一体会議 消費税引き上げ封印 政府と与党、歳出削減では綱引き(北海道新聞)
消費増税いつ決定? 自民内、参院選控え綱引き(朝日新聞)
消費税率の段階的引き上げ、経財相が必要性に言及(読売新聞)

財政・経済一体会議 消費税引き上げ封印 政府と与党、歳出削減では綱引き
[北海道新聞 2006/05/23 07:59]

 政府・与党が二十二日に開いた財政・経済一体改革会議の初会合は、来年の参院選をにらみ消費税率引き上げ論議を封印したい思惑でほぼ一致したものの、歳出削減に抵抗感の強い与党を取り込みたい政府側と、歳出削減よりも経済成長による税収増に期待したい与党側との同床異夢も浮き彫りになった。今後、歳出・歳入一体改革を取りまとめる六月の「骨太の方針」に向け双方の綱引きが活発化しそうだ。
 小泉純一郎首相は同日夜、記者団に対し、会議の意義を「政党はどこも予算は要求する方が多い。それを今回は減らす方をやれというんだから画期的だ」と述べ、歳出削減に与党側の協力を求めた。
 自民党は現在、首相の指示を受けた中川秀直政調会長の下で削減策の検討を進めている。消費税率引き上げより徹底した歳出削減を優先させて世論の支持を得るのが中川氏の持論で、一体改革会議の初会合でも「歳出削減の努力をしないで歳入不足を考えれば消費税増税の議論になる」と主張。これに対して引き上げに積極的な谷垣禎一財務相、与謝野馨経済財政担当相の影は薄かった。
 しかし党内では国民に痛みを強いる社会保障費や公共事業費の切り込みにも抵抗感が強い。初会合では自民党の青木幹雄参院議員会長が「参院選もあるから配慮はよろしく」と述べ、公明党の井上義久政調会長も「社会保障は慎重に検討しましょう」と注文をつけた。
 与党内ではむしろ経済成長戦略の議論に期待感が強く、初会合でも「成長戦略を立てるのはいいことだ」(冬柴鉄三公明党幹事長)などと歓迎する発言が相次いだ。歳出削減で経済が失速した橋本龍太郎政権当時の財政構造改革の苦い記憶もあり、成長率を高めることで税収増につなげ、削減幅を抑える戦略を描く。
 しかし消費税率引き上げ派からは「歳出削減だけで財政再建はできない。政府が経済成長を主導するのも時代遅れだ」(森派幹部)と実効性を疑問視する声も出ており、財政再建に向け「歳出削減」「経済成長」「増税」のどの手法を重視するかで政府・与党内は三すくみの構図となっている。

消費増税いつ決定? 自民内、参院選控え綱引き
[asahi.com 2006年05月28日]

 消費税率引き上げの決定時期を巡り、自民党内で新たな対立が芽生えている。柳沢伯夫・党税制調査会長は「(当初予定した06年末の)07年度税制改正では無理でも、08年度改正は待ったなしだ」との姿勢だ。これに対し、「経済成長に伴う税の自然増収の行方を見極めてから、引き上げの是非を判断すべきだ」と、時期を明示せずに先送りする動きも党内に台頭。来夏の参院選もにらみ、綱引きはさらに激しくなりそうだ。 「参院選の影におびえ逃げているようにしか思えない。性根をすえて与党として議論すべきだ」
 24日の党税調の会合では、消費税増税論議への積極論が相次いだ。
 党税調が警戒するのは、中川秀直・党政調会長らを中心に税の自然増収に期待する考えが強まっているためだ。「自然増収を見極めて、では消費税増税の決定時期があやふやになる」と幹部。
 党税調は、与党税制改正大綱で消費税など抜本的な税制改正のめどを「07年度」と明記。自民党自身も05年の総選挙で同様の内容を公約した。
 来夏の参院選への影響を懸念する声が党内で強まり、4月下旬に党税調幹部が相次いで「07年度の税制改正は難しい」との認識を示したが、一定期間は延期してもスケジュールは示す方針だ。
 路線対立のなか、当面の焦点は、6月にまとまる歳出歳入一体改革での消費税の位置づけだ。歳入部分へどう意見を反映させるか、党税調内も一枚岩でなく、ぎりぎりの調整が続きそうだ。
 参院選への影響に加え、09年度までに基礎年金の国庫負担率を引き上げることで生じる財源不足への対処、将来的な財政再建の道筋などが議論されることになる。「消費税は最大の政治決断。ポスト小泉に選択肢を示すことしかできないから、あいまいにならざるを得ない」(党税調幹部)との指摘もある。

消費税率の段階的引き上げ、経財相が必要性に言及
[2006年5月28日21時36分 読売新聞]

 与謝野経済財政相は28日のNHKの報道番組で、消費税の増税に関し「2011年、15年、25年で必要な消費税率はそれぞれ違う」と述べ、今後、25年にかけて税率を段階的に引き上げる必要があるとの認識を示した。
 具体的な税率には言及しなかった。
 政府は財政健全化にあたり、まず「2010年代初頭に(その年の税収でその年の政策向け支出を賄えるかどうかを示す)基礎的財政収支(プライマリーバランス)を黒字化」し、2010年代半ば以降「国と地方を合わせた債務残高の対国内総生産(GDP)比を引き下げる」ことを目指している。この目標の実現には、消費税による税収を段階的に増やす必要があるとの考えを示したものだ。
 ただ、与謝野氏は「所得税、法人税、消費税など税制を総合的に見直す」とも述べ、消費税の増税は税制全体の改革の中で検討する姿勢を強調した。
 与謝野氏はまた、財政再建策の策定にあたり「経済に対するエスケープクローズ(弾力条項)が必要」と述べ、景気が悪化した場合に増税や歳出削減のスケジュールを一時延期し、経済に悪影響を与え過ぎないようにする仕組みを導入する考えも明らかにした。
 谷垣財務相は28日のテレビ番組で、消費税率引き上げに関連し「景気の悪い時は思い切った手術もしなければいけないと思うが、景気が良くなるとこれで生き返れると思って緊張感が少し緩むことがあり、問題だ」と述べ、自民党の一部などで消費税率引き上げの議論を先送りする動きが出ていることに懸念を示した。
 谷垣氏は「現世代で(財政再建の)責任を果たそうと(国民の)理解を求めなければいけない。それにはあまり時間がない」とも語り、財政健全化のため消費税率引き上げの議論を急ぐべきとの考えを強調した。

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