ヘーゲル『小論理学』 概念論を読む

いきなり『小論理学』の概念論へ。第160節?第162節 【第160節】  概念は「向自的に存在する」、つまり自分自身の足で立っているわけであり、したがって、自分で自分を生み出していく「実体的な力」であり、「自由なもの」で… 続きを読む ヘーゲル『小論理学』 概念論を読む

さて、ヘーゲルの続きです。

次は、「予備概念」。ここは、始めて読む人にはちょっと難しいかも知れません。僕も初めて『小論理学』を読んだときは、さっぱり分からないので途中からあっさり全部すっ飛ばしてしまいました。 しかし、あらためて読んでみると、非常に… 続きを読む さて、ヘーゲルの続きです。

ヘーゲル弁証法のお勉強

弁証法について、唯一体系的に叙述したといわれるヘーゲル。マルクスが、ヘーゲルから弁証法の真髄として何を受け継いだかは、なおこれからの研究課題だとされています。それだけに、ヘーゲル自身が弁証法について何を明らかにしたか、そ… 続きを読む ヘーゲル弁証法のお勉強

『ブリュメール18日』

『ルイ・ボナパルトのブリュメール18日』。全集や国民文庫は1869年の第2版を底本にしているが、初版を底本にして読んだ方がいいのかも知れない。しかし、初版はアメリカにいたヴァイデマイヤーの雑誌に発表されたため、「ヨーロッ… 続きを読む 『ブリュメール18日』

研究の醍醐味と科学者の責任 池内了『科学者心得帳』

別の本を探すために書店をプラプラしていて、こんなのを見つけてしまいました。 宇宙物理の池内了先生の最新著『科学者心得帳―科学者の3つの責任とは』(みすず書房)です。 対象となっているのはもちろん自然科学ですが、パラパラ読… 続きを読む 研究の醍醐味と科学者の責任 池内了『科学者心得帳』

あり方いろいろ(続き) existierenをどう訳すか

学習の友社から、こんな本が出ました。まだ読み始めたばかりですが、『資本論』第1部にそって、マルクスが弁証法的に論を展開している部分をとりあげて、弁証法的なものの見方、考え方、あるいは論述の展開の仕方について解説をくわえら… 続きを読む あり方いろいろ(続き) existierenをどう訳すか

樫村愛子『ネオリベラリズムの精神分析』

目次だけで7ページもあります。(^_^;) ネオリベラリズムに侵された現代社会をどう分析したらよいか、ラカン派精神分析の立場から、「再帰性」と「創造性」をキーコンセプトにして、切ってみせた本です。フランスなどでの現代思想… 続きを読む 樫村愛子『ネオリベラリズムの精神分析』

あり方いろいろ 定在、実存、現存

『資本論』第2部の精読は、ようやく第6分冊を読了。 『資本論』を読むときに、ぶつかるのは訳語の問題です。もちろん、ドイツ語と日本語とはまったく別の言語なんだから、ドイツ語の単語と翻訳の日本語を1対1対応させることは不可能… 続きを読む あり方いろいろ 定在、実存、現存

『フォイエルバッハ論』を使った研究講座の感想

昨年の話になりますが、エンゲルスの『フォイエルバッハ論』を使った「科学的社会主義研究講座」が連続5回で開かれました。研究講座の内容そのものは、いずれ講義をした御本人が公表されることでしょうから、ここでは、その中で僕がなる… 続きを読む 『フォイエルバッハ論』を使った研究講座の感想

年末年始に買ったもの

今年は、新しい本を買うことよりも、これまで買った本を読むことにエネルギーを注ぎたいと思っています。そうはいっても待ってくれないのが、理論・イデオロギー分野の宿命ですが、なるべく精選していくつもりです。 ということで、最近… 続きを読む 年末年始に買ったもの

追悼 向井俊彦氏

14日、立命館大学の向井俊彦氏が亡くなられました。 向井俊彦氏死去/立命館大教授、哲学(四国新聞) 直接の面識はありませんが、同氏の『唯物論とヘーゲル研究』(文理閣、1979年)は、私が哲学を勉強するときの出発点の1つと… 続きを読む 追悼 向井俊彦氏

難しい作品… 映画「マンダレイ」

デンマークの監督ラース・フォン・トリアーが撮った最新作。ニコール・キッドマンの主演で話題になった「ドッグヴィル」(2003年)の続編です。(ことし3本目の映画) ドッグヴィルを父とともに脱出したグレースは、アメリカ南部ア… 続きを読む 難しい作品… 映画「マンダレイ」

読み終えました 申京淑『離れ部屋』

16日のブログに申京淑さんの『離れ部屋』を読み始めたと書きましたが、今朝の通勤電車の中でようやく読み終えることができました。 小説の始まりで、作者は「これは事実でもフィクションでもない、その中間くらいの作品になりそうな予… 続きを読む 読み終えました 申京淑『離れ部屋』