所有か占有か?

『資本論』の「否定の否定」のパラグラフで、最後に登場するところは「共同占有」なのか「共同所有」か。少し考えてみました。

生産手段の共有の基礎の上に再建される個人的所有は生産手段に対する所有か?

この問題について、大谷禎之介氏の『マルクスのアソシエーション論』(桜井書店、2011年)を読んでみました。大谷氏の「アソシエーション論」については共感する部分も多いのですが、その全体を論じる能力は僕にはありません。ここで… 続きを読む 生産手段の共有の基礎の上に再建される個人的所有は生産手段に対する所有か?

生産手段の共有にもとづく個人的所有の再建とは

マルクスが考えた「生産手段の共有にもとづく個人的所有の再建」とは何かについて呟きました。 本日のツイートは、このほかにも、余ったもやしは茹でて冷凍しておけばよいという、大変ためになることを教えていただきました。(^_^;… 続きを読む 生産手段の共有にもとづく個人的所有の再建とは

大瀧雅之『平成不況の本質』

大瀧雅之『平成不況の本質』(岩波新書)。読み終わったけれど、感想を書いてなかったので、あらためて。 結論から言えば、本書はマルクス経済学とはまったく異なる立場からのものだけれども、「公正な所得配分」を実現することこそが、… 続きを読む 大瀧雅之『平成不況の本質』

「資本論」についてつぶやきました

『資本論』について、いくつかつのテーマについてぶやきました。翻訳にかんすることがいくつかと、「いわゆる本源的蓄積」はなぜ「いわゆる」本源的蓄積なのかという問題。(^_^;) 夜中に、BS歴史館「戦争指揮官リンカーン」(2… 続きを読む 「資本論」についてつぶやきました

「同一労働同一賃金」と「同一価値労働同一賃金」についてつぶやく

この呟き↓は全面的に間違いでした。「同一労働同一賃金」だと、仕事が違えば賃金は違ってもいいということになり、社会的に「女性の仕事」とみなされる職業と、「男性の仕事」とみなされる職業との間で賃金格差を認めることになるので、… 続きを読む 「同一労働同一賃金」と「同一価値労働同一賃金」についてつぶやく

機械のための仕事は増えても、人々のための仕事はない – ニューヨークタイムズ紙

Twitterで、@NakaYoshikaさんがつぶやいていた、ニューヨークタイムズの記事です。 タイトルは、オイラふうに訳せば、「機械のための仕事は増えても、人々のための仕事はない」というあたりでしょうか。 マサチュー… 続きを読む 機械のための仕事は増えても、人々のための仕事はない – ニューヨークタイムズ紙

エンゲルスの「資本主義の根本矛盾」の定式化をめぐって

先日の古典教室では、エンゲルスが『空想から科学へ』のなかで定式化した「資本主義の根本矛盾」について、講師からかなり立ち入った問題点の指摘がありました。 講師が「私が疑問に思うのは」として指摘したのは、以下の4つの点。 社… 続きを読む エンゲルスの「資本主義の根本矛盾」の定式化をめぐって

『1861-63年草稿』第3分冊後半をさらにざっくり読む

591ページ「四 相対的剰余価値」 591ページ下段。賃金と剰余価値。「先行するもの、規定するものは、賃金の運動である。その騰落が利潤(剰余価値)の側に反対の運動を引き起こす」 592ページ上段。「賃金の騰落は、剰余価値… 続きを読む 『1861-63年草稿』第3分冊後半をさらにざっくり読む

『1861-63年草稿』第3分冊後半を引き続きざっくり読む

続きです。 こういう学説史の部分を読んでいると、ついついマルクスが引用しているリカードウの部分を、リカードウの著作にもどって読み直して、リカードウの論理をどういうふうにマルクスが批判したのかを追体験? し直そうとしてしま… 続きを読む 『1861-63年草稿』第3分冊後半を引き続きざっくり読む

『1861-63年草稿』第3分冊後半をざっくり読む

『資本論草稿集』1861-63年草稿の第3分冊(「剰余価値にかんする諸学説」)の後半部分(大月書店『資本論草稿集』6、530ページ以下)をざっくりと読んでみます。 530ページに「剰余価値にかんするリカードウの理論」の見… 続きを読む 『1861-63年草稿』第3分冊後半をざっくり読む

マルクスは世界の「片隅」で愛をさけぶ…?!

不破さんが新刊『「科学の目」で見る日本と世界』(新日本出版社)のなかで、マルクスがヨーロッパ資本主義を、それが大きな発展を遂げたあとでも、世界全体から見れば「小さな隅」にすぎないと指摘していたことを紹介されています ((… 続きを読む マルクスは世界の「片隅」で愛をさけぶ…?!