「反日」デモ問題で中国側の見解

中国の党および政府が「反日」デモ問題で、無届けデモや破壊行為の取り締まりの方針を明らかにしました。

この問題について、中国政府および党の見解がわかる報道記事・資料などを集めてみました。

李肇星外相、中日関係について報告 共産党中央宣伝部などが情勢報告会

 中国の広範な幹部、大衆が国際情勢および中日関係の歴史、現状と中国の対日政策を理解し、中央の政策決定、部署配置を正しく理解し、支持するのを助けるため、中国共産党中央宣伝部、中央直属機関工作委員会、中央国家機関工作委員会、教育省、解放軍総政治部、北京市共産党委員会は19日午後、北京の人民大会堂で情勢報告会を開いた。李肇星外相が国際情勢と当面の中日関係について報告し、次のように述べた。
 2000年に及ぶ時間の中で、中日の二大民族は友好的に付き合っており、古代の中華文明は日本文化の形成と進歩を促し、また近代の中国は日本から多くの重要な文明の成果を学んだ。しかし、甲午戦争(日清戦争)から第二次大戦の終結まで、日本軍国主義が半世紀余りにわたって、中国を野蛮に侵略し、中華民族に大きな災難を与えた。第二次大戦後、日本政府は反省と謝罪の態度をとり、被害国民衆の感情への理解と尊重を示した。先輩指導者と各界の有識者の長期にわたるたゆまぬ努力をへて、中日両国は1972年に国交正常化を実現し、再び友好関係を確立した。この30年余り、中日関係は政治、経済、文化、教育、民間往来などの各方面で大きな発展を遂げ、両国と両国人民に重要な利益をもたらし、地域と世界の平和、発展を促すうえで重要な役割を果たした。
 近年、日本の対中政策の否定的面が次第に突出し、重視すべきいくつかの新しい動向が現れた。そして歴史問題を含む一連の問題で誤った態度とやり方をとって、中国人民の民族感情を深く傷つけ、中日関係の複雑な局面をもたらした。日本側の行為は中国人民を含む多くのアジア諸国人民の強い不満を引き起こした。
 日本はわが国の重要な隣国であり、互いの利益は交じり合って緊密不可分である。両国人民の往来が盛んで、交流が緊密であり、経済グローバル化という時代背景の下、こうしたすう勢は一層発展するだろう。友好的に付き合い、協力して共に勝者となることは両国人民の根本的利益に合致する唯一の正しい選択である。複雑でめまぐるしく変わる国際情勢の下、引き続き「歴史を鑑とし、未来に目を向ける」精神で、中日関係の健全で安定した発展を実現することは、わが国が重要な戦略的チャンスの時期を確保し、延ばし、祖国統一の大業を実現し、周辺環境を安定させ、地域協力を進めるうえで、重要な意義がある。
 中日関係を改善し、発展させるには、歴史を正しく認識しなければならない。日本は侵略の歴史を直視し、反省するという約束を実際の行動に移し、関係の問題を根本から適切に処理すべきである。台湾問題は中国の核心的利益にかかわり、中国の主権と領土保全にかかわり、13億中国人民の民族感情にかかわるものである。一つの中国の原則を堅持することは中日関係の政治的基礎である。日本は約束を守るべきで、中国の主権を侵害し、また国際的に人心を得られないようなことをすべきではない。
 中国人民は日本人民に対して友好的感情を抱いている。胡錦涛同志を総書記とする新しい指導集団は先輩指導者が打ち立てた対日善隣友好政策を全面的に受け継ぎ、原則を堅持し、友好を堅持して、中日関係の改善と発展のために多くの仕事をしており、中日両国が平和共存し、代々友好を続け、互恵協力を進め、共に発展するよう何度も強調している。現在、わが国は小康(いくらかゆとりのある暮らしぶり)社会を全面的に建設する重要な時期にあり、大局的、戦略的見地から、中日関係を適切に処理する重要性を十分認識しなければならない。われわれは党と政府が国家の根本的利益から出発し、対日関係で直面する各種の問題を適切に解決することが完全にできることを信じなければならない。われわれは今日の世界情勢を正しく認識し、基本的国情を正確にとらえ、中央の一連の重要な政策決定と部署配置を断固として貫き、自覚をもって安定・団結の政治的局面を守り、法秩序意識を強め、冷静理性的に、合法的に秩序をもって自分の気持ちを表すべきで、未許可の行進などの活動に参加し、社会の安定に影響を与えるようなことをしてはならない。得がたい歴史的チャンスの時期を大切にし、うまく生かし、遠くを見通すとともに、しっかり地に足をつけ、愛国の熱情を本分を全うし学業に励む実際行動に変え、中華民族の大復興の実現に貢献しなければならない。
 報告会は党中央宣伝部の胡振民副部長が司会し、在京の党、政府、軍、機関の幹部と首都各界の人々3500人が出席した。(北京4月19日発新華社)

唐家セン氏「中日関係は歴史的課題に直面」

唐家セン国務委員はこのほど訪中した日本・共同通信社の山内豊彦社長と会見し、中国政府の対日政策について詳しく語った。主な内容は次のとおり。

胡錦濤国家主席と温家宝国務院総理が昨年、小泉純一郎首相と会談した時に強調したのは、われわれは中日両国の平和共存、世代を超えた友好、互恵協力、共同発展を望んでいるということだ。こうした方針と政策に基づき、中国側は日本が繁栄と発展を保ち、日本が国際社会でさらに大きな役割を果たしたいと願う気持ちを理解する。温総理は今年の全国人民代表大会閉会時の記者会見で、中日関係を改善、発展させる「3つの原則」と「3つの提案」を示して、日本側に明確なメッセージを伝えた。すなわち、「歴史を鑑(かがみ)として未来に向かう」を基礎として、日本との協力を強化して共同発展を図るということである。
私がどうしても指摘しなければならないのは、中日関係の現実と将来性との間に大きな相違点があり、情勢は複雑で、厳しく、その上今なお発展しているということである。中日関係が終始直面している2大問題、すなわち中日両国の政治的基礎にかかわる歴史と台湾の問題が、依然として両国関係の健全かつ安定した発展を大きく阻害している。領土と海洋の権益争いが際立っている。国民感情は日増しに悪化の傾向だ。これらはいずれも両国の協力強化を阻んでブレーキをかけ、中日関係を悪化に向かわせる可能性がある。中日関係は何を捨て何を取るかの歴史的課題に直面しており、まさに十字路に立っている。
今年は中国人民の抗日戦争勝利60周年で、中日関係は歴史的課題に直面しているだけでなく、改善のチャンスにも直面している。中国政府は中日関係を改善、発展させる決心と誠意がある。しかし中日関係の改善と発展も日本政府が善意と誠意を示すことが必要で、双方が互いに動くことが必要だ。中日両国は互いに隣国である。歴史がすでに証明しているとおり、中日両国は「合則両利、闘則倶傷」(協力すれば互いにメリットがあり、争えばお互いが傷つく)のだ。われわれは日本の有識者が今日の中日関係が容易ならざる状態であることを深く認識してほしいと思う。双方が中日友好の大局を終始堅持すべきで、相手をライバルではなく協力パートナーであると心から見なすべきである。双方は両国間に存在する問題を適切に処理するべきであり、絶えず協力を深め、共通の利益を広げ、共にアジア・太平洋地域および世界の平和と発展を促進するべきである。(編集ZX)
「人民網日本語版」2005年4月20日

唐家セン氏、対日デモの具体的原因を語る

唐家セン国務委員はこのほど訪中した日本・共同通信社の山内豊彦社長と会見し、中国の民衆による日本に対する抗議デモについて次のように語った。

私はここ数日、ある問題を考えている。ここ数年来、なぜ中国や韓国などで立て続けに日本に対する抗議行動が起きているのか。なぜ日本と周辺の重要な隣国との関係でいつも問題が起きるのか。率直に言うと、今回の中国の一部の民衆によるデモ行動の具体的な原因は、日本政府が侵略の史実を改ざん、美化した右翼的な歴史教科書を検定で合格させたことへの抗議と、日本が国連安全保障理事会の常任理事国になることへの反対である。日本はある重要な背景に注意するべきである。日独両国はともに第2次世界大戦の加害国だが、ドイツはナチズム、ファシズムの復活を禁じる法律をはるか以前に制定している。日本は今なお依然として侵略の歴史を美化する右翼教科書の出版を許している。早くも1970年代にドイツのブラント首相はワルシャワのゲットー犠牲者慰霊碑の前でひざまずいてざんげした。日本の首相は毎年のようにA級戦犯がまつられている靖国神社を参拝している。両者の差はとても大きい。侵略の歴史を正しく反省できず、被害国の国民感情を正しく理解できない国が、なんと安保理の常任理事国になろうとしていることに、中国の民衆は本当に理解できないのだ。これは中国の国民感情だけではなく、日本の他の隣国の国民の一般的な考えでもある。
第2次世界大戦後、日本政府はかつて反省と謝罪の念を抱き、被害国の国民感情への理解と尊重を表した。中日関係はまさに日本のこうした歴史などの問題に対する対峙、処理を基礎に一歩一歩発展してきた。しかし今、日本国内には内政要素を一方的に強調して隣国を無視していると受け取れる傾向が現れている。日本政府は今、首相の靖国神社参拝は民族文化の伝統であり、政府は歴史歪曲教科書に口出しする権利はないとただ強調するばかりで、隣国の国民感情を外部からの干渉だと見なしてすべて排斥している。日本の外交におけるこのような政策は、果たして隣国や国際社会の信用と支持を得ることができるだろうか。(編集ZX)
「人民網日本語版」2005年4月20日

唐家セン国務委員、町村外相と会見

 中国の唐家セン国務委員は18日、北京で日本の町村信孝外相と会見した。

 唐国務委員は中日関係が困難に直面している時に訪中した町村外相を歓迎し、次のように述べた。国交正常化以降の中日関係発展の歴史が示しているように、双方が歴史問題と台湾問題を適切に処理できれば、中日関係の政治的基礎は強固になり、両国関係は発展し、中日友好事業は全面的に前進する。近年、日本側は歴史問題や台湾問題などで歴史に逆行し、たびたび中国人民の信頼を失っている。そして両国の先輩政治家が苦労して回復・発展させた中日友好関係が損なわれ、やっとのことで回復した両国人民の友好的感情も損なわれている。このような結果は中国にとってマイナスで、日本にとってもマイナスである。日本側がこのことを真剣に反省し、是正のための確実な措置を講じるよう希望する。
 唐氏は、さらに次のように述べた。中日両国は近隣で、世界に重要な影響力を持つ国でもあり、両国人民は子々孫々の友好を続けるべきだ。それは両国の根本的利益にかない、アジア太平洋地域と世界の平和と繁栄にとっても必要なことである。両国政府と各界の人々が中日関係を扱い、処理するにあたっては、この基本的立場から出発すべきだ。中国政府は常に中日間の3つの政治文書を基礎に、「歴史を鑑とし、未来に目を向ける」精神に沿って、中日関係を安定、改善、発展させるため努力している。われわれは両国関係の改善と発展に誠意を持っている。日本側も同様の誠意を示し、中国側と共に努力し、両国関係を改善するための積極的な(前向きの)環境をつくり、有利な条件を整えるよう希望する。
 町村外相は次のように述べた。私は日中関係改善の願いを抱いて訪中した。歴史問題や台湾問題などに対し中国側が強い関心を持っていることを、日本側は承知している。日本側が1995年に村山富市首相を通じて表明した歴史問題での反省の姿勢は変わっていない。日本側が日中の3つの政治文書の中で表明した台湾問題についての立場も変わっておらず、日本は「台湾独立」を支持しない。日本側は双方がオリンピックの開催を含む幅広い分野で協力を進め、日中関係の改善と発展のため全力を尽くすよう希望している。(北京4月18日発新華社)

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