いろんな賃金があることをマル経的にはどう考えるか?

ということについて、あれこれ呟きました。素人考えなので、まったく見当違いかも知れません。その場合はご容赦ください。

  • 賃金の差はどこから来るのか?本社勤務の社員の給料が現場の労働者の賃金より高いのはなぜか?本社の社員のほうが現場の労働者より高級な労働をしているのか?大卒、院卒だから高いのか?現場の労働者よりたくさんの価値を生み出しているから給料が高いのか?こういう疑問にきちんと答えることが重要。 posted at 23:41:33
  • 昔はマル経の本を開くと「賃金論」と題して、職務給とは何か、職能給とは何か、など小難しい話が書かれていたものだが、能力給とか年俸制とかが広がってからは、そういう議論にとんとお目にかからなくなった。 posted at 23:50:53
  • マルクスの賃金論のカナメは、賃金という形態は資本の搾取を見えなくする形態だというところにある。マルクスは、そのごまかしの見本として、時間賃金と出来高賃金の2つの形態を取り上げたが、だからと言って、あらゆる賃金形態を必ずこのどちらかに分類しなければならないということではない。 posted at 23:54:39
  • 大事なことは、いま日本ではどんな賃金の支払われ方があるのか、それぞれの賃金の支払い方はどういう仕組みで「労働の価格」を決めているのか、その実態を踏まえて、そのような賃金の支払い方が資本の搾取をいかにして覆い隠しているか、そこを明らかにすることだと思う。 posted at 23:58:09

  • @hiromatsuri ですね。でも青年相手にマル経入門的な話をすると、かならず「俺はそんなにもらってない」とか「同じ仕事をしていて、なぜ賃金が違うのか」など疑問百出します。それにきっちり答えたいのですが、そもそもいまの日本でどんな賃金の支払われ方があるのかさえわかりません。 posted at 00:01:18
  • 賃金は労働力の再生産費なのだから、その労働者が生産する価値が大きい小さいとは何の関係もない。 posted at 00:15:24
  • @hiromatsuri マルクス的には、仕事に応じて標準的な賃金率が決まっているわけですが、いまの日本には標準的な賃金率なんて存在しない、ということなんでしょうね。だから、同じ成果主義賃金でも、なんで俺はこれだけしかもらえず、あいつはあんなにもらっているのか説明不能。 posted at 00:19:14
  • マルクス自身は、賃金率の差を生み出している高級労働、低級労働の違いは、大部分が過去の伝統、慣習の産物であり、現実的な根拠はないと言っている。 posted at 00:39:35
  • マルクスは、ある国では肉体労働が低級労働とされるのに、別の国では肉体労働は高級労働とされるとも書いている。つまりは慣習や伝統、あるいはその他の事情で、たまたまそうなっているだけで、肉体労働が他の労働に比べて高級である、低級であるということに合理的必然的な根拠はないということだ。 posted at 08:30:33
  • お父ちゃん一人が働いて家族を養っている場合には、お父ちゃんの賃金は家族が食べていけるぐらいの水準でなければならない。しかし、機械が発達して女性や子どもでもできるようになると、お父ちゃんに代わってお母ちゃんや子どもが工場で働くようになる。 posted at 08:34:19
  • その場合、お母ちゃんや子ども一人で家族を養う訳ではないから、それぞれの賃金は、お父ちゃん一人が働いていた場合の賃金に比べて、当然安くなる。それによっても、同じ仕事をしながら、様々な賃金を受け取っている、ということになる。 posted at 08:37:48
  • そもそも資本の側に、同じ紡績労働者なら紡績労働者には同じ賃金を支払うようにする、という動機は存在するのか?地域的あるいは全国的に同じ賃金率が成り立っているとすれば、それは労働者が組織的にあるいは自然発生的、個別分散的にせよ、たたかった結果ではないか。 posted at 08:49:28
  • 中国なんかでは、あっちの日系企業では賃金をこれくらい上げたらしいという話が広がると、他の日系企業でも自然発生的にストライキなどが始まって、同じように賃上げが勝ち取られて行く。そうやって、一つの標準的な賃金率というものが決まって行くのではないか。 posted at 08:52:47
  • そもそも市場が分断されていれば、一物一価は成り立たないのだから、労働力市場でも地域や職種、性、年齢、雇用形態で市場が分断されていれば、賃金はバラバラになる。 posted at 09:31:03
  • そして、賃金がバラバラであればあるほど、賃金は資本の搾取をごまかし見えなくする役割をより発揮するようになる。 posted at 09:31:12
  • 賃金とは労働力の再生産費であると言っても、資本は、その賃金で労働者の再生産を実際に保証する義務はない。もらった賃金で、どう生活するかは労働者の自由に任されている。というか、どんなに低かろうが賃金を支払ってしまえば、資本はあとは労働者の生活になんの責任も持たない。 posted at 09:31:36
  • こんな賃金では暮らしていけない!と言っても、実際にはそれよりもっと安い賃金で働いて暮らしている人がいる以上、資本は、労働者にもっと賃金を支払う義務はない。 posted at 09:34:42
  • マルクスは、賃金というのはある時代、ある国をとってみればある程度決まっていると言っているが、他方で非常に弾力的であるとも言っている。この弾力性があるから、現実の賃金はさまざまな格差を含みうる。その格差には、性や年齢、学歴など一見するともっともらしく見えるものもある。 posted at 09:40:18
  • しかし、それらがもっともらしく見えるとしても、実際には伝統、慣習あるいは幻想的な理由に基づくものであって、特別な育成費の違いを除けば、労働力の価値には違いはないというのがマルクスの考え方だと思う。 posted at 09:49:01
  • よく勘違いされるのだが、複雑労働はその労働力の価値が高いから、より多くの価値を生み出すのではない。 posted at 09:50:44
  • 複雑労働がより多くの価値を生み出すのは、それが「何倍かされた、より強められた」労働だから、より多くの価値を生むのであって、そのことと、その複雑労働を行なう労働者の賃金が高いかどうかはなんの関係もない。 posted at 09:52:23
  • 同じ労働時間に、他の労働者が5個しか製品を作れない時に、8個作る労働者がいたとしたら、その労働者が同じ時間に流動化させる労働力は、他の労働者が同じ時間に流動化させる労働力よりも、8/5倍に強められた労働力である。しかしだからと言って、その労働者の賃金がより高いとは限らない。 posted at 09:55:28
  • もちろん資本家は、こうした優秀な労働者を確保したいから、より高い賃金を支払うだろう。出来高賃金の形態を取れば、一日にに8個の製品を作る労働者は、5個作る労働者よりもより高い日賃金を受け取るだろう。結果、彼が優れた技能をを持っているから、高い賃金を受け取っているかのように見える。 posted at 10:03:35
  • 補足。他の人が5個作る間にある労働者が8個作る場合に、その労働者が作った製品に対象化されている労働の量は、他の労働者が作った製品の5/8であると考える説もある。5/8しか労働が対象化されていない商品でも、社会的には8/8の労働が対象化されたものとして通用すると考えるわけだ。 posted at 13:19:01
  • 僕はそういう考え方はマルクスの考え方とは違っていると思うが、仮にそう考えたとしても、そのことと、その労働者がどれだけ割高の賃金をもらうのかということとは、なんの関係もない。 posted at 13:22:14
  • 労働力を一日流動化させるために必要な消費手段の量によって決まる労働力の価値と、一日流動化された労働力がどれだけの価値を新たに生み出すかは、全く別の話だとマルクスは繰り返し強調している。 posted at 13:24:24
  • にもかかわらず、熟練労働や複雑労働が同じ時間により大きな価値を生み出す話になると、なぜか多くの人が、賃金が高いからより多くの価値を生み出す、あるいはより多くの価値を生み出すからより賃金が高いと考えるのはどうしてか? posted at 13:26:22
  • 資本家に代わって労務管理をしてくれる事務員は、資本家にとって貴重な存在だろう。だから、資本家はそうした事務員を一般労働市場からではなく、特別な市場で調達するだろう。だから、そういう事務員は、一般労働者より高い給料をもらうだろう。 posted at 13:31:40
  • @marukenkyu 僕は、マルクスは商品生産における複雑労働は何倍かされた単純労働だと考えれば簡単に片づくと考えていた、と思っています。 posted at 16:29:28
  • @marukenkyu 私もそれではトートロジーだと思います。しかし資本論で立ち入った説明を与えていない以上、マルクス自身がそう考えていたと判断せざるをえません。マルクスがどう考えていたかという問題と、それでいいのかどうかという問題とは分けて考える必要があると思います。 posted at 18:10:20
  • @marukenkyu なお「何乗かされた」と訳されて来たmultiplizierteは、僕は「強められた」と訳すべきだと思います。 posted at 18:21:59
  • @marukenkyu 一般的にはそうですが、価値の量的規定が説明を後回しにしてよい問題だとは思えません。資本主義の下では大部分の労働は単純労働になっており、複雑労働の単純労働への還元問題は主要な問題ではないとマルクスは考えていたと思います。 posted at 18:45:38
  • そもそも複雑労働って何だ? posted at 18:47:06
  • @marukenkyu 僕の考え方は少し違っていて、単純商品生産社会ではこの複雑労働の単純労働への還元問題は大きな問題になるが、資本主義が発達すれば大部分の労働は単純労働になってしまうから、そのことについて資本論で立ち入った展開する必要はないとマルクスは考えたのだと思っています。 posted at 18:53:54
  • @marukenkyu 私の言っていることが、多くのマル経の先生が言っていることと違っているのは分かっていますが、そういう風に考えないと、マルクスが資本論で言っていることを理解出来ないと思っています。だから、そういう風に考えたら、どう理解できるか、それをいまは考えています。 posted at 18:57:13
  • @marukenkyu 期待しています。複雑労働の単純労働への還元問題は、理解を誤ると、資本論全体の理解が崩壊するようなカナメの問題だと思いますので。 posted at 18:59:19
  • しかし、複雑労働の単純労働への還元を論じた時に、マルクスが念頭に置いていた複雑労働って何だったのか? posted at 19:00:18
  • 社会的平均労働に比べてより高度な、より複雑な労働として意義をもつ労働は、単純な労働力と比べて、より高い養成費がかかり、その生産により多くの労働時間を要し、それゆえより高い価値をもつ労働力の発揮である。(資本論第1部第5章) posted at 11:07:47
  • もし労働力の価値がより高いならば、それゆえにこそこの労働力はより高度な労働においてみずからを発揮し、それゆえに同じ時間内で比較的高い価値に対象化される。(資本論第1部、第5章、第2節) posted at 11:08:06
  • 高度な労働と単純な労働、「熟練労働」と「不熟練労働」との区別は、一部は単なる幻想にもとづくか、または少なくとも、存在することをとっくにやめていていまや伝統的慣行において残存しているにすぎない区別にもとづいている。(資本論第1部、第5章、注18) posted at 11:09:46
  • この区別では、同じ労働種類の地位が入れ替わるほど、偶然的事情が大きな役割を演じる。たとえば、資本主義の発展したすべての国のように、労働者階級の体質が弱められているところでは、多くの筋力を必要とする労働が高度な労働に逆転し、精密労働が単純労働の等級に落する。(同注18) posted at 11:13:48
  • 自動機械工場では、マニュファクチュア的分業を特徴づける専門化された労働者たちの等級制に代わって、機械の助手たちが行なわなければならない諸労働の均等化または平準化の傾向が現われる。(資本論第1部、第13章、第4節) posted at 11:16:07
  • マニュファクチュアは、諸労働力の等級制を発展させ、それに労賃の等級が対応する。(資本論第1部、第12章) posted at 11:17:32
  • 複雑労働の単純労働への還元問題を重大に考え過ぎる人たちは、資本論第1部第5章注(18)のマルクスの論述をよく考えてみてほしい。マニュファクチュアがつくり出した等級制や熟練労働・不熟練労働の区別は機械制大工業の発達につれて意義を失うというのがマルクスの基本的見地。 #資本論 posted at 11:24:34
  • もちろん現実にはどんな「単純労働」にも「熟練」は存在する。そして資本家たちがその「熟練労働」が失われるとなると大騒ぎすることもマルクスは指摘している。しかし、そういう区別の大部分は「幻想」か「伝統」によるもので、現実には偶然的なものでしかないというのがマルクスの立場。 #資本論 posted at 11:26:32
  • 複雑労働の単純労働への還元にかんする資本論第5章でのマルクスの論述を合理的に解釈するためには、本文で述べていることは単純商品生産社会について述べたもので、注18で述べたことは資本主義社会について述べたものと理解するか、本文は原理原則、注18は実際の話、と読むしかない。 posted at 11:57:52
  • そもそもある複雑労働が同一時間内に生み出す価値が単純労働のそれの、たとえば2倍あるとして、それは、複雑労働力の価値が単純労働力の価値の2倍だからなのか?あるいは逆に、複雑労働が生み出す価値が単純労働の生み出す価値の2倍であれば、複雑労働者は単純労働者の2倍の賃金がもらえるのか? posted at 12:02:37
  • 第5章では単純商品生産社会が想定されているから、資本家のもとで複雑労働を行なう労働者、単純労働を行なう労働者というものは想定されない。だから、5章の本文でやられている議論はそういう議論ではない。 posted at 12:04:53
  • 上着製造業者と機織業者がいて、同じ労働日で、上着製造業者が1着の上着をつくり、機織業者が10エレの布を織ったにもかかわらず、1着の上着=20エレの布になるとしたら、なぜかというのが、5章で言っている複雑労働の単純労働への還元問題。 posted at 12:08:05
  • この場合、上着製造労働が、単純労働である機織労働の2倍の価値を生む複雑労働だから、1着の上着は、同じ1労働日に生産された10エレの布とではなく、20エレの布と等価交換される。 posted at 12:09:15
  • 上着製造業者が家族を養い1日に消費する使用価値の量が、機織業者が家族を養い1日に消費する使用価値の量と変わらないとすれば、上着製造労働が機織労働の2倍の価値を生むのは、複雑労働である上着労働にかかる修養費がそれだけ大きいから。 posted at 12:12:38
  • しかしその場合でも、上着製造労働力の再生産費が機織労働力の再生産費の2倍でなければならないとマルクスは言明しているわけではない。第5章の文章はその点曖昧で、今ひとつマルクスの考えていたことが分からない。 posted at 12:14:09
  • 資本主義の場合、上着製造労働者の労働が複雑労働で、同じ時間に機織労働者の2倍の価値を生み出すとしても、だからといって上着製造資本家が上着製造労働者に機織労働者の2倍の賃金を払っているかどうかはまったく分からない。 posted at 12:17:08
  • もう一つ。マルクスは工業部門の違いにかかわりなく、搾取率をたとえば100%なら100%と想定し、生産価格への転化の場合でも、有機的構成の違いによる平均利潤率は問題にするが、工業部門ごとの搾取率の違いを想定して問題を論じることをしていない。これはなぜか? posted at 12:18:42
  • もちろん、そういう想定をすると話が複雑になりすぎるという理由も考えられるが、もし工業部門ごとの剰余価値率の違いが重要な問題であれば、マルクスはどんなに複雑であっても、そのことを検討したはずである。 posted at 12:29:22
  • だから、マルクスが工業部門ごとの剰余価値率の違いを想定しなかったというのは、マルクスが、現実に工業部門ごとに剰余価値率の差はほとんどないだろうと考えていたからではないのか。 posted at 12:30:29
  • 工業部門が違っても労働者が労働力を再生産するために必要とする使用価値の量は基本的に変わらない(激しい肉体労働をさせられる場合には多少高くつくかもしれないが)。1日の労働時間もかわらない。とすれば、1日に労働者が生み出す剰余価値の量も、工業部門が違ってもあまり変わらない。 posted at 12:33:10
  • だから、マルクスは工業部門ごとに剰余価値率が違うという事態を想定しなかったのだと思う。だとすると、工業部門が違っても、ほとんどすべての労働は単純労働であったことになる。この点でも、機械制大工業が発達した段階では複雑労働の問題は主要な問題にならないとマルクスが考えたと推論できる。 posted at 12:36:00
  • そうなると、現実に工業部門の違いによる賃金差や、熟練労働者と不熟練労働者の賃金差は、幻想や慣習によるものとなる。これがマルクスの考え方ではないか。 posted at 12:37:21
  • こういうことがあまりこれまでのマルクス経済学で議論されずに来たこと、したがって私の主張が突飛に思えることは私も十分分かっているが、しかし、こう考えないとマルクスが資本論で書いていることを終始一貫して理解することが出来なくなる。だから、私はこういうふうに解釈すべきだと思う。 posted at 12:39:32

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