あまりに感動的 スクロヴァチェフスキ×読響×ショスタコ11番

読響第485回定期演奏会

う?、この感動を一体どんなふうに表わしたらいいんでしょうか。これだけ濃密な、凝集した「1905年」は初めてです。

  • モーツァルト:交響曲第41番 ハ長調 K.551
  • ショスタコーヴィチ:交響曲第11番 ト短調 op.103 “1905年”

出だしのハープの音を聴いた瞬間は、「う〜ん、なんか弱いなぁ?」と思ってしまったのですが、しかし、スクロヴァチェフスキの指揮は全く違っていました。決して闇雲に爆裂させるのではなくて、鳴らすところは鳴らす、押さえるところは押さえる、そして細部まで張り詰めた緊張感…、やっぱりスクロヴァチェフスキでした。

先日のブルックナーの時には、東条碩夫氏も書かれているように、金管や弦の荒さが気になったのですが、今日はまったく反対で、ふつうショスタコーヴィチならもっとがっつりいくでしょ、と思うぐらい、きれいな音でした。ところが、それでいて、内面にぎゅっとこめたエネルギーは凄まじく、第2楽章の銃撃シーンになると、思わず涙がこみ上げてきたほどです。第3楽章の「同志は倒れぬ」も、透明感の高い音で響き、それだけ痛ましさが増していきます。

第4楽章のイングリッシュ・ホルンの長?いモノローグも見事だったし、最後に打ち鳴らされる鐘の音も、決して濁らず、それでいてどこまでもしみ込んでいくような力強さを感じました。

そして、最大限に盛り上がった直後に訪れる静寂。スクロヴァチェフスキの手が下ろされた瞬間に、会場中から「ブラボー」の歓声と拍手がわき上がっていました。

要所要所では、スクロヴァチェフスキらしく、こんなメロディーが隠れていたんだというような旋律が聞こえてきて、この作品の「二重言語的」な構造が浮かび上がってきます。

ほんとに、こんな「1905年」を聞いたのは初めてでした。数日はこの演奏が頭の中で鳴り響き続けるに違いありません。

【関連ブログ】
東条碩夫のコンサート日記 9・30(水)スタニスラフ・スクロヴァチェフスキ指揮 読売日本交響楽団ショスタコーヴィチ:交響曲「1905年」
スクロヴァチェフスキ & 読響の名演奏 – ミーハーのクラシック音楽鑑賞
フェリーチェ的幸福な生活 : 読売日響第485回定期@サントリー

【演奏会情報】 読売日本交響楽団第485回定期演奏会
指揮:スタニスラフ・スクロヴァチェフスキ/コンサートマスター:藤原浜雄/会場:サントリーホール/開演:2009年9月30日(水) 午後7時?

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  1. こんにちは。TBありがとうございます。
    すばらしい演奏会でしたね。いつもなら、特にショスタコーヴィチの場合はいろいろ深読みしてしまうのですが、今回は演奏が雄弁で純粋に音楽そのものを楽しめました。
    こういう演奏に出会えた幸運をかみしめています。

  2. フェリーチェさん、初めまして。
    わざわざお越しいただき、ありがとうございます。m(_’_)m

    ほんとに素晴らしい演奏でした。遠目には、よぼよぼのおじいさんが腕をぐるぐる振り回しているだけのように見えるんですけどね。どこから、あんな凄まじい演奏が出てくるのやら…。不思議です。

    追伸>
    じつはわたくしも、前半のモーツァルトは半分寝ておりました。(^^;)

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