勅使河原彰『歴史教科書は古代をどう描いてきたか』

帯に「『つくる会』教科書、徹底批判!」とあるので、最初は、「つくる会」の歴史教科書の古代史部分をとりあげて批判した本かと思って読み始めましたが、実際には、それにとどまらず、明治以来の歴史教科書と歴史教育の移り変わりを丹念… 続きを読む 勅使河原彰『歴史教科書は古代をどう描いてきたか』

永原慶二『日本封建社会論』を読了

永原慶二先生の『日本封建社会論』(東大出版会、初版1955年、新装版2001年)を読み終えました。 前にも書いたことですが、あらためて1955年という“時代の息吹”を強く感じましたが、しかしそれは、“すでに時代はわかって… 続きを読む 永原慶二『日本封建社会論』を読了

永原慶二氏の歴史学をどう受け継ぐか

昨日、明治大学で開かれたシンポジウム「永原慶二氏の歴史学をどう受け継ぐか」に参加してきました。プログラムは以下の通り。司会は、池享氏。 中村政則「趣旨説明」 保立道久「永原慶二氏の歴史学」 井原今朝男「永原慶二氏の荘園制… 続きを読む 永原慶二氏の歴史学をどう受け継ぐか

歴史研究に向かう姿勢

中世史研究をふり返った『歴史評論』6月号に続いて、『歴史評論』5月号の特集「戦争認識と『21世紀歴史学』の課題」を読み始めました。 特集の目次は以下の通り。 荒井信一「学徒兵の戦争体験と『近代の歪み』」 岡部牧夫「15年… 続きを読む 歴史研究に向かう姿勢

日本中世史研究をふり返る

雑記@史華堂: 史学史を学ぶで、『歴史評論』6月号「特集 日本中世史研究の現代史」を知り、さっそく購入しました。特集は以下の論文。 鈴木靖民、保立道久「対談 石母田正の古代・中世史論をめぐって」 池 享「永原慶二 荘園制… 続きを読む 日本中世史研究をふり返る

西都原古墳群で最古級の前方後円墳

宮崎県の西都原古墳群の調査で、纒向型前方後円墳から、3世紀中頃と見られる土器が出土。 3世紀中頃というと、畿内で前方後円墳が造られ始めた時期。同じ時期に南九州でも前方後円墳が造られたとしたら、古代史の枠組みを揺るがせる大… 続きを読む 西都原古墳群で最古級の前方後円墳

永原慶二『下克上の時代』(中公版「日本の歴史」第10巻)

永原慶二先生の『下克上の時代』(中公版「日本の歴史」第10巻)を久しぶりに読みました。親本は1965年刊で、僕自身は、多分(←記憶あいまい)大学に入ってすぐの頃に旧文庫版で読んだと思います。この度、新しく版を起こして、文… 続きを読む 永原慶二『下克上の時代』(中公版「日本の歴史」第10巻)

関口裕子『日本古代家族史の研究』

こないだから、関口裕子さんの『日本古代家族史の研究』(上下、塙書房、2004年2月刊)を読んでいます。上下合わせて1000ページ超、上下各12000円のど分厚い学術書です。 ようやく上巻の140ページほど読んだだけで、ま… 続きを読む 関口裕子『日本古代家族史の研究』

衝動買いしてしまった…

山田昌弘『希望較差社会』(筑摩書房)を買いに本屋へ立ち寄ったのですが、そのとき、ついつい買ってしまった本が…。 永原慶二『苧麻・絹・木綿の社会史』(吉川弘文館) 梶川伸一『幻想の革命 十月革命からネップへ』(京都大学学術… 続きを読む 衝動買いしてしまった…

恩師の研究をふり返って

引っ越しで本を移したために、何がどこにあるかさっぱり分からなくなりました。その代わり、昔買ったままになっていた本などを“再発見”したりもします。(^^;) 今日、何気なく恩師の『幕末社会の展開』(佐々木潤之介著、岩波書店… 続きを読む 恩師の研究をふり返って

追悼 永原慶二先生

日本中世史の大家である永原慶二先生が、7月9日に亡くなられました。 直接ゼミナールなどで指導していただいたことはありませんが、教養の授業では『歴史学叙説』(東大出版会、1978年)のもとになった講義を1年間拝聴し、教壇に… 続きを読む 追悼 永原慶二先生