買いました 杉原泰雄『憲法と資本主義』

杉原泰雄『憲法と資本主義』(勁草書房)
杉原泰雄『憲法と資本主義』(勁草書房)

ちょいと残業したあと、さて帰ろうと思ってインターネットで天気を確かめたら、自宅方面は土砂降りの真っ最中…。(-_-;)

ということで、時間つぶしに書店をぶらぶらしていたら、杉原泰雄先生の新著を見つけてしまいました。奥付を見たら、8月25日刊。ほんとに出たばかりです。題して、『憲法と資本主義』。――う?、なんとストレートなタイトル…。

ぱらぱら目次をめくってみると、フランス革命論から書き起こして、近代立憲主義、パリ・コミューン論、ソ連論をはさみながら現代憲法論が展開されています。杉原理論の集大成という感じですが、はたして先生はどんな展望を見いだしておられるのでしょうか。

がんばって読んでみたいと思います。

杉原先生の問題意識のありどころについては、「はしがき」で次のように書かれています。

 『憲法と資本主義』を公刊することにした。副題をつければ、「近現代の市民憲法はどのようなあり方の資本主義を求めてきたか」ということになりそうである。私の能力を超える検討課題であるが、いつか取り組まなければならないものと考え続けてきた。資本主義のあり方の問題(それへの否定的な対応も含めて)こそが、近現代市民憲法の主題中の主題であったからにほかならない。近時の経験からすれば、そのあり方を誤ると、国民や人類の存続をもおどかすことになる。(「はしがき」iページ)

で、目次は以下のとおり。

第1章 近代の初等における憲法と資本主義についての3構想
第2章 近代立憲主義型資本主義憲法体制の「光」と「陰」
第3章 閃光的な「先駆者」――1871年のパリ・コミューン――
第4章 2つの現代憲法の登場──近代資本主義憲法体制下の「陰」を克服しようとする二つの試み──
第5章 「大競争時代」とソ連=東欧型社会主義憲法体制の崩壊
第6章 「社会主義憲法体制の崩壊」と「資本主義憲法体制の存続」の問題
第7章 現代資本主義憲法的対応とその強化の必要性を論証する社会諸科学の登場
第8章 現代・現在の基本的諸課題を解決する「民主主義」の問題
終章 現在の問題状況

これに序章として、16ページの「『憲法と資本主義』の概要」というのがついています。これについては、ご本人が次のように書かれています。

 この書物では、検討が多岐にわたり、その全体像が見えにくくなっているので、「序章」を設けてその概要を述べておくことにした。(「はしがき」iiiページ)

一見するとすわりの悪い構成のように見えますが、それだけに、「これをまとめなければ」という先生の熱意を感じます。

【書誌情報】
著者:杉原泰雄(すぎはら・やすお)/書名:憲法と資本主義/出版社:勁草書房/刊行年:2008年8月25日/ISBN978-4-326-4249-6/定価:本体5,700円+税

作成者: GAKU

年齢:50代 性別:男 都道府県:東京都(元関西人) 趣味:映画、クラシック音楽、あとはひたすら読書

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